数学の「パーセント/percent」の話~。
数学に「%(パーセント)」って出てきますよね。
好きな人は好きなんですが、嫌いな人はどーもしっくりこないようで。
でも由来を知ってみると意外と面白いですよ。
とりあえずざっくり語ってみましょう。
パーセント(%)は英語で書くと「percent」になります。(プラクティカルジーニアス英和辞典より)
「per」ってのは「~につき」って意味です。
そして「cent」の元の意味は「100(分の1)」です。
だからパーセントってのは「100につき」→「全体を100としてどれくらいか」ってことです。
ちなみにパーセントは日本語では「百分率(ひゃくぶんりつ)」といいますが、こちらも名前からして「全体を100個に分けた時の割合」ってことですね。
例えばパーセントは「1枚のピザを100に切った*1中の、何枚分か」ってことです。
ピザを切っただけなので特に量は減ってません。
なので100等分のピザのパーツを100枚集めたら、元の大きさの「1(枚)」に戻ります。
これが100%=「(元の)1(枚)」ってことです。
んでパーツ50枚集めたら「50%」です。100枚の半分なので、つまり「1枚」の「半分」集めたことになります。だから50%は「全体の半分」としてよく使われます。
1%はまさしく「100等分されたピザ・パーツ1枚」って感じです。
逆に「1000%」は、100%(「1」)の10倍なので「分ける前のピザ10枚分」ってことです。
だから格闘マンガとかで「俺はお前で言うと1000%の力を持っている…!」とか言うキャラが出てきたら、
「あ、10人分ってことは10倍強いんだな、やべえ…!」と思うといいかもしれません。
ちなみに「セント」はアメリカのお金の単位でもあります。
100セント=1ドル。1ドルの100分の1が1セントだよと。
関連する単語として、「センチ(centi)」があります。これも「100」絡みです。
足が100本あるという「ムカデ」は英語で「センチピード(centipede)」。
センチメートル「centimeter」は「1mの100分の1メートル」です。
普段は聞きませんがセンチグラム、センチリットルという単位はそれぞれ「100分の1グラム」「~リットル」を表します。
あと歴史の単位として100年を「1世紀(いっせいき)」*2と数えますよね。
あれは英語で「century/センチュリー」ですが、あれも「100(cent)の単位(ury)」ってことらしいですよ。
あと「per(パー)」の話をもっとすると。
「時速」*3を表す記号として「km/h」ってありますよね。車とかのメーターに書いてあるんですが。
あれの真ん中の「/」が、実は「per(パー)」です。だから「km/h」は「キロメートル・パー・アワー」と読みます。
つまり「1時間につき○○キロメートル進むよ」っていうことです。それこそ「時速」、「1『時』間*4での『速』さ」ってことですな。
perは割合、分数*5とか割り算と深いかかわりがあるってことですな。覚えておくとちょっと面白いかもです。
あと「全体を1とする」ということからパーセントは分数や少数と絡んだりもします。
1%=1/100=0.01って感じですね。1/100も0.01も100個集めれば1になるんで。
ていうか「1/100」は「100個に分けた中の1ですよ」って意味なので。上での100等分ピザと同じ理屈です。
あと日本には百分率の単位として「歩合(ぶあい)」というのがあります。
「割(わり)」「分(ぶ)」「厘(りん)」といわれるあれですが、
つまり「10%分」「1%分」「0.1%分」ってことです。野球とかでよく使う単位ですね。「打率3割5分」とか。
どうでしょう。すごいざっくりでしたが。
慣れないうちは「%」って単位を見ちゃうと怖気づいちゃうかもですが、
まず「全体を100に割ったものだー」と思ってみてください。
「だから100パーツ集めれば元の1枚分に戻る!」と思えれば、多分すでにあなたは理解への一歩を踏み出しています。
上で書いてきたようにパーセント・百分率というのはそれ以上のものではありません。
あとそこ利用すると分数もちょっと理解しやすいですよ。
「4/5」とかは「5等分にした中のパーツ4枚分」ですから。
「12/4」=「3」とかは「4等分にした中でパーツ12枚分…って結局ピザ3枚分じゃねえか!」ってことですから。
そう考えると「約分(やくぶん)」*6は「ノリツッコミ」と言えるのかもしれない…(多分違う)。
ともあれ、ちょっとでも仲良くなれるといいっすね、パーセントと。
ご健闘を祈っとります~。
◆用語
・パーセント:
関連用語:「出生率」*7、「死亡率(しぼうりつ)」、「コストパフォーマンス」*8、「無限小数(むげんしょうすう)」*9、「DPS(ディーピーエス)/Damage Per Second」*10、「倍率(ばいりつ)」*11
関連記事:『100を表す外国語セブン』*12
・ムカデ(百足):
節足動物(せっそくどうぶつ)の「ムカデ綱」に属する生物。
ちなみに「昆虫」は「昆虫綱」に属するものをいう。
なので実はムカデは「昆虫*13」ではないらしい。
関連用語:「蜘蛛(くも)」*14
関連人名:「月ノ美兎(つきのみと)」*15
*1:「切る(きる)」については 1/26 国+英:この「切る(きる)」は「cut(カット)」とは違いますか? ~「切る」と「cut」と「○○切る」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:「世紀(せいき)」については 5/21 社+理:「今」は誰かの「未来都市(みらいとし)」!? ~「21世紀」の科学技術、SFと現実~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*3:「速度(そくど)」については12/18 数学:速度と思ったらソシャゲだった!? - のっぽさんの勉強メモも参照。
*4:概念としての「時間(じかん)」については 12/3 世界史:塩とコショウ、保存と時間 - のっぽさんの勉強メモも参照。
*5:「分数(ぶんすう)」については 2/4 算数:わり算/強欲(ごうよく)なやつらの宝石(ほうせき)採り! - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*6:「約分(やくぶん)」については 12/22 数+英:約分(やくぶん)/奴の名はディバイザー! - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*7:「出生率(しゅっしょうりつ)」や「死亡率(しぼうりつ)」については 12/5 社+英:神と人間と「出生率(しゅっしょうりつ)」!? ~「mortality」と「immortality」~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*8:「コストパフォーマンス」については 1/19 英+学:「コスパ」(コストパフォーマンス)の話2 ~受験の話を添えて~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*9:「無限小数(むげんしょうすう)」については 5/29 数学:教科書の中の「循環(じゅんかん)」と「無限(むげん)」!? ~「循環小数(じゅんかんしょうすう)」、「無限小数(むげんしょうすう)」~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*10:ゲーム用語の「DPS(ディーピーエス)/Damage Per Second」については 2/15 ゲーム+数他:「DPS(ディーピーエス)」を使って勉強スピードアップ!? ~「per」、「比」、「割合(わりあい)」の話~ - のっぽさんの勉強メモを参照。
*11:「倍率(ばいりつ)」については 5/21 数+国他:色んな「倍率(ばいりつ)」の話! ~ゲーム、レンズ、あと受験(じゅけん)~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*12:記事『100を表す外国語セブン』については 6/24 数+諸外:「100(ひゃく)」を表す外国語7つ+α! ~今週の外国語セブン~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*13:「昆虫(こんちゅう)」については 7/25 英+ゲーム:カード『遊戯王』英語版、ちょっと表現追記 - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*14:百足と同様昆虫ではないっぽい「蜘蛛(くも)」については 6/14 英+理:「虫(むし)」に関わる英語7つ+α! ~今週の英語セブン~ - のっぽさんの勉強メモを参照。
*15:バーチャルYoutuberの「月ノ美兎(つきのみと)」さんについては 3/30 社会:「バーチャルYoutuber」の方たちの名前メモ(個人的) - のっぽさんの勉強メモ を参照。