ゲーム+社会+こころの話ー。
「将棋(しょうぎ)」*1とかに触れつつの「成金(なりきん)」についての話です。
前置き。
ゲーム『シャドウバース』*2には「進化(しんか)」*3というシステムがあります。
ポイントを使うと、カード*4の絵柄が変わって(裏返って)強くなるって感じです。
で、これは「将棋(しょうぎ)」の「成る(なる)」に似てるなあ、と思いまして。
将棋の場合は、ある駒(こま)*5が相手の陣に入ると、裏返して別の駒になることができます。
(基本は強くなったりしますが、まあそうとも限らない場合もあります)
で、「成る」システムの中でも時に有名なのが「成金(なりきん)」ですね。
「歩(ふ)/歩兵」の駒が、「金(きん)/金将」の駒に「成った」ものです。
前にしか進めない駒が、色んなマスに移動できるようになるので強いです。
ところで「成金」というと、歴史の授業で聞き覚えがある方も多いのではないでしょうか。
この「成金」は「急にお金*6持ちになった人」のことを指します。
これは将棋の「成金」からきています。
「ただの平民(へいみん)」から「お金持ち」になったという人に対して、
まるで将棋の「ただの歩兵」から「金将」に出世したようだ、というわけですね。
ただ「成金」といった時は、誉め言葉ではなく、悪口っぽいのでご注意を。
(褒めたいときは「成功者(せいこうしゃ)」*7とか言ったりします)
お金持ちになれるのはいいことっぽいですが、
「急に」お金持ちになることは、いいことばかりだとは限りません。
過去記事でも書いたように、「うまいお金の使い方」というのは、すぐ身につくとは限らないからです。
例えば歴史の教科書*8では 成金の人がお金を燃やして「ほうら、明るくなったろう」と言っている絵が有名ですね
このようにちょっと荒っぽいお金の使い方をして、大失敗をしたり、人の恨みを買ってしまう可能性もあります。
よく考えれば、急な成功やお金の入手というものは、「自分」の変化ではなくて、「モノ」の変化とも言えます。
だからまだ自分や自分の心自体は「成って」おらず、そのギャップに苦しむのかもしれません。
でも、それにふさわしい心が育てば、色んなものをうまく使えるかもしれません。
みなさまが何か大きなものを手に入れても、慌てずに、
それにふさわしい自分に「進化」したり、「成って」いければいいですね。
まあそんな感じで~。
追記
上に書いたこととちょっと矛盾するようでもありますが、
人は、与えられた「役割(やくわり)」に影響される、という話もあります。
過去記事で書いた「スタンフォード監獄実験」*9がその例ですね。
例えば「社長」に昇進したら社長っぽくなったり、そうあろうとしたり、ちょっと偉そうになったり。
でも同じ人でも降格したり、あるいは別の場所で「患者」という立場になったり、少し性格も変わったり。
その人自身の性格とは別に、役割や状況によっても性格や振る舞いは変わるってことですね。
あんまり偉そうになるのはちょっと嫌な感じもしますが、これは良い方向に向かうこともあります。
例えばちょっと上の役割や仕事を与えられると、それに見合う自分になろうと頑張って成長したり。
筋肉*10も適度な負荷で鍛えられるといいますし、「ちょっと難しい」くらいが成長しやすいのかもしれませんね。
追記2
NHK*11のEテレの再放送で
『Rのトリセツ 新学期の“気まずい”解消法 | NHK Rの法則』というのを見たのですが、
学生のみなさまは、キャラクターとか変化に対して色々考えたり悩んだりしておられるようですね。
本文で書いたように「急な変化」はちょっとびっくりしたりするかもですが、
試してみるのが悪いこと、というわけでもないと思います。
追記で書いたように色々キャラクターに引っ張ってもらえることもあると思うので。
ただあんまり自分に合わないと、なんだか疲れてしまうので、
そこら辺はうまく戻したり、他の道を探ったりできるといいかもしれませんね。
追記3
ちなみに『シャドウバース』の「アークエンジェル・レイナ」というフォロワーは
自分が進化することで、場にいる他の未進化フォロワーをすべて進化させる、という効果を持ってたりします(進化時効果は働かない)。
…成金の話を書いてから効果見ると、なんかバブリーな感じがしますね。
追記4
ちなみに一般に知られる「将棋」は9×9ですが、
Wikipediaによると他にも「中将棋」とか「大将棋」とか色々あるみたいです。
なんか駒にも色々あって
「獅子(しし)」とか「銅将(どうしょう)」「鳳凰(ほうおう)」「麒麟(きりん)」*12は分かりやすいんですけど、
「猫刄(みょうじん)」とか「悪狼(あくろう)」とか「猛豹(もうひょう)」とか、なんか筆者の中二病センスを刺激する名前も並んでいたりします。
あと「大局将棋(たいきょくしょうぎ)」というのもあって、
それは自軍・敵軍それぞれ402枚、合計804枚の駒を使用するらしいです。めっちゃ大変。
テレビ番組『トリビアの泉』で紹介して、やってみたらしいですね。
◆用語集
・「成る(なる)」【将棋】:
将棋のルール・システムの一つ。駒(こま)が特定の行動によって変化すること。
Wikipediaによると変化したものは「成駒(なりごま)」というらしい。
また将棋だけでなく「チェス」*13でも存在するようだ。
英語では「promotion(プロモーション)」*14といい、その意味は「昇進(しょうしん)」。わかりやすい。
ちなみこの「プロモーション」という言葉は「促進(そくしん)」という意味も持ち、
いわゆる「PV(ピーブイ)/プロモーションビデオ」の「P」はこれ。
ちなみに将棋において「飛車(ひしゃ)」は「竜王(りゅうおう)」、「角行(かくぎょう)」は「竜馬(りゅうま)」になる。名前がカッコいい。
関連用語:「成る(なる)」*15【一般】、「成人(せいじん)」
・成金(なりきん):
関連用語:「富豪(ふごう)」*16
・「アークエンジェル・レイナ」【シャドバ】:
『シャドウバース』のフォロワー。ニュートラルに属する。
自分が進化すると周りが進化する。
逆に言えば自分が進化できないと効果を発揮できない。
コストが重いので、そこまでEPを残しておけるかがカギである。
ちなみに「アークエンジェル(archangel)」とは「大天使(だいてんし)」*17のこと。
担当声優は「原紗友里(はら・さゆり)」*18さん。
*1:「将棋(しょうぎ)」については 1/27 英語:翻訳(ほんやく)を利用して魔王(まおう)を女子にする、だと…!? - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:『シャドウバース』については 7/14 数+ゲーム:『シャドウバース』で確率を考える! ~投入カード枚数と初期手札編~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*3:「進化(しんか)/(シャドウバース)」については 8/9 数+ゲーム:『シャドウバース』の「PP」と数列の話メモ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*4:「カード」については 4/4 数学:メモ/数学とカードゲーム - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*5:「駒(こま)」については 12/19 社会:「駒止めの桜(こまどめのさくら)」の話 - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*6:「お金(おかね)」については 4/9 社会:お金と価値と愛(あい)の話 ~give me money, give me love~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*7:「成功(せいこう)」については 6/3 学習:成功(せいこう)と失敗(しっぱい) ~成功率(せいこうりつ)を上げる、失敗率(しっぱいりつ)を下げる~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*8:「教科書(きょうかしょ)」については 12/1 英語:英語の「比較級(ひかくきゅう)」・「最上級(さいじょうきゅう)」って便利だね、という話 - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*9:「スタンフォ―ド監獄実験」については 10/4 学習:ゲームと「成長(せいちょう)」のシステムについてのメモ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*10:「筋肉(きんにく)」については 6/10 理科:武器(ぶき)と筋肉(きんにく)と位置エネルギー - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*11:「NHK」については 2/7 こころの話:『夢(ゆめ)』ってなんなのさー - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*12:「麒麟(きりん)」については 10/10 歴史:キリンと麒麟の話 ~伝説がアフリカからやってきた!?~ - のっぽさんの勉強メモを参照。
*13:「チェス」については 10/11 ゲーム:チェス、オセロ、将棋、+RPG! ~色んなスマホゲームの話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*14:英語の「promotion(プロモーション)」や「昇進(しょうしん)」、「促進(そくしん)」については 3/16 国+英:「進級(しんきゅう)」も「プロモーション」の一つですか? ~「進級」と「promotion(プロモーション)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*15:将棋以外も含む一般的な「成る(なる)」や、「成人(せいじん)」についてはを参照。
*16:お金持ちの人を表す語「富豪(ふごう)」については 1/25 ゲーム+国他:「お金持ちの人」は「貧しい人」ですか? ~トランプの『大富豪(だいふごう)』と『大貧民(だいひんみん)』の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*17:「大天使(だいてんし)」については 12/11 歴史:モンスト、堕天使と西郷さんと作曲家の乱舞 - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*18:「原紗友里(はら・さゆり)」さんについては 9/14 音楽:個人的曲メモ ~『アイドルマスターシンデレラガールズ』編~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。