数学の話ー。
「加減乗除(かげんじょうじょ)」、つまり「+-×÷」の関係についてあれこれ。
それぞれのちゃんとした説明ではなく、関係についてのメモなのでご注意を。
「加減乗除(かげんじょうじょ)」というのは
「足し算(たしざん)」*1・「引き算(ひきざん)」*2・かけ算・わり算*3のことですね。
それぞれ加法(かほう)・減法(げんぽう)・乗法(じょうほう)・除法(じょほう)というので
その頭文字をとって呼ぶわけです。
計算方法自体はそれぞれ習いますが、計算同士の関係は、意外と考えることはなかったりします。
なので全体をおさらいしつつ、考えてみたいなって話です。
①「足し算(たしざん)」はまあ基本で
「AにBを足しますよ」ってことですね。
1+2=3は「1に2を足して3になりましたよ」と。
②「引き算(ひきざん)」は「AからBを引きますよ」ってことです。
3-2=1みたいな。
自然・物理的な世界では、多いところから引いてくるのが基本になります。
ないものは引けません。
「2個の石から3個もらって-1個になりました」ってことはできません。
ただし、人間の社会での決め事では、
2-3=-1みたいなことができます。
これを利用して「借金」*4とかの話ができるわけですね。
またこれは「未来」「過去」の話にもつながるのですがその話はまた今度。
そして「負の数」を習った人ならわかるかと思いますが、
これは足し算に直すこともできます。
3+(-2)というわけです。
「借金が追加される→財産が減る」みたいな感じです。
③「かけ算」とは何かを考えると。
「AがB個あるよ」ってことですね。
1×3=3だったら「1が3個あるよ」と。
つまり足し算に直すと「1+1+1」ということです。
4×5=20だったら「4が5個あるよ」ということなので
「4+4+4+4+4」。
ちゃんとした数学ではないかもですが、
「≒」(大体同じ)という記号を使っていいのなら
「4×5」≒「4+4+4+4+4」。
というわけで、桁*5が少ないかけ算は足し算でもできます。
でもいちいち足していくのは面倒ですね。
多分人間も最初は「足し算」を使っていて、
「これもう面倒だよ!なんかいい方法ない?」っていうのでかけ算を発明したんじゃないかと。
あと言うまでもなく、かけ算とわり算は裏表の関係です。
4×5=20 20÷5=4みたいな。
④そして「わり算」。
「AをB(人)で割るよ」というので「20÷4=5」。
「20個のパンを4人で分けたら1人5つになったよ」ってことなんですが。
これは引き算に絡めて考えることができます。
つまり「20個あるパンを、4人が一個ずつ取っていったら5周分になったよ」
みたいな。引き算していった結果の「5」。
つまりA~Dの4人がいるとして、ひたすら分けていっても答えは出るわけです。
1周目
A「20-1=19」
B「19-1=18」
C「18-1=17」
D「17-1=16」
2周目
A「16-1=15」……
(無くなるまで続く)
でもこれも面倒ですね!4ケタとかだとやってられません。
なので「わり算」というものが発明されたのではないかと思います。
「加減乗除(かげんじょうじょ)」と言うとそれぞれ独自のルールがあるようで、
なんかすごいややこしいのですが、お互いに関係したりしてるとこもあります。
難しくてわからないと思った時は、
「この計算は何のために発明されたんだろう?」
「これを言いかえると、どんな感じになるだろう?」
ということを考えてみるといいかもしれません。
文章題*6の読解の練習にもなりますしね。
まあそんな感じで~。
関連用語:「符号(ふごう)」*7
関連自作ゲーム:「加減乗除クイズ」*8、『フェアリー・アイスメイカーズ』*9
◆用語集
・たし算(足し算):
足す計算方法。「4+2=6」など。
「加法(かほう)」ともいう。「『加』える方『法』」
英語で言うと「addition(アディション)」。
「add(アド)」というのが加えるという意味*10。プログラム用語でも出てくる。
足し算の答えは「和(わ)」という。英語だと「sum(サム)」*11。
「sum」は「合計(ごうけい)」という意味でもある*12。表計算ソフト「エクセル」でよく使う。
日本語としての「和(わ)」は「調和(ちょうわ)」などの意味があるので
そこから「ムダなく和したもの→集合→足し合わせたもの」ということか。
ちなみにマンガとかで「俺の力にお前の力が加われば、百人力だろ?」とかいう時は
「俺の力+お前の力=百人力」となると思われる。
・ひき算(引き算):
引く計算方法。「4-2=2」など。
「減法(げんぽう)」ともいう。「『減』らす方『法』」
英語で言うと「subtraction(サブトラクション)」。
「traction(トラクション)」というのが「引っ張る、けん引する」という意味なので
「数字*13を向こうへ(メインじゃなくてサブの方へ)引っ張ってって減らしちゃう」みたいな感じかもしれない。
引き算の答えは「差(さ)」という。英語だと「remainder(リメインダー)」。
「remainder」は「残り」という意味なので、まさに「引かれて残ったもの」→「差」。
物を減らすので、現実では嫌われていることも多い。主にお金とかで。
でも「借金」「悩み」「部屋の余分なゴミ」とかは減った方が良かったり。
似てる言葉:「滅法(めっぽう)」*14、「引き抜く(ひきぬく)」*15、「引き抜き(ひきぬき)」
関連自作ゲーム:『漢字引き算クイズ』*16
・かけ算(掛け算):
かける計算方法。「4×2=2」など。
「乗法(じょうほう)」ともいう。「『乗』じる方『法』」
「乗じる(じょうじる)」というのは「掛ける」の違う言い方。
英語で言うと「multiplication(マルチプリケイション)」。
「multi(マルチ)」というのは「複数」という意味を持つので、
同じ数が複数ある(4×2であれば2つの4がある)かけ算の性質を表しているのかもしれない。
かけ算の答えは「積(せき)」。英語では「product(プロダクト)」。
「積(せき)」は「積もった」という漢字、また「product」は「製品」という意味もあるので、
和洋共に「積み重なったもの」「(複雑に重なり)産出されたもの」という感じか。
過去記事*17で紹介した「倍数(ばいすう)/multiple」と関係がある。
まあ「かけて倍にした数→倍数」ということだろう。
予備知識として「×」マークについて下に記しておく。
関連用語:「九九(くく)」*18
・わり算(割り算):
割(わ)る計算方法。「4÷2=2」など。
「除法(じょほう)」ともいう。英語で言うと「division(ディヴィジョン)」。
何故「除(じょ)」という漢字を使うかはよく分からなかった。申し訳ない。
「divide(ディバイド)」は「分ける・割る」という意味。
わり算の答えは「商(しょう)」という。英語だと「quotient(クオティエント)」。
ネットで見た感じだと古代中国で「商」は「はかる」という意味があったらしい。
「はかって分割→わり算」という感じか。
過去記事「12/22 約分/ディバイザー」で紹介した「約数(やくすう)/divisor」と関係がある。
まあ「わり算(division)」→「綺麗に割れる数」→「約数(divisor)」ということだと思われる。
関連用語:「確率(かくりつ)」*19、「循環小数(じゅんかんしょうすう)」*20、「無限小数(むげんしょうすう)」
・「×」マーク(かけるまーく):
割とアレな知識だが、「×」というマークは漫画アニメファン(というか同人)の間で使用されることも多い。
深く調べると「オタク」や「腐女子(ふじょし)」と呼ばれる方々の領域なので、知りたくない人は深く考えないように。
まあつまり「カップリング」*21を表す用語である。恋愛とかの。
「A×B」という風に書き、大体先に書かれた方が積極的な感じ。
なので「A×B」と「B×A」はだいぶ意味が違ったりするので注意。
下手をすると「きのこたけのこ戦争」的なことが起こる可能性がある。
まあ、すごい雑に言うと
寿司の後にガリを食べるのと、ガリの後に寿司を食べるのでは違う、みたいなことを想像していただければ(果てしなく適当)。
・きのこたけのこ戦争:
ネット上で時に繰り広げられる論争。
「きのこの山」派と「たけのこの里」派のどっちがいいか的な論争。
でもどっちも明治製菓のお菓子だったりする。売り上げが増えそう。
ちなみに筆者は両派が争っている時に
「その点トッポってすげぇよな、最後までチョコたっぷりだもん。」という
CMネタを利用した微妙にずれた合いの手で流す流れが地味に好き。
筆者はトッポ派という訳でもなくどれも好きである。
そしてこんなん書いてるからどれも食べたくなってきた。
くそっ、真の敵は自分の中にいたのか……!?
関係ないが色々調べている間にサイト「pixiv」で「チャイ」さんの「すいーとり」シリーズを見つけて幸せな気分になった。
かわいい鳥のイラストが一杯です。
*1:「足し算」については2/13 数学:足し算 ~自由にぽいぽい足し算してみるゲーム~ - のっぽさんの勉強メモや、 1/5 数学:なぜ「1+1=2」ができるのか(雑考) - のっぽさんの勉強メモ も参照。
*2:「引き算」については2/14 数学:自由引き算/~「無ければいいのに」と「無かったら困る」~ - のっぽさんの勉強メモも参照。
*3:「わり算」については2/4 算数:わり算/強欲(ごうよく)なやつらの宝石(ほうせき)採り! - のっぽさんの勉強メモや 2/19 算数:幸せなわり算/二人分、半分 - のっぽさんの勉強メモ、また12/22 数+英:約分(やくぶん)/奴の名はディバイザー! - のっぽさんの勉強メモなどを参照。
*4:「借金(しゃっきん)」については 12/20 社会:入るお金<出ていくお金、だと…!? ~「収入(しゅうにゅう)」と「支出(ししゅつ)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*5:数字の「桁(けた)」については 4/18 生+英:「ビーム」は「屋根(やね)」を支えてますか? ~「梁(はり)、桁(けた)/beam(ビーム)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*6:「文章題(ぶんしょうだい)」については12/1 数学:「文章題(ぶんしょうだい)」は難しい - のっぽさんの勉強メモを参照。
*7:「符号(ふごう)」については 1/6 数学:等式(とうしき)/つり合いをとるゲーム! - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*8:「加減乗除クイズ」については 7/14 数+ゲーム:実践/「加減乗除クイズ」! ~□と+-×÷~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*9:筆者の自作ゲーム『フェアリー・アイスメイカーズ』については 8/21 数+ゲーム:妖精(ようせい)と「かき氷」を作るゲーム!? ~「フェアリー・アイスメイカーズ」!~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*10:関連語「アドバンテージ」については 12/15 学習+中2と受験:冬休み・春休みで何ができるかな~プラン - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*11:「sum」については 12/8 英語:色んな「サム」の話 ~sum,some,thumb~ - のっぽさんの勉強メモ も参照。
*12:理科の「力の合成」の時にもこれを使う。詳細は3/6 理科:「力(ちから)」関係の英語 - のっぽさんの勉強メモ参照。
*13:「数字(すうじ)」については1/5 数学:なぜ「1+1=2」ができるのか(雑考) - のっぽさんの勉強メモを参照。
*14:「滅法(めっぽう)」については 1/30 国+社他:「法(ほう)」が「滅ぶ(ほろぶ)」のは「素敵(すてき)」ですか? ~「滅法(めっぽう)」と「素敵滅法(すてきめっぽう)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*15:「引き抜く(ひきぬく)」、「引き抜き(ひきぬき)」については 10/25 国+英他:「引き抜く(ひきぬく)こと」は「勇気(ゆうき)」ですか? ~「pluck(プラック)」の2つの意味の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*16:筆者の自作ゲーム(?)『漢字引き算クイズ』については 6/23 数学:「加減乗除(かげんじょうじょ)」 ~+-×÷って何なのさ~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*17:「倍数((ばいすう)」「約数(やくすう)」については 12/22 数+英:約分(やくぶん)/奴の名はディバイザー! - のっぽさんの勉強メモ を参照。 12/22 数+英:約分(やくぶん)/奴の名はディバイザー! - のっぽさんの勉強メモ
*18:「九九(くく)」については 5/13 数+国:「九九(くく)」を「空中(くうちゅう)」で言えますか? ~「そらで言える」と「そらで/暗で/空で」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*19:「確率(かくりつ)」については 4/19 数学:確率(かくりつ)の話メモ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*20:「循環小数(じゅんかんしょうすう)」や「無限小数(むげんしょうすう)」については 5/29 数学:教科書の中の「循環(じゅんかん)」と「無限(むげん)」!? ~「循環小数(じゅんかんしょうすう)」、「無限小数(むげんしょうすう)」~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*21:「カップリング」については 8/22 生+英他:「電車(でんしゃ)」は「カップリング」で動きますか? ~マンガ等の「カップリング」と「連結器(れんけつき)/coupling(カップリング)」の話~ - のっぽさんの勉強メモを参照。