社会の話ー。
節分に関係ないですが、重要な話題かと思うのでこの話を。
この頃の話題になっている「『INF全廃条約』の廃棄」についての話です
前置き。
最近ニュースによれば、アメリカとロシアの間で
「INF(中距離核戦力)全廃条約」の廃棄、というのが話題になっていますね。
要は「『INF』は全部捨てるよーって約束があったけど、やっぱりやめた」みたいな感じです。
この条約について世界史で見たことはありましたが、詳しくは知らないので、調べてみました。
※
①「INF」(中距離核戦力)についての話
まずは「INF(アイエヌエフ)」全廃条約の中の「INF」について。
「INF」とは「中距離核戦力(ちゅうきょりかくせんりょく)」のことであり、
英語では「Intermediate-Range Nuclear Forces(インターメディエイト・レンジ・ニュ-クリア・フォース)」といいます。
ざっくり言うと「中距離くらいに届く核爆弾やミサイル」ということですね。
この「中距離」というのがよく分かりませんが、
Wikipediaによれば射程*1が「500km(300マイル)~5,500km(3,400マイル)までの範囲」ということのようです。
過去記事で紹介した「ICBM/大陸間弾道弾」と比べてみるために調べてみたら
ICBMの定義が「アメリカ合衆国本土の北東国境とソ連本土の北西国境を結ぶ最短距離である5,500km以上」ということらしいので、
「INF」とは「ICBM」にちょっと届かないくらいの核兵器、みたいな感じでしょうか。
②「INF全廃条約」の話
で、これらの兵器を捨てようぜ、というのが「INF全廃条約」と。
どうしてこの「INF全廃条約」を結んだかというと、
ざっくり言うと昔アメリカとロシア(当時は「ソ連」)はとても仲が悪くて(いわゆる「冷戦(れいせん)」)
お互いに核兵器をいっぱい持ったり作ってたりしたんですな。
でもこれだと戦争になりやすいし世界がヤバいことになるのでは?ということで
お互いちょっとずつ兵器を減らそうぜ、という約束をしたりしています。
ざっくり言うとその一つが「INF全廃条約」ですね。
冷戦の時にアメリカとソ連(ロシア)が近づいたのは、
ソ連の「ゴルバチョフ」大統領がトップの時のイメージがありますが、
この「INF全廃条約」も、ソ連のゴルバチョフ政権の1981年時に結ばれています。
手元の用語集によれば、この条約は
アメリカとソ連が初めて核兵器の削減、つまり減らすことに同意したという歴史的な条約らしいのですが…。
※
③「『INF全廃条約』の廃棄」の話
…ですが、この2019年現在、それを廃棄しよう、という流れになっているわけですね、
これによって世界にいっぱい兵器が置かれたり、戦争になるのでは?という意見もあります。
先のことは分かりませんが、アメリカとロシアが関わる地域は多いですし、
またこの動きに対抗して「自分のとこも核兵器を増やそう!」という国も出てくるかもしれません。
すると、世界の色んなところで戦争や爆撃、核兵器の事故があるかもしれないわけで。
おそらく世界にとって重要なニュースかと思いますが、
特に海外によく行かれる方などは、今後のニュースをチェックしておいた方がいいかもしれませんね。
まあそんな感じで~。
*1:「射程(しゃてい)」については 3/8 生+英他「電子レンジ」は「電子(でんし)」の「射程(しゃてい)」ですか? ~「range(レンジ)」の色んな意味の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。