12/30 理＋英：「ＢＴＢ溶液」の「ＢＴＢ（ビーティービー）」って何だ？という話　～ブロモチモールブルー～

　理科＋英語の話ー。
　サブタイトルでほぼネタバレしていますが。

　理科の実験で出てくる「ＢＴＢ溶液（ビーティービーようえき）」って何だ？という話です。

　前置き。
　また受験の「過去問」などを見ていたのですが、
　理科の問題ではけっこう「ＢＴＢ溶液」というものが出てくることが多かったです。
　ただ性質は何となく知っていても、名前の意味は知らないので調べてみました。

　Wikipediaによれば「ブロモチモールブルー（bromothymol blue）」という物質があって、
　これが溶けた液（溶液）が「ＢＴＢ溶液」ということのようです。
　これは普段は「緑色」*1なのですが、「酸」*2に反応すると「黄色」になり、「アルカリ」に反応すると「青色」になるという性質を持っているようです。
　（ただWikipediaによれば、非常に強い酸に対しては赤色に、非常に強いアルカリに対しては紫色（むらさきいろ）*3になるという話も書いてありました）
　…「ブロモチモールブルー」という割に、普段は緑色（グリーン）なのはちょっとややこしいですね。

　で、何でこんなことが起こるか？というと
　Wikipediaによれば「プロトン化」とか「脱プロトン化」という現象が起こっているようです。
　…まあそこら辺は難しいのでざっくり言うと、
　「ＢＴＢが色んなものに反応する」ことで性質が変わり、吸収・反射（はんしゃ）*4する光*5の種類が変わると。
　それで黄色の光をよく「反射」するようになり、外からは「黄色」に見えるようになる…というようなことみたいですね。
　（人は目に入った光で色を感じますので）

　まあ「ＢＴＢ」の意味を知らなければ実験に使えない、なんてことはないのですが。
　テストなどで「ＢＴＢって何だっけ？」と気になってしまった時には、
　「ブロモチモールブルー」という、ちょっと不思議な響きの言葉を思い出してみるといいかもしれません。

　まあそんな感じで～。

　関連用語：「ｐＨ（ペーハー）」*6

◆用語集
・ＢＴＢ溶液：
　ちなみにＢＴＢは「ブロモチモールスルホンフタレイン」とも言うらしい。
　同じく実験に使うもので「フェノールフタレイン溶液」*7というのがあるが、果たして「フタレイン」という言葉には何が秘められているのか…要追加調査である。
　関連記事：『色を表す外国語セブン』*8、

・プロトン化：
　Wikipediaによれば、原子、分子、イオンに「プロトン (H+)」を付加（ふか）すること、らしい。

・脱プロトン化：
　Wikipediaによれば、分子（ぶんし）からプロトン (H+) を除去して共役塩基を作る反応、らしい。

・プロトン：
　Wikipedia曰く、化学においては「水素イオン」、特に「軽水素の陽イオン」を指すらしい。
　でも物理学では「ハドロンの一種である陽子（ようし）」を指すらしい。難しい。

・ハドロン（hadron）：
　Wikipediaによれば「素粒子標準模型（そりゅうしひょうじゅんもけい）において強い相互作用（そうごさよう）で結びついた複合粒子（ふくごうりゅうし）のグループ」とのこと。…とても難しい。
　あとハドロンは「クォーク」*9と「グルーオン」というものからできているらしい。
　関連用語：「ラージハドロンコライダー」*10