数学+理科+生活の話―。
「メガ」とか「ギガ」とかの単位の話です。
一応「変な数学」シリーズ。
前置き。
食べ物とか、あるいは広告*1のCMとかではよく、
「メガ○○バーガー」とか、「メガトン」「メガ○○セール」みたいな言葉を聞いたりします。
またコンピューター*2のメモリとかでも「メガバイト」、「テラバイト」といった言葉を聞いたりします。
では実際、この「メガ」などの言葉、単位はどういった意味を持っているのか?
気になったので改めて調べてみました。
まずWikipediaによれば、
「メガ」というのはざっくり言うと単位につく(国際単位系 (SI) の)「接頭辞(せっとうじ)」*3の一つらしいです。
意味としてはだいたい「百万の~」というのを表すようですね。
ただ、本来(昔の時代)は「巨大な」という意味を表す言葉だったらしいです。
「メガ○○バーガー」とかはこちらの方の意味ですね。特に「百万バーガー」というわけではなさそうです。
で、単位をとしての「メガ」の使い方ですが。
例えば電力の単位に「ワット」がありますが、
「メガワット(MHz)」というと「百万ワット」になるわけですね。
同様に重さの「メガトン」は「百万トン」です(ちなみに1トン=1000kg)。
で、似たような単位をざっくりまとめると以下の感じですかね。
「1000」をかけると次の単位に上がっていきます。
・「kilo(キロ)」…「1000の」(1キロ=1000)
・「mega(メガ)」…「100万の」(1メガ=1000キロ)
・「giga(ギガ)」…「10億の」(1ギガ=1000メガ)
・「tera(テラ)」…「1兆の」(1テラ=1000ギガ)
・「peta(ペタ)」…「千兆の」(1ペタ=1000テラ)
みたいな感じですね。
前に書いた気もしますが、日本は「1000」というより「万」で次の単位に行くので、そこら辺が少し違いますね。
(例:「1000キロ」は1メガになるのに対し、「万(まん)」は「1000」溜めても1000万になるだけ。1万が1万あると1億になる)
で、「メガ」とかは上記のようにコンピュータとかのメモリとかにも使う言葉なんですが
「バイト」という単位の世界では、「1024倍」したら上に行くようなので、中の数字はまたちょっと違うものになるようです。
・「kilobyte(キロバイト)」(KB)…「1024バイト」
・「megabyte(メガバイト)(MB)…「1024キロバイト」(1048576バイト→約100万バイト)
・「gigabyte(ギガバイト)」(GB)…「1024ギガバイト」(10億7374万1824バイト→約10億バイト)
・「terabyte(テラバイト)」(TB)…「1024ギガバイト」(1,099,511,627,776バイト→約1兆990億バイト)
・「petabyte(ペタバイト)」(PB)…「1024テラバイト」( 略 →約千兆バイトとされたりする)
…みたいな感じらしいです。とても複雑ですね。
なので「メガだから同じだろう」と思って、「メガワット」(1000倍で次へ進む)とかを「メガバイト」(1024倍で次へ進む)と一緒にしちゃうと、「1000=1024」という、不思議なことになってしまうわけですね。
同じ言葉でも内容が違うので、注意が必要です。
なんでこんなことが?というと。
一般的な単位では「10」*4の「累乗(るいじょう)/同じ数字をかけていくこと」というのを単位にするようなのですが
情報やコンピュータの世界では「2」の累乗を単位にしているからだそうで。
累乗によって生じる「10の乗数(じょうすう)」が10、100、1000…と続いていくのに対して
「2の乗数」は2、4、8、16…と続いていくので、そもそもペースが違うわけです。それで「1024×1024」みたいなことをどんどんやっていったら、そりゃ数も複雑になるわけですね。
※ ※ ※
今は「テラバイト」級のハードディスクや記録装置は多く売られていますが、
無駄遣いをするとすぐに余裕がなくなってしまったり、
スマホだと料金がすごい上がったりしてしまう場合もあるかもしれません。
また相手のデータに余裕がないと、大きなデータは送れないこともあります。
あまり重要でないデータなら、軽い形式で作ることもできます。
(例えば動画よりも映像、映像よりも文書の方が軽かったりします)
「余裕があるから、全部データがかさばる形式でもいいや」というよりは、
その時々に合わせて大小の単位や形式を使えるようにしておくと、便利かもしれませんね。
まあそんな感じで~。
◆用語集
・単位(たんい):
英語では「unit(ユニット)」など。
関連用語:「算術(さんじゅつ)」*5、「桁(けた)」*6、「デジタル」*7、「マイル(mile)」*8、「マイレージサービス」
関連記事:『10を表す外国語セブン』
・バイト(byte):
ちなみに英語で「噛む」意味を持つ「バイト」という物があるが、これのスペルは「bite(バイト)」*10なので、また別の単語。また「アルバイト」とも別。
そして昔のシューティングゲーム『R-TYPE』には「バイド」という敵がいたりしたが、また別。
関連用語:「ビット」*11
・テラバイト:
ちなみにカードゲーム『遊戯王』には《No.34 電算機獣テラ・バイト》というモンスターがいたりする。
・国際単位系(こくさいたんいけい):
Wikipediaによれば「メートル法」の後継(こうけい)として国際的に定めた単位系(たんいけい)、とのこと。
フランス語で「Système International d'unités」、英語では「International System of Units(インターナショナル・システム・オブ・ユニッツ)」。
略称は「SI(エスアイ)/SI」であり、これはフランス語の方に由来するとのこと。
関連用語:「デシ(deci)」*12、「十進法(じゅっしんほう)/decimal」*13
*1:「広告(こうこく)」については 3/13 社+ゲーム:宇治市(うじし)はゲームでPR(ピーアール)!? ~ゲーム風PR動画~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:「コンピューター」については 10/26 社+理:「量子コンピュータ」vs「仮想通貨(かそうつうか)」!? ~「暗号解読(あんごうかいどく)」のスピードの話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*3:「接頭辞(せっとうじ)」については 6/21 英語:「接頭辞(せっとうじ)」/色んな「medi-」の話 - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*4:数字の「10」や、記事『10を表す外国語セブン』については 6/9 数+諸外他:「10(じゅう)」を表す外国語7つ+α! ~今週の外国語セブン~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*5:「算術(さんじゅつ)」については 5/3 国+英他:「誤算(ごさん)」は「無い」方がいいですか? ~「miscalculation」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*6:数字の「桁(けた)」については 4/18 生+英:「ビーム」は「屋根(やね)」を支えてますか? ~「梁(はり)、桁(けた)/beam(ビーム)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*7:「デジタル」については 5/23 数+ラテ他:「デジタル」と言えば「指(ゆび)」ですか? ~「digital(デジタル)」と「digitus(ディジトゥス)/指」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*8:距離の単位「マイル(mile)」、また航空会社などの「マイレージサービス」については 9/13 社+英他:「マイル」・「マイラー」・「マイレージ」! ~距離(きょり)の単位と、旅で溜まるポイントの話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*9:ゲーム『ポケットモンスター』シリーズのシステム「メガシンカ」については 3/27 英語:「祖父母(そふぼ)」は「父母(ふぼ)」のパワーアップ版ですか? ~「grandparents」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*10:「噛む(かむ)」等の意味を持つ英語の「bite(バイト)」については 4/9 国+英他:「噛む(かむ)」と「噛む」は違いますか? ~①「bite(バイト)/一口噛む」と②「chew(チュー)/よく噛む」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*11:情報単位「ビット」については 10/27 情+数他:「1ビット(bit)」を笑う者は、1ビットに泣く? ~情報単位「ビット(bit)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*12:単位「デシ(deci)」については 8/16 英+理他:「時間(じかん)の単位(たんい)」に関わる英語7つ+α! ~今週の英語セブン~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*13:「十進法(じゅっしんほう)」については 6/15 数学:「進法(しんほう)」/2は「10」で、3も「10」だって!? ~色んな数の書き方~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*14:メートル法を提案したという人物「タレーラン」については 2/7 家+歴:歴史上の料理人&美食家(グルメ)メモ ~主にフランス編~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。