のっぽさんの勉強メモ

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9/4 ゲーム:【※注意 論文調 個人的メモ】TRPG雑考メモ7(現実とフィクション内のアイテムの性質の違い)

 ゲーム*1の話ー。
 色々ありまして、ちょっと「TRPG」*2という遊びについて色々考えたときのメモです。
 手元に持っててもいいのですが。自分で色々考えたくなったのでブログ上に載せさせていただきます。

※注意
 なんか論文調でやたら堅く難しいです。あと自分用メモなのでみんながわかるように説明はしていません。すみません。
 普段のよりさらに「勉強」とはあまり関係ありませんのでご注意を。

今回は「現実*3とフィクション(ゲーム)で物の扱いって違ったりもするよねー」という話です。



☆現実とフィクション内のアイテムの性質の違い

 TRPG内では現実でよく知られたアイテムが使われるけれども、それらは若干違うように思える。
 もしくは、それらを同一視しすぎてはならない、ということが言えるかもしれない。

 TRPG世界で「○○がある」ということは現実世界のように物品を運んでくることではない。
 ただ宣言してしまえば、ものはそこにある。
 言ってしまえば割と簡単な作業である。

 GMやPLは物品や状況の操作によって自分たちに有利な状況を作り出すことができる。
 だが、これは、むしろ物品自体の操作というよりも設定の操作であり、言葉の操作である。
 実際にものを動かしているとか、神*4のように「無から有の」ものを作り出してるわけではない。
 それは一つの仮説・視点としてはいいが、それらのような「労苦」を感じ取りすぎるべきではない。
 つまり「何故TRPGでは言葉だけで物を生み出すことができるのだろうか?」という風に。
 それを前提とすると、見えなくなってしまうものもあるかもしれない。

 TRPG内において物品を自由に操作できるということは、どちらかというとTRPGの「言葉の魔術」の重み、というよりは日常のワークに属するものであるし、むしろある種の「軽さ」ゆえになされるものではないかと思う。


 TRPGでの、物品の現出と消失、これはむしろ日常生活における「予定」の調整場面に似ているように思う。
 もしくはメモ書き上の言葉など。
 つまり以下のような会話場面を思い浮かべて欲しい。

 まずはTRPG場面。

 PL①:「俺のキャラ、魚*5だから水*6がないと活動できないんだよな」
 PL②:「じゃあうちに、水槽とか水路を作っておこう。これで出られるだろ」
 PL①:「サンキュー!」

 ここでは「水槽」「水路」がアイテムとして出現している。(あるいは「予定」として存在する。まだ確定はしていないといってもいい)

 次に日常における「予定」の調整。

 人物A:「今度の飲み会どうしようか。飲み放題プランでいい?」
 人物B:「俺は酒*7は苦手だな」
 人物A:「じゃあお酒は抜きにしようか。各自自由で」

 というような。
 ここでは「飲み会」の枠が保たれつつ、条件だけが整えられている。
 そして行われているのは「飲み会」に人物Bが参加しやすくなるための、条件の調整である。
 ここでの「軽さ」のトーンはTRPG内における物品の発生/消失に似ているように思う。つまり、言葉であるから、予定であるから、軽く行うことができるのだ。
 (※この「軽さ」というのは重要ではない、ということではなく、気軽に行うことができるということ)

 次にメモ書き。

 母親:「買ってきてもらうものは、なす*8、じゃがいも、にんじん…」
 子ども:「じゃがいも、まだうちにあるよ」
 母親:「じゃあじゃがいも、は無しで」
 子ども:「(メモ帳から「じゃがいも」を消す)」

 ここではいわばメモ帳という平面世界から「じゃがいも」が「消失」しているわけだが、これは当然ながら現実での「じゃがいも」を消す行為と同一のものではない。労力においても。あくまでじゃがいものという文字・言葉が消されただけである。


 TRPGにおいて、文章*9なり設定なり、既に積まれた言葉はリソースとして存在する。気にする者にとっては拘束力のように感じられるだろう。しかし我々はそれに従わないこともできる。

 TRPGにおいて「補修」「つじつま合わせ」が重要なワークとして存在する一方で、実は、必ずしも違和感は補修しなくてもいい、ということも注目しておきたい。
 つまり、上記のように「登場に水を必要とする魚のキャラ」がいたとしても、普通に場面に登場することもできる。それには実は特別な認証手続きは必要ない。ただ流せばいいだけである。
 例えば

 【シーン:明らかに水のない屋内の場面、もしく砂漠)】
 魚キャラ:「来たよ」
 他PC:「いらっしゃい」

 という具合である。TRPGは言葉によって構築されるがゆえに、「言葉によって指摘されないものもまた存在しない」といえるかもしれない。
 過去の設定やログはリソースであるが、絶対のルールというわけでもない。設定は容易に変更・忘却されうる。
 コンピュータRPGのシステムと違って、自動的にバグを検出するシステムはそこに存在しない。
 近いものがあるとすれば、参加者の意識や違和感である。
 それらに従って、参加者は設定の矛盾を突くこともできる。

 【シーン:明らかに水のない屋内(おくない)の場面、もしく砂漠)】
 魚キャラ:「来たよ」
 他PC:「いやいやいや無理だろ、お前魚だろ!ここには水ないぞ!」

 という風に。
 ここは少しカードゲーム*10「UNO」のルールに似ているようにも思う。
 最後の1枚になったら「ウノ」と言わなければならないが、指摘されなければペナルティを受けないのである。

 つまり矛盾点があるなら、それを「有効(ゆうこう)」なものにしたいなら、参加者は矛盾点を指摘しなければならない。
 いわば、参加者は「矛盾点を構築」しなければならない。それは新しいアイテムの召喚に似ている。
 つまり「矛盾点(の知識)をTRPG世界に招く」とか、それを有効にする、ということである。(そしてこれは現実の詳細な知識を持っているほど起こりえる、だが現実のすべてを知らない限りTRPGが遊べないわけでもない。よって矛盾点の指摘は絶対必要でなく、また物品や世界観への知識レベルが高いことも最低基準ではない)

 実は設定自体が齟齬を起こすことが問題なのではない。それは、現実世界の物理的な制約とは違う。
 例えば現実の「3平方mの部屋には、5mの大きなベッドは入らない」というものとは違う。
 大事なのは、設定が齟齬を起こしたことが参加者によって「感じられる」ことであり、場合によってはそれがプレイの没入感を削ぐとか、続行不可能にする場合である。
 もちろん、それを気づいていながらもそれを無視することができる。
 あるいは宣言できる。「これはまあフィクションですし、細かいことは言いっこなしで」。そしてどこまでその「細かいこと」に含まれるかは参加者の裁量によるだろう。

 というように、TRPG世界ではしばしば「無理」――といっても現実で考えるとだが――が起こりうる。
 現実では100mのものを20mの部屋に入れることはできない。
 だが、TRPGでは「100mありそうな兵器*11を20mの部屋にあることにする」ことは容易に可能である。
 そこを深く気にしないことも可能である。あるいはそれは無自覚になされる。「なんとなく置く」ことが可能である。

 その意味でTRPG世界*12において存在は重なり合うことがある、と言ってもいい。もちろん現実的に、物理的に重なり合っているわけではない。

 むしろそれは、言葉である段階では、「予定のダブルブッキング」に似ている。
 例えば、私が8月10日に「2泊3日のハワイ旅行へ行く」と、もう一つの「3泊4日のヨーロッパ旅行へ行く」という予定を入れていたとしよう。なお、この二つは一方に参加するともう一方には参加できないと考えて頂きたい。
 この二つを両立するのは現実的にはたぶん無理だが、確認されていない段階では、特に「ウソ」ではない。どちらかというと「誤解」に近いように思う。ここに矛盾性はあるかもしれないが、それはまだ矛盾としては「発動」していないし、「有効」なものになっていない。これが観測されるまでは、気分の上でも、矛盾した事態が起こりえる。
 つまり私は8月10日から「2泊のハワイ旅行へ行き」、そして「3泊のヨーロッパ旅行へ行く」つもりなのだ。


 これを踏まえるならTRPGでは「存在のダブルブッキング」的なことが起こっているかもしれないが、観測、指摘されない限りそれは問題でもない。TRPGは会話と意識のゲームであるがゆえに人為的であり、参加者が気づかないものは存在しない――少なくとも彼らの意識するゲーム中には。

 同じように、世界観はロールプレイに指針を与え、精神面から参加者を拘束するように思えるが、それも気にしないままプレイできる。
 遵法的、協力的なTRPGプレイヤーであるほど想像しにくくなるが、世界観に沿うことは絶対ではない。世界観すらも絶対ではない。
 例えば明らかに中世ファンタジーの世界観で「僕は宇宙人です」と言い出すことは可能である。
 また、世界観的矛盾でなく世界観内の矛盾についてでもいい。
 例えば「世界を支配する大統領」が存在する世界でのゲームで、PLが「僕は大統領です」と言い出すことは可能である。
 NPCにある人物が存在するとしても、それとは別に宣言可能である。もちろん他参加者がその宣言を認めるかは別だが。


 上の例につけたして、
 望むなら、中世ファンタジー*13の世界で「僕は恐竜*14です」「僕は宇宙人です」「僕は神です」というようなプレイが可能である。
 そこに実は整合性が絶対必要ではない。 ちょっと遊びにくいかもしれないが。
 よって以下のようなプレイがありえる。

 GM:「今日は中世ファンタジー的な世界観で遊びます」
 PC①:「では、僕は神の力で隕石を落としました」
 GM:「OK」
 PC②:「僕は恐竜なので、他の恐竜を狩ります」
 GM:[OK]
 PC③:「僕はコンビニに行ってパンを買いました」
 GM:「OK」

 というような。
 読んでいる側がむしろ突っ込みたくなるかもしれない。「何故隕石を落とした?中世ファンタジーに恐竜がなぜいる?なぜコンビニがある?」といった風に。だが、それらのツッコミなしでもプレイは進んでいる。
 GMの「中世ファンタジーで遊ぼう」というのはコンピュータ的な制約ではない。コンピュータのように設定矛盾のPCをはじき出さない。それを発動するのはあくまで参加者である。
 いわばGM宣言はここでは「指針」程度のものであるといってもいいかもしれない。それはあくまで他参加者の協力によって実現するものである。
 これは「約束」の構造に似ている。約束は行動によって実現する。実現するまではただの言葉である。一定の拘束力があるとしても、それは予定であるといえる。

 そして上記のプレイが、TRPGのプレイングでないとも言えない。やり取りをできている風ならTRPGと言える。どこまで意思疎通とみなすかは難しいが。
 逆説的に、「連続しているものが会話である」とみなすならプレイは十分に可能となるのである。



まあそんな感じで~。

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*1:「ゲーム」については 3/27 こころの話+体育:不自由(ふじゆう)だからゲームは面白い!? - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*2:「TRPG(ティーアールピージー)」については 3/14 こころの話:人生(じんせい)/君と道を行くRPG - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*3:「現実(げんじつ)」については 12/16 こころの話:「現実(げんじつ)」は変えられない、のではなくて - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*4:「神(かみ)」については 3/3 国語:運命(うんめい)、神(かみ)、そして社会(しゃかい) - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*5:「魚(さかな)」については 1/9 英語:素材(そざい)/生物(せいぶつ)系あれこれ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*6:「水(みず)」については 12/16 地理:都市運営ゲーム/「水(みず)」編ですよ、市長! - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*7:「酒(さけ)」については 7/23 歴+国:鬼は呑みます、蛇も呑みます ~酒と退治と未来の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*8:「なす」や「じゃがいも」「にんじん」については 6/17 英+理+家:野菜(やさい)に関する英単語 - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*9:「文章(ぶんしょう)」については 6/30 国語:国文法/「言葉(ことば)の単位(たんい)」メモ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*10:「カードゲーム」については 4/4 数学:メモ/数学とカードゲーム - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*11:「兵器(へいき)」については 5/3 社会:軍隊(ぐんたい)・軍事費(ぐんじひ)・維持費(いじひ)の話 ~その砥石(といし)はどれくらい必要ですか?~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*12:「世界(せかい)」については 2/11 学習:世界(せかい) is テキストブック!? - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*13:「ファンタジー」については 12/16 英語:鑑定(かんてい)だー!単語をよこせ! - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*14:「恐竜(きょうりゅう)」については 8/27 理+歴:恐竜(きょうりゅう)/神、怪物、そして福井!? ~名前の由来~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。