歴史の話ー。
江戸幕府の「大目付(おおめつけ)」という役職と、
あとちょっと「柳生宗矩(やぎゅう・むねのり)」という人物についてのメモです。
前置き。
日本史の資料集を読んでいたら、
江戸時代の色んな役職についてのページが目についたのですが。
その中の「大目付(おおめつけ)」という部分の所に
「柳生宗矩(やぎゅう・むねのり)初任」と書いてありました。
つまり「柳生宗矩」という人物が初めにこの「大目付」という仕事についた、というわけですね。
実はこの「柳生宗矩」、過去記事で「剣豪」*1について書いたときに紹介した人物でありまして。
それもあり「大目付(おおめつけ)って何だろう?」と思ったので調べてみました。
Wikipediaによれば大名や朝廷を監視して、幕府に対する「謀反(むほん)」を
つまり「監視役(かんしやく)」ですな。
でも始めに任じられたのは柳生宗矩のみでなく、以下の4人の人物らしいです。
「秋山正重(あきやま・まさしげ)」、
「水野守信(みずの・もりのぶ)」、
「柳生宗矩(やぎゅう・むねのり)」、
「井上政重(いのうえ・まさしげ)」って感じです。
最初は大目付には「大名(だいみょう)」から選ばれていたらしいのですが、
やがて「旗本(はたもと)」、つまり大名より下のランクから人が選ばれるようになり、
江戸時代も後期になるについて、だんだん形だけの、割とヒマなお仕事とみなされるようになったそうです。
まあそんなこと言ってたら「ペリー」*2が来日しちゃってえらいことになるんですが。
それでも記録を見るに「大目付」の役は代々続いており、
最後の「1868年」までは誰かが任ぜられていたようです。
1868年というと、明治維新(大政奉還)で幕府が倒れる年ですね。時代を感じます。
なんだかんだ問題もあったようですが、
江戸時代は「長く平和の続いた時代」として捉えられることが多いですね。
その詳しい理由は不勉強なので語れませんが、
その裏には、もしかして「大目付」たちの絶えざる努力があった…ということがあるかもしれませんね。
(特に初代の柳生宗矩は剣豪でしたし、めっちゃ怖かったかもしれません)
まあそんな感じで~。
◆用語集
・柳生宗矩(やぎゅう・むねのり):1571-1646。
「柳生石舟斎(やぎゅうせきしゅうさい)」こと「柳生 宗厳(やぎゅう むねよし/むねとし)」の五男。
Wikipediaによれば色んな大名と親交があったらしい。
また三代将軍「徳川家光」からとても信頼されていたようだ。
いろんなゲームや漫画などに出たりしている。例えばマンガ『バジリスク』や、ゲーム『Fate/Grand Order』や『戦国無双』などに出演。
『Fate/Grand Order』ではカッコよいおじ様っぽく、またすごくクールな武人という感じである。
関連用語:「指南役(しなんやく)」*3
関連人名:「沢庵宗彭(たくあん・そうほう)」*4
・秋山正重(あきやま・まさしげ):1586-1640。
江戸時代の旗本。
・水野守信(みずの・もりのぶ):1557-1637。
安土桃山~江戸時代の武将。
・井上政重(いのうえ・まさしげ):1585-1661。
Wikipediaによれば「幕府のキリシタン禁教政策の中心人物であったが、自身も元キリシタン」であったらしい。複雑
・大名(だいみょう):
もともとは地方で勢力を持つ者…つまり「ビッグな人物」の意味だったらしい。
江戸時代では幕府から「石高1万石以上の土地を与えられたもの」となった。
・旗本(はたもと):
江戸時代の身分の一つ。
ある程度の家格を持っていても、石高1万石には満たない人が属する。
超えると「大名」。
関連用語:「旗(はた)」*5
*1:「剣豪(けんごう)」や「柳生石舟斎(やぎゅうせきしゅうさい)」については 1/10 歴史+ゲーム:戦国時代の「剣豪(けんごう)」の流れメモ(仮) ~ゲーム『のぶニャがの野望』より~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:「ペリー」については 2/23 歴史:さかのぼる練習/ペリー来航←蒸気機関←産業革命 - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*3:「指南役(しなんやく)」については 2/22 国+歴:「指南(しなん)」は南(みなみ)を指しますか? ~「指南」と「指南車(しなんしゃ)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*4:「沢庵宗彭(たくあん・そうほう)」については 2/24 歴+家:「沢庵(たくあん)」は自由でロック!? ~「沢庵宗彭(たくあん・そうほう)」と「たくあん漬け」~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*5:「旗(はた)」については 8/23 英語:ここでもそこでも「旗(はた)」が立つ!? ~「フラグ」、「スタンダード」、「バナー」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。