国語の話ー。会話の話です。
「言葉の前提(ぜんてい)って人によって違うから、一回自分の中で翻訳(ほんやく)*1するといいかも」て話。
「和和翻訳(わわほんやく)」ってのは造語でございます。
つまり「日本語の中での言いかえ」ということ。
「英和」てのが「英語→日本語の翻訳」であるように
「和和」というのは「日本語→日本語の翻訳」ってことですね。
普段はあまり気にしませんが、「言葉(ことば)」に対するイメージって人によって違いますよね。
例えばすごい頑張る人の「努力(どりょく)」ってのはかなりのレベル*2で、
ゆるい筆者の「努力」ってのはゆるいレベルだったりします。
土地ネタだと、大阪は気軽に(親愛の情を込めて)「あほ」と言うらしいですが、
逆に「ばか」と言われるとめっちゃ傷つくらしいです。関東とは逆ですね。
なのでその言葉の前提となる文化とか状況が違う訳ですね。
なので、時々それによって問題が起こったりします。
例えば過去記事でも書きましたが、
筆者は「努力」とか「成長(せいちょう)」*3という言葉を聞くと気分が悪くなる時期がありました。
その時「頑張る人」が励ますつもりで「頑張れ!もっと努力しろ!」と言うと
筆者にとってその人はむしろ自分を追い詰める「敵」に見えたことでしょう。
その人に(そして自分に)悪気がないのにもかかわらず、です。
あとこれは世代(せだい)*4とか年齢によって違ったりします。
最近よく言われるのは職場の話。
上司が「やる気がないなら帰れ!」と言うと、本当に部下が帰っちゃったり辞めちゃったりと。
「頑張れ!気合入れなおせ!」と言いたかったのに……てな話です。
コミュニケーションに使う言葉の意味が違ったわけです。難しいですね。
これらの問題は「相手と自分は同じ言葉を使っている」という考えがあるからです。
ある程度はそれでいいのですが、上記のように食い違っている場合もあるわけで。
だから「自分と相手とは、言葉の意味が少し違うかも」ということは、頭の片隅に入れておくといいかもしれません。
そして相手の言葉の意味を、少し立ち止まって考えてみてもいいかもしれません。
いうなれば「(相手の)日本語→(自分の)日本語」の翻訳を行うということです。
「和和翻訳(わわほんやく)」と言ったところでしょうか。
もちろん上記の例でも「和和翻訳」は行ってはいますが、
ここでは「相手と自分はちょっと違うかも」という考えを前提としてみないか、ということです。
「英語」等の外国語に出会った時、私たちはその意味を考えるのに対して
「分かっている」はずの日本語に対しては、逆にその意味を深く考えません。
だから「相手の言っていること」をそのまま捉えてしまったり、
無防備に相手の言葉を受け入れ、ショックを受けてしまうことがあるのかなと。
もちろん「言い方が悪い」「聞き方が悪い」という話もできますが、
まあ人間は完璧ではないわけですし。
これに関するトラブルがよくある以上、できることの方がレアかもしれません。
とりあえず「あなた」に関しては、自分で「和和翻訳」ができるようにしておくと、
「相手が本当に言おうとしていること」が見えやすくなって、ダメージは避けやすくなるかもです。
あとアドバイスがちょっとしやすくなるかも?
まあそんな感じで~。
◆用語集
・和和翻訳(わわほんやく):造語。なんか文字の並びが中国語っぽい。
試しに『中国語カタカナ変換』のサイトで調べてみたら「フォフォファンイー」(ただし「和」にはいろいろ読み方がある)って感じ。
「翻訳(ほんやく)」の「翻」は「ファン」と読み、麻雀*5ではよくお世話になる語。
・前提(ぜんてい):
あることの下敷きにしているもの。先に来るもの。
本文では特に「ある言葉に対して、こうだろう思っている知識*6やイメージ、常識」などを指す。
これが違うと結構話が食い違う。
関連用語:「環境(かんきょう)」*7、「条件(じょうけん)」*8、「論理(ろんり)」、「状況(じょうきょう)」*9、「実験(じっけん)」*10、「仮説(かせつ)」、「仮定(かてい)」*11、「希望(きぼう)」、「既知(きち)」*12、「未知(みち)」
・「やる気がないなら帰れ!」:
よくあるorありそうなセリフ。
よく言う人がいる一方で、圧迫感を感じる人も多いかもしれない。
ちなみにこれに対して「じゃあ帰りまーす」「いや待て待て待て」と言うセリフが続くと一気にコントっぽくなる。
「だって部長が帰れ言うたやん」「ホンマに帰る奴がおるかいアホ!」というと関西のコントっぽくなる(関西弁は適当)。
*1:「翻訳(ほんやく)」については 12/7 英語:「I am」でたらめ翻訳(ほんやく)のお遊び - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:「レベル」については12/1 数学:「文章題(ぶんしょうだい)」は難しい - のっぽさんの勉強メモを参照。
*3:「成長(せいちょう)」については 10/4 学習:ゲームと「成長(せいちょう)」のシステムについてのメモ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*4:「世代(せだい)」については 3/22 学習:お好みの上司(じょうし)をお選びください ~タイプの違い~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*5:「麻雀(マージャン)」については 1/30 社+国他:あなたは「麻布」を読めますか? ~あざぶ、あさぬの、まふ、あさふ~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*6:「知識(ちしき)」については 1/3 社会:「異世界(いせかい)」と「貧困国(ひんこんこく)」の関係!? ~「知識(ちしき)」と「活躍(かつやく」~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*7:「環境(かんきょう)」については 6/13 社+英:街づくりに関わる英単語 ~withシムシティ ~ - のっぽさんの勉強メモを参照。
*8:「条件(じょうけん)」や「論理(ろんり)」については 6/7 数+国:論理的な問題とバレットエディット ~with ゴッドイーター~ - のっぽさんの勉強メモを参照。
*9:「状況(じょうきょう)」については 2/10 国語:描写/絶望にアロハシャツは似合わない!? - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*10:「実験(じっけん)」や「仮説(かせつ)」については 8/30 理科+家庭科:本の紹介/火山とココアパウダー ~美味しい実験~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*11:「仮定(かてい)」や「希望(きぼう)」については 7/17 国語:カッコよさげな国文法の言葉メモ! ~「品詞の転成」、「断定」、「申す」~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*12:「既知(きち)」や「未知(みち)」については 5/29 こころ+英他:「未知(みち)」は「奇妙(きみょう)」に見えますか? ~「unknowm(アンノウン)」と「strange(ストレンジ)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。