体育+歴史の話ー。もちろん人vs人が標準なのでご安心を。
今日は4/5(し・ご)ということで
「四股(しこ)」から連想して「相撲(すもう)」の話を少し。
先に、「四股(しこ)」というのは相撲の準備体操みたいなものです。
両足を開いて、片足を上げておろす、みたいな動きです。
大相撲では「土俵入り(どひょういり)」の時によく見られます。
最近では「股関節(こかんせつ)」のトレーニング法として注目されていますね。
下半身が強いとスポーツとかに役立ちますし、音楽系にも意外に効果あると思われます。
(体幹の強さや体力は肺活量や安定した演奏に役に立つと思われるので)
で、あらためて「相撲(すもう)」の話ですが。
相撲とは日本のスポーツであり、国技ですね。
円形の土俵の中で戦い、相手を外へ出したり、地面につけたりしたら勝ちです。
この期限などは、詳しくは大相撲協会様のページを見て頂ければよいのですが
古代についての書物『古事記(こじき)』*1でも、神様*2同士が相撲っぽいことをしてたりします。
(っぽいというのは、どこから「相撲」と呼んでいいかが不明のため)
「タケミカズチ」の神と、「タケミナカタ」という神が取っ組み合ったそうです。
人間同士では『日本書紀(にほんしょき)』によれば紀元前23年に、
「野見宿禰(のみのすくね)」と「當麻蹶速(たいまのけはや)」がとったものが最古らしいです。
あと相撲というと「まわし」以外脱ぐので男のやるものというイメージが強いですが、
女性の相撲、「女相撲(おんなずもう)」というのもあります。
Wikipediaによれば、『日本書紀』には469年に女相撲がとられたことが書かれているようなので、けっこう古いですね。
海外でも「相撲」と似た競技はいっぱいあります。
「モンゴル相撲」とかがまさにそれですね。
勿論ルール*3は違いますが、日本からすると相撲に似ているのでこう名付けたのでしょう。
後は「レスリング」とか、古代ギリシャ*4では「パンクラチオン」とか。
変わった競技としてはトルコの「ヤールギュレシ」という、
体に油を塗って取っ組み合う競技もあります。オイルレスリングですね。
また相撲(っぽいもの)はユダヤ教*5・キリスト教とも関係があります。
旧約聖書の『創世記』には古代の「ヤコブ」という人物が神(あるいは天使*6)と相撲を取った(もしく格闘した)事が描かれています。
この時ヤコブは相手に「お前はこれからイスラエル(神と戦ったもの/または勝ったもの)」として呼ばれるだろう」ということを言われており、
これが現在の国名の「イスラエル」の由来になっているそうです。
意外と世界の色んなところで「相撲」っぽいものは見られますね。
神と神、神と人、人と人などいろんな組み合わせです。
相撲の投げ技は打撃よりは怪我が少ないと思われるので
戦争*7でも武器*8を使わず「全部相撲で解決するぞ!」となったら、
意外と死者も少なくさわやかにやれるかもしれませんね。
まあそんな感じで~。
関連用語:「はっきょい」*9
追記
平安時代では朝廷では「相撲節会(すまひのせちえ)」というのがあり、
結構日常的に相撲をやっていたそうです(勿論専用の力士がですが)。
追記2
相撲は「神事(しんじ)」としての性格も強いです。
神様に見せて楽しんでもらう、という「奉納(ほうのう)」の役目もありますが、
Wikipediaによればどちらの選手が勝つかで未来を見る「占い」*10の役目もあったそうで。
◆用語集 (人名敬称略)
・相撲(すもう):
関連用語:「格闘技(かくとうぎ)」*11、「筋肉(きんにく)」*12、「脂肪(しぼう)」*13、「四股名(しこな)」*14、「屈む(かがむ)」*15、「股(また)」*16、「股関節(こかんせつ)」
関連人名等:「宇多天皇(うだてんのう)」*17、「在原業平(ありわらのなりひら)」*18、
・タケミカズチ(タケミカヅチ):
日本神話の神様。雷神、また剣の神とされる。
名前は「建御雷神」「武甕槌」などいろんな書き方がある。
神様「イザナギ」*19が「カグツチ」という神を斬った際、剣についた血*20から生まれた神とされる。
「鹿島神宮(かしまじんぐう)」の主神でもある。
ゲームでは『モンスト』や『パズドラ』などにも出ている。
・タケミナカタ:
日本神話の神様。
名前の書き方は「建御名方神(たけみなかたのかみ)」など。
「諏訪神社(すわじんじゃ)」の祭神。
ゲームでは『パズドラ』などに出ている。
・野見宿禰(のみのすくね):
関連用語:「埴輪(はにわ)」*21
・ヤコブ:
イスラム教の『クルアーン』では預言者の一人とされているらしい(Wikipedia参考)。
関連人名:「ラケル」*22、「モーセ」*23
*1:『古事記(こじき)』や『日本書紀(にほんしょき)』についてはを 12/17 社会:水(みず)と宗教(しゅうきょう)の話(ざっくり仮説) - のっぽさんの勉強メモ 参照。
*2:「神様(かみさま)」については 3/3 国語:運命(うんめい)、神(かみ)、そして社会(しゃかい) - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*3:「ルール」については 3/27 こころの話+体育:不自由(ふじゆう)だからゲームは面白い!? - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*4:「ギリシャ」については 12/18 社+ギリ他:なんだか強そうなギリシャ料理の名前! ~ドルマダキア、スジュカキア、バクラヴァス~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*5:「ユダヤ教」や「キリスト教」、「イスラム教」については 12/17 社会:水(みず)と宗教(しゅうきょう)の話(ざっくり仮説) - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*6:「天使(てんし)」については 12/11 歴史:モンスト、堕天使と西郷さんと作曲家の乱舞 - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*7:「戦争(せんそう)」については 11/2 社会+国+こころ:愛と平和、と戦争 ~言葉の食い違いから考える~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*8:「武器(ぶき)」については 2/1 英語:英語マシーン2/我が手に来たれ、英語の剣! - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*9:「はっきょい」については 7/6 国語:相撲(すもう)の「はっきよい」の話 ~「発気(はっき)」と「八卦(はっけ)」~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*10:「占い(うらない)」については 7/19 英+ゲーム:「ファンタジー世界の職業」に関する英語7つ+α! ~今週の英語セブン~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*11:「格闘技(かくとうぎ)」については 11/3 英語:色んな「art(アート)」/芸術(げいじゅつ)、ゲーム、人工知能(じんこうちのう)!? - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*12:「筋肉(きんにく)」については 6/10 理科:武器(ぶき)と筋肉(きんにく)と位置エネルギー - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*13:「脂肪(しぼう)」については 11/18 歴+美:「愛」と「脂肪(しぼう)」の物語 ~時代による美しさの基準~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*14:「四股名(しこな)」については 4/5 国+歴:相撲(すもう)/「四股名(しこな)」の話 - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*15:動作の一つ「屈む(かがむ)」については 1/12 国+英他:「かがむ(屈む)」ことは「攻撃(こうげき)」の準備(じゅんび)ですか? ~「stoop(ストゥープ)」や「crouch(クラウチ)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*16:「股(また)」や「股関節(こかんせつ)」については 11/6 国語:「またまた」などを漢字で書けますか? ~「またまた」と「また」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*17:在原業平と相撲を取ったとされる「宇多天皇(うだてんのう)」については 4/13 歴史:「猫(ねこ)」と「相撲(すもう)」と「宇多天皇(うだてんのう)」!? ~うちの猫の毛並み~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*18:宇多天皇と相撲を取田とされる「在原業平(ありわらのなりひら)」については 7/22 国+英:「筒(つつ)」に関する話メモ ~「pipe(パイプ)」、「tube(チューブ)」、「cylinder(シリンダー)」~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*19:「イザナギ」については 9/4 国語:「櫛(くし)」の話メモ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*20:「血(ち)」については 1/11 英+理:体の中の「船(ふね)」、体の中の「島(しま)」!? ~血管とランゲルハンス島~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*21:「埴輪(はにわ)」については 8/28 歴史:「埴輪(はにわ)」は命を救ってる!? ~「殉死(じゅんし)」と「埴輪」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*22:ヤコブの妻の一人「ラケル」については 9/9 歴+ゲーム:トランプの絵札(えふだ)と英雄(えいゆう)の関係! ~テレビ番組『チコちゃんに叱られる!』より~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*23:古代イスラエルの「モーセ」については 9/12 歴+ゲーム:ゲームに絡める「メソポタミア」史!? ~ゲーム『Fate』から見る、紀元前(きげんぜん)のメソポタミア~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。