歴史の話ー。
タイトルへの答えは、「実際には浮いてませんが、ゲームでは時々浮きます」です。
昔の「アッシリア」という国の女王*1「セミラミス(Semiramis)」、
そして彼女が作ったとされる「バビロンの空中庭園」についての話です。
(本記事中、人名敬称略)
前置き。
今日はバレンタインデー*2…ですが、それについて大抵のことは皆さまもう知っていると思うので、
ここでは知っているゲーム『FGO』のバレンタインイベントに出てくる「セミラミス」という人物についてメモ。なんとなく名前がティラミス*3に似ていなくもないですし
Wikipediaによれば、「セミラミス(Semiramis)」という人物は、紀元前800年ごろのアッシリアの女王とされています。
「アッシリア」(前2500-前605年)はメソボタミア*4地域…現在のイラク*5とかの北の方にあった国ですね。
セミラミスは伝説上の人物なので、色々噂があったらしく、
賢くて美しい人だったとも、残忍な人だったとも言われているようです。
「夫を毒殺*6した」とされており、これが「世界最古の毒殺事件」とも言われているようです。
で、それだけではなく。当時の「世界の七不思議」にかかわる人物でもあります。
セミラミスは「バビロンの空中庭園(くうちゅうていえん)」というものを作らせたのですが、
これが当時の「世界の七不思議」に含まれていたりします。
「七不思議」というと、とても謎めいて神秘的に聞こえますが。
ただWikipediaを見るに、この「不思議」というのは誤訳であり、要は「必見の建造物」くらいの意味だったようです。
上記の「バビロンの空中庭園」も本当に空中に浮いているわけではなく、高台(たかだい)に作られたみたいですね。
ただあまりにも大きかったので、遠くから見ると吊り下げられているように見えたらしいです。
ただし「空中庭園」というとやはり「空に浮くんじゃないの?」みたいな感じがするのか、
ゲーム・アニメ『Fate』シリーズではえらいことになってたりします。
気になる方はアニメ『Fate/Apocrypha』を見てみるといいかもしれません。
まあ空に浮いてなくても、「空中○○」と呼ばれるような場所は解放感*7がありますね。
空中都市「マチュ・ピチュ」*8は人気ですし
日本でも「天空の城」とか「日本のマチュ・ピチュ」と呼ばれるところもあります。
だんだん春も近づいてきましたがが、まだ空気が澄んで、いい風景も見られるかもしれません。
少し暖かくなってきたらそういう観光地に出向くのもいいですし、
色んな「空中○○」とかのきれいな画像を見てみるのも、いいかもしれませんね。
まあそんな感じで~。
◆用語集
・セミラミス:
アッシリアの女王。
いろんな噂のある人物。
伝説によれば魚の女神「デルケトー」と人の娘であるとも、両親ともに神であるとも。
Wikipediaによればセミラミスという名前の意味は「鳩(はと)」であり、鳩によって育てられたとか、鳩になって昇天したなどの話がある。
アルメニアの美形の王「美麗王アラ」を求めて戦争を起こしたりなど、そっち形のエピソードがいくつか。真偽は不明。
バビロンには彼女の名前を冠した門があったが、後に「ダレイオス1世」*9によって壊されたという話がある。
劇的で有名な人物だからか、よくオペラ*10の題材になっているようだ。
那珂でもロッシ-二の『セミラーミデ』が有名であるらしい。
またWikipediaによれば色んなところに名前を残している。
例えば小惑星の名前になってたり、火星*11・金星の地形に名前が付けられていたり、フランスの軍艦の名前になっていたり(しかも下関戦争に参加している)する。
後は歴史上の人物については、古代の女王ゼノビアが「セミラミス」も含む女性たちの「後継者」を自称したり、後世の「マルグレーテ2世」「エカチェリーナ2世」がそれぞれ「北欧のセミラミス」、「ロシアのセミラミス」と呼ばれたりしたらしい。
関連記事:『女王を表す外国語セブン』*12
・バビロンの空中庭園:
新バビロニアの「ネブカドネザル2世」*14が作ったという話もある。
関連用語:「庭園(ていえん)」*15
・空中庭園(くうちゅうていえん):
関連用語:「中庭(なかにわ)」*16
・アッシリア:
昔の国の名前。前2500-前605年。
今でいうメソポタミアの北部にある。
首都*17は、初期は「アッシュール」で、後に「ニネヴェ」になった。
関連人名:「ユディト」*18
関連地名:「古バビロニア王国」*19
・美麗王アラ:
アルメニアの英雄。
・世界の七不思議:
古代ギリシャの数学者・旅行家「フィロン」が提唱したらしい。
現代で言うとパンフレットに「鉄板の観光地!」「これだけは見とけ!」って書いてあるみたいな感じか。
内容としては①「ギザの大ピラミッド」、②「バビロンの空中庭園」、③「エフェソスのアルテミス神殿」、④「オリンピアのゼウス像」、⑤「ハリカルナッソスのマウソロス霊廟」、⑥「ロドス島の巨像」、⑦「アレクサンドリアの大灯台」とされる。
が、Wikipediaによれば⑦は本当は「バビロンの城壁」らしい。
関連用語:「神殿(しんでん)」*20
・フィロン(ビザンチウムのフィロン):紀元前260年 - 紀元前180年。
紀元前225年ごろに「世界の七不思議」を提案したとされる。
・ジョアキーノ・アントーニオ・ロッシーニ:1792-1868年。
イタリアの作曲家。美食家でもあるらしい。
上記のオペラ『セミラーミデ』の曲を作曲した。
*1:「女王(じょおう)」については 10/15 英語:レース場にいる「女王(じょおう)」! ~「レースクイーン」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:「バレンタインデー」については 2/14 国語:「嵐(あらし)」のバレンタインデー……っていうか嵐 - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*3:スイーツの一種「ティラミス」については 1/20 家庭科:あなたを元気づけるデザート!? ~「ティラミス」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*4:「メソポタミア」については 7/16 歴史:「粘土板(ねんどばん)」はパソコンですか? ~記録媒体の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*5:「イラク」については 7/16 歴史:「粘土板(ねんどばん)」はパソコンですか? ~記録媒体の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*6:「毒(どく)」については 10/3 英語:ゲームの「ステータス異常」についての英語 - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*7:「解放感(かいほうかん)」や「解放(かいほう)」については 1/17 国+こころ他:「解放(かいほう)」には2つありますか? ~「リラックス」と「やってやるぜ」という感じの話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*8:「マチュ・ピチュ」については 11/4 社+理:「海」と「キリスト」と「女の子」!? ~「エルニーニョ現象」と「ラニーニャ現象」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*9:「ダレイオス1世」について 2/5 歴史:「王様の耳」は超すごい!? ~「王の耳」と「ダレイオス1世」の話~ - のっぽさんの勉強メモ はを参照。
*10:「オペラ」については 11/14 音楽:意外と知ってるかも?オペラの作品名! - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*11:「火星(かせい)」や「金星(きんせい)」については 3/12 理科:天体(てんたい)/神の名は星(ほし)になりました - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*12:記事『女王を表す外国語セブン』については 10/13 社+諸外他:「女王(じょおう)」を表す外国語7つ+α! ~今週の外国語セブン~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*13:「食客(しょっかく)」については 1/19 歴史:王ではないのに、強い「4人」!? ~中国の「戦国四君(せんごくしくん)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*14:「ネブカドネザル2世」については 3/12 歴史:「バビロンの空中庭園」と「ユダヤ教」の関係!? ~「ネブカドネザル2世」と「バビロン捕囚(ほしゅう)」~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*15:「庭園(ていえん)」については 5/2 社会:その風景、ちょっとお借りします!? ~庭園(ていえん)の「借景(しゃっけい)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*16:「中庭(なかにわ)」については 8/7 こころ+英他:「コート」といえば「求愛(きゅうあい)」ですか? ~「court(コート)/求愛する」の話~ - のっぽさんの勉強メモを参照。
*17:「首都(しゅと)」については 9/29 英語:色んな「キャップ(cap)」の話! ~首都(しゅと)、キャプテン、そして見出し~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*18:アッシリアと戦ったとされる旧約聖書の人物「ユディト」については 9/9 歴+ゲーム:トランプの絵札(えふだ)と英雄(えいゆう)の関係! ~テレビ番組『チコちゃんに叱られる!』より~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*19:「古バビロニア王国」については 9/6 歴史:復讐(ふくしゅう)/「目には目を、歯には歯を」? ~『ハンムラビ法典』の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*20:「神殿(しんでん)」については 2/20 生+英他:ものを食べると「寺(てら)」が動きますか? ~頭の「こめかみ」と「temple(テンプル)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。