のっぽさんの勉強メモ

主に中学の学習内容と、それに絡みそうな色んなネタを扱っています。不定期更新ですー。あ、何か探したいことがある場合は、右の「検索」や記事上のタグやページ右にある「カテゴリー」から関係ある記事が見られたりします。

10/8 国+数:「傾いた(かぶいた)」ものは魅力的ですか? ~「傾き(かぶき)」と「傾き(かたむき)」の話~

 国語+数学の話ー。

 国語の「傾き(かぶき)」と、数学の「傾き(かたむき)」などの言葉、
 またそれらに関する変わったものの話です。


 前置き。

 昨日は「傾き(かたむき)」についての記事を書きましたが、
 日本の古い言葉には「傾く(かぶく)」とか「傾き(かぶき)」というものもあります。

 今日はそこら辺の「極端なもの・少し変わったもの」に、
 数学的な「傾き(かたむき)」、「角度(かくど)」*1、「場所(ばしょ)」などの話を少し絡めて。



 まず上記の「傾き(かぶき)」というのは、派手な衣装(いしょう)を着たり、やたら目立つな行動を取ったりすることだそうです。
 これらの行動をとる人たちは昔「傾奇者(かぶきもの)」*2と呼ばれ、
 また芸能の「歌舞伎(かぶき)」*3の由来はここら辺であるとも言われています。

 この「傾き(かぶき)」というのは文字を見ると「傾く(かたむく)」というものなので、
 「傾き(かぶき)」=「新しい派手なものにすごく傾いている、偏っている、かぶれている」みたいな感じだと思われます。
 数学的には「角度が急である」「位置が寄っている」とも取れますね。


 これらは「普通の人」から見ると「極端なこと」といってもいいかもしれません。
 ちなみにこの「極端(きょくたん)」というのも、場所や位置*4などに関わる言葉ですね。
 「極(きょく)」というのが「とても」とか、「極める(きわめる)」という意味で、
 「端(たん、はじ)」*5はそのままものの「端っこ」のことなので、
 言うなれば「極端」=「すごく端によった」という感じですね。
 「傾き」と違って角度的なものではないですが、「場所」的な偏りはある感じです。真ん中ではなく端っこなので。


 さらにこの表現に関わりそうなカタカナ表現では「エッジが効いている」という言葉もあります。
 ざっくり言うと「刺激があってカッコいい」、みたいな感じですが、「エッジ」というのが「端(はじ)」という意味なので、ある意味「極端」と似ていると言えるかもしれません。


 また、芸術の世界でも「前衛芸術(ぜんえいげいじゅつ)/アヴァンギャルド」というのがあります。
 ざっくり言うと新しい表現とかにどんどん挑戦する芸術みたいな感じですね。
 みんなに受け入れられる王道より、ちょっと意味が難しいぎりぎりのところを攻める、みたいな感じもあります。
 これも「(時代の)前の方に偏った芸術」と言えますね。
 似た表現では「時代の最先端(さいせんたん)」というのがありますが、こちらの方がプラスの意味が強いイメージです。
 (※マイナスの意味が強くなると「時代に対して早すぎた」とか言われます。あと前衛芸術とされるものが、必ず未来でブームになるわけではありません)



 …とまあ、ちょこっと探しただけでも色々あるものです。


 漫画とか小説でも、ちょっと癖*6のあるキャラは魅力的だったりもしますし、
 派手なことや一風変わったこと、偏ったこと、というのは一個の魅力になるのかもしれませんね。


 ただし、あまりにもその時のブームを外れているものは、人に受け入れられにくかったりもします。
 例えば100年後に流行るような芸術を今やっちゃっても、そんなにウケないかもしれません。
 「それは世の中が遅れている!」と思ってもいいのですが、芸術家にとっては仕事が無いと大変です。


 作品が売れなくて生活が「傾く(かたむく)」ことがないように、
 テーマの「傾き(かぶき)」には、ちょっと気を付けてみてもいいのかもしれません。




 まあそんな感じで~。



 関連用語:「ロック」*7



追記
 その他に似たような言葉としては

・「先鋭的(せんえいてき)な」
・「風刺(ふうし)のきいた」
・「先進的(せんしんてき)な」
・「新進気鋭(しんしんきえい)の」

 などがあるかもしれません。

 あとは「サブカルチャー」や「カウンターカルチャー」といったものは、角度などに関わる言葉ではありませんが、
 少し「主流(しゅりゅう)」から離れている、という意味で「側の位置にあるもの」とも言えます。
 これに関わる言葉としてはまた「傍流(ぼうりゅう)」、「亜流(ありゅう)」、「傍系(ぼうけい)」などがあるかもしれません。


追記2
 ちなみに、自分が周囲の人と違っていれば目立ちますが、それで「カッコいい」と思ってもらえるとは限りません。
 「あの人、周囲からずば抜けてダサいわー…」と思われる可能性もあるので。
 そういう場合は「悪目立ち(わるめだち)」って感じですかね。

 また日本語には「斜(しゃ)に構える」または「はすに構える」という言葉がありますね。 
 ざっくり言うと「カッコつける」とか「わざとズレた感じでカッコつけて答える」みたいな意味で使われたりしますが、
 「斜(しゃ)」とは「斜め(ななめ)」のことなので、これも「角度」に関する話ですね。

 ちょっとずれますがアニメ関連では「シャフト角度」とか「シャフ度」という俗語があったりします。
 これは会社「シャフト」様の作品である表現で、キャラクターが顔を派手に「斜め」にしながら振り返るみたいな感じですね。



追記3
 ちなみに「傾き(かぶき)」や芸術でなくても、「時代に対して早すぎた」っぽいことはあります。
 例えば「ガリレオ・ガリレイ*8は「地動説(ちどうせつ)」を主張しましたが、宗教的に「天動説(てんどうせつ)」だった世の中には受け入れられず、自説を取り下げることになりましたし。
 ただ、時代や考えの変化には、誰かの努力やきっかけが必要かもしれないと考えると、その当時ぼーっと待っていても、次第に世の中が新しい考え(例えば「地動説」)を受け入れた…なんてことにはならないのかもしれません。新しい情報が無ければ、ずっとそのままなのかも。
 その意味では「時代に対して早すぎた人々」がいたというより、「その努力や失敗、訴えによって、少しずつ新しい時代を作ってきた人々」がいた、ということなのかもしれません。



◆用語集
アヴァンギャルドアバンギャルド(フランス語:avant-garde):
 日本語では「前衛芸術(ぜんえいげいじゅつ)」と訳されるもの。
 Wikipediaを見る感じ、芸術の分野で、革新的な試みや実験的なものを行うことなどを指す。
 「アヴァンギャルド」はもともとフランス語で「前衛部隊(ぜんえいぶたい)」、つまり戦争とかで前の方の部隊を指す言葉だったようだ。
 いろんなジャンルがあるが、例えば音楽では「ジョン・ケージ」氏の『4分33秒』(ピアノ弾かないでずっと沈黙、その場の色んな音を聞く作品)、建築では「バウハウス」などが前衛的な物として有名なようだ。
 関連用語:「avant(アバン)/前の」*9【フランス語】、「二次創作(にじそうさく)」*10
 逆っぽい語:「王道(おうどう)」*11
 関連人名:「デュシャン


・前衛(ぜんえい):
 戦場(せんじょう)などで、前の方にいる部隊(ぶたい)。対義語は「後衛(こうえい)」。
 英語では「advance guard(アドヴァンス・ガード)」や、「vanguard(ヴァンガード)」など。
 戦場では敵とぶつかる役目なので、わかりやすく危険。
  RPGなどのゲームでよく使われる言葉でもある。主に前に立って、味方を守ったり攻撃をする役目を指す(例:「前衛職(ぜんえいしょく)」)。
 またスポーツの「フォワード(forward)」などもこの意味で捉えられることもある。
 書店の「ヴィレッジヴァンガード*12やカードゲーム『カードファイト!! ヴァンガード』などに関連する言葉でもある。
 ちなみにカードゲーム『シャドウバース』には「ヴァンガード」というカードが存在する。
 関連用語:「front(フロント)/前面(ぜんめん)」*13
 関連ゲーム:『ウィザードリィ*14、『BUSIN*15


・後衛(こうえい):
 戦場などで、後ろの方にいる部隊。対義語は上記の「前衛(ぜんえい)」。
 英語では「rear guard(リアガード)」。
 後ろにいるから安全&重要でないかというとそんなこともなく、前の方に物資(ぶっし)を補給(ほきゅう)したり、奇襲(きしゅう)*16に対しては色々守ったりしなければならない。
 例えば普通のお店でも、裏方(うらかた)がしっかりしていないと物や料理が出せなくなったりする。ので、やはりこちらも重要と思われる。
 Wikipediaによればスポ-ツでも、後ろの方のポジションがこの後衛と捉えられたりするらしい。主に「バックス」とか「ディフェンダー」など。
 関連用語:「rear(リア)/後ろ」*17、「急襲(きゅうしゅう)」*18



benkyoumemo.hatenablog.com


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*1:「角度(かくど)」については 1/18 算数+英:図形/「3+3=4」のフシギな計算! - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*2:「傾奇者(かぶきもの)」については 1/3 歴+ゲーム:「戌年(いぬどし)」と「意志(いし)」と「伐折羅大将(ばさらたいしょう)」!? - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*3:「歌舞伎(かぶき)」については 8/25 歴史:ザ・ダンサーズ ~アメノウズメ、出雲阿国(いずものおくに)、そして巫女~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*4:「位置(いち)」については 1/6 学+こころ+ゲーム:「位置(いち)」で変わる能力、位置を目指す受験 - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*5:「端(はじ、はし)」については 8/4 英語:色んな「はし」の話 - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*6:「癖(くせ)」については 1/7 国+こころ:「7つ」は「個性(こせい)」があるものですか? ~「癖(くせ)」と「個性」と「なくて七癖(ななくせ)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*7:「ロック」については 8/2 英+音:色んな「ロック」の話 ~rock,lock,locke~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*8:ガリレオ・ガリレイ」や「地動説(ちどうせつ)」、「天動説(てんどうせつ)」については 11/26 歴史:幻想AR(げんそうエーアール) ~災害に神を見る、燃える火に精霊を見る~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*9:「前の」などの意味を持つフランス語「avant(アバン)」については 11/19 生+フラ他:「アニメ」で「フランス語」は学べますか? ~「アバンタイトル(avant-title)」と「avant(アバン)/前の」~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*10:「二次創作(にじそうさく)」や芸術家「デュシャン」については 10/15 ゲーム+社:「マリオ」と「クッパ」と「クッパ姫」の話! ~「著作権(ちょさくけん)」と「二次創作(にじそうさく)」~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*11:「王道(おうどう)」については 3/5 社+こころ他:「楽(らく)な道(みち)」で「国(くに)」は「治(おさ)まり」ますか? ~①「王道(おうどう)/仁徳で国を治めること」と②「王道/楽な道」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*12:ヴィレッジヴァンガード」については 8/4 社会:最近の「AI(エーアイ)」の話メモ ~社会の中心でAIと話す~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*13:「前面(ぜんめん)」などの意味を持つ英語「front(フロント)」については 7/4 英語:フロントガラスは「風(かぜ)の盾(たて)」!? ~「windshield(ウィンドシールド)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*14:ゲーム『ウィザードリィ』については 12/16 英語:鑑定(かんてい)だー!単語をよこせ! - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*15:ゲーム『BUSIN』については 6/22 音楽:テンション上げられそうなゲーム音楽メモ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*16:相手の予想していない形で攻撃すること「奇襲(きしゅう)」については 9/30 歴史:バックグラウンド・ストーリー! ~カードゲーム、そして偉人の背負うスト-リ―~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*17:「後ろ」などの意味を持つ英語「rear(リア)」については 10/19 生+英他:「育児(いくじ)」は「後ろ(うしろ)」でするものですか? ~「rear(リア)/子どもを育てる」と「rear(リア)/後ろ」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*18:相手の隙を狙って急に襲いかかること「急襲(きゅうしゅう)」については 1/12 国+英他:「かがむ(屈む)」ことは「攻撃(こうげき)」の準備(じゅんび)ですか? ~「stoop(ストゥープ)」や「crouch(クラウチ)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。