11/20 家＋英：星を見つめるニシンのパイ！？　～「スターゲイジー・パイ」の話～

【当ブログ40000アクセスを達成しましたー！皆様いつもありがとうございます！】

　家庭科（生活）＋英語の話ー。
　イギリス*1の変わった料理、「スターゲイジー・パイ」とその名の意味についての話です。

　この前テレビ番組『ヒルナンデス！』で見たのですが、
　イギリスには「スターゲイジー・パイ（Stargazy pie）」というパイがあるそうです。
　似た言葉である「スターゲイザー（star gazer）」は「星を見る人」や「天文学者」といった意味があるので、
　なんかロマンティックな物を思わせる名前なのですが…。

　…実際には、なんというか、魚の「ニシン」がパイから一杯突き出てる感じの外見だったりします。
　普段「パイ」はケーキに比べるとそんなに凹凸は無い印象ですが、
　スターゲイジー・パイの場合は勢いよくパイからニシンの頭が突き出ています。いっぱい。
　苦手な方は検索注意です。

　なぜこんなパイを思いついたのか？と言いますと。
　Wikipediaによれば、昔イギリス・コーンウォール西部のマウゼルという町で、
　トム・バーコックという人物が嵐の夜に海を出し、村人を飢えから救ったそうで。
　その話がもとで作られたっぽいです。
　そして中に魚が入っていることを示すために頭部を突き出しておいたと。

　いい話ではあるのですが、なかなかシュールな外見の料理です。
　インターネット*2を見るに評判は…まあお察しください。

　逆に言えば、外国人にとってはびっくりする料理でも、何かの話がもとになっている可能性がある、ということですね。
　世界には色んなものを食べる国・民族がいるので
　初めて知った時は「とんでもねえ！」という気分になるかもしれませんが。
　もうちょっと調べてみると、いろんな理由や物語を知ることができるかもしれませんね。

　まあそんな感じで～。

追記
　ちなみに英語の「consider（コンシダー）」の意味は「よく考える」などなのですが、
　『プラクティカルジーニアス英和辞典』によれば「（星占いで）星をよく調べる」ことが語源にあるそうです。
　昔は占い*3やカレンダー作りとかのために星の観察は大事だったらしいです。
　今のように便利でないと、農業の結果が生死につながりやすいので、
　正確な暦や天候観測（または占い）はまさに「死活問題」*4だったでしょうね。
　ここら辺に古代の色んな文明、特にマヤ文明などを調べてみると面白いかもしれません。

◆用語集
・スターゲイザー（star gazer）：
　「星を見る人」「天文学者（てんもんがくしゃ）」などの意味。
　日本の楽曲の名前にもよく使われている。例えば（以下敬称略）「スピッツ」や「SEKAI NO OWARI」などが同名の楽曲を出している。
　あとWikipedia由来の情報だが、魚の「オコゼ」の一種がこの名前を持っているらしい。カッコいい。

・ゲイズ（gaze）：
　「見つめる」「睨む」「凝視（ぎょうし）する／じっくり見る」「視線（しせん）」*5などの意味のある言葉。
　ゲームだと視線によってダメージやバッドステータスを与える攻撃もあるので、
　その時は技名に「ゲイズ」や「凝視（ぎょうし）」などの言葉が使われることもある。
　関連用語：「魔眼（まがん）」*6

・ゲイザー（Gazer）：
　「見つめるもの」などの意味。
　ゲームなどだと、よく大きな目玉のモンスターなどがこの名前を持っていたりする。
　その視線には、なんらかの不思議な力があることも多い。
　…まあでないと、単に弱点っぽい部分が多いだけで残念なことになりそうだし。
　ちなみにカードゲーム『シャドウバース』にも登場している。
　ゲームなどの似たモンスターでは「ビホルダー（Beholder）」というものもいる。
　こちらも「見る者」といった意味であり、「behold（ビホルド）」が「じっと見る」「眺める」などの意味。
　ざっと調べたところ、このモンスターの初出はＴＲＰＧ*7『ダンジョンズ＆ドラゴンズ』*8のようだ。

・「ゲイザー（シャドウバース）」：
　カードゲーム『シャドウバース』のフォロワー。ウィッチ*9に属する。
　大きな目玉の周りに触手*10が生えたようなモンスター。
　戦闘に関する特殊な効果は持っていないが、「スペルブースト」でコストが減る。
　つまり、一杯魔法を使っていると出しやすくなるわけだ。
　能力は中堅だが、序盤に出るとちょっと脅威。
　コスト０にできるので、後半戦で一気にゲイザーが３体並ぶ可能性ももちろんある。
　「最初に目玉！次に目玉！そして最後の目玉だーっ！」というような謎の勢い。
　同じウィッチの『闇魔法の教師・ハインライン』を出すと手札フォロワーを５回分までスペルブーストできるので、
　ハインライン先生を出した後にコスト０でゲイザーがずらっと並ぶ可能性もある。
　…遠足の引率の先生っぽい。しかもハインライン先生は「守護」も持っている。備えがいい。
　ちなみにゲイザーのフレーバーテキストを進化前後で見比べてみると、ちょっと面白微笑ましかったりする。
　どうでもいいが、万が一ゲイザーなど目が大きなモンスターの視力（しりょく）が落ちた場合、
　視界をカバーできるメガネや、コンタクトレンズ *11を用意するのは一苦労だと思われる。
　関連用語：「単眼（たんがん）」*12

・天文学（てんもんがく）：
　空*13の星や天体（てんたい）を観察したり調べたりする学問。
　英語では「astronomy（アストロノミー）」。
　ちなみにＴＲＰＧ『クトゥルフ神話ＴＲＰＧ』で技能の一つとしてある。
　広く役に立つ技能とは言いづらいが、クトゥルフ神話では星の位置が重要になったりするので、特定の場面ではとても重要な技能になりえる。
　関連用語：「宇宙（うちゅう）」*14、「天の川（あまのがわ）」*15、「パーセク」*16、「陰陽道（おんみょうどう）」*17、「算術（さんじゅつ）」*18、「新星（しんせい）」*19：「超新星（ちょうしんせい）」、「ハッブル宇宙望遠鏡」*20、「ハッブル・ディープ・フィールド（HDF）」、「ハッブル・ウルトラ・ディープフィールド（HUDF）」、「ハッブル・エクストリーム・ディープ・フィールド（XDF）」
　関連楽曲：『Astronomia』*21
　似ている言葉：「ガストロノミー」
　関連記事：『宇宙に関する英語セブン』、『空を表す外国語セブン』、『季節を表す外国語セブン』*22