のっぽさんの勉強メモ

主に中学の学習内容と、それに絡みそうな色んなネタを扱っています。不定期更新ですー。あ、何か探したいことがある場合は、右の「検索」や記事上のタグやページ右にある「カテゴリー」から関係ある記事が見られたりします。

6/18 英+こころ他:「パニック(Panic)」には「神様(かみさま)」が関わってますか? ~「パニック」と牧神「パーン(Pan)」~

 英語+国語+こころの話ー。


 恐怖(きょうふ)*1などで混乱(こんらん)*2した状態の「パニック(Panic)」と、
 その語源に関わると言われる、ギリシャ神話の神「パーン(Pan)」の話です。


※本文中、神名等敬称略


 前置き。
 国語辞典を読んでいると、「パニック」についての説明が面白かったので、
 そこから色々調べてみました。 

 改めて、「パニック(panic)」とは、恐怖(きょうふ)などで人が混乱(こんらん)することですね。
 自分でもよくわからない行動をしてしまったり、身体が勝手に動いてしまったりする感じです。
 現代でも「パニック障害」という言葉はよく使われたりするので、
 「現代的」というイメージがあったりするかもですが。


 でも、その語源は遠く放慣れた古代ギリシャ・しかもギリシャ神話にあったりするようです。
 Wikipediaによれば、牧神「パーン(Pan)」(パン)という神様が関わっているらしいです。


 なんでもギリシャ神話によれば神々の住む場所、「オリュンポス」というところがありまして。
 そこに「テューポーン」(テュポーン*3という魔神(まじん)が攻めてきた時、
 そこにいた神々は動物に姿を変えながら逃げたらしいです。
 しかし上記の神様「パーン(Pan)」は上半身が山羊、下半身が魚という「ちぐはぐ」な姿に化けてしまったようです(とても逃げにくいですね)。
 で、これが「パニック」の語源となったのだとか。
 パーンの混乱っぷり…まさに「パニック」を表しているわけです。


 また、これとどちらが先か分かりませんが、
 古代ギリシャの人々が、動物がいきなり騒いで逃げ出す現象を、「パーンに関係するもの(Panic)」と呼んだという話もあるようです、
 もっともこちらは、上記の逃げる時の話関係というより、「パーンが動物の感情を動かした」という感じのようで。
 パーンは芸術関係(つまり感情を動かすもの関係)や、お祭り騒ぎの神とみなされたりもするらしいので、そちらの側面に関わっているかもしれません。


 いずれにせよ、古代ギリシャから「パニック」という概念があったのは興味深いですね。
 「昔からそんな困った問題があったのか…」とげんなりするかもですが、
 逆に言えば、それだけ昔から「パニック」という言葉が研究されてきた可能性もあります。
 

 現代でもパニック(Panic)になりやすくて、イヤだなあと思う方はおられるかもしれません。
 でも現代の知識では、どうもうまくいかない場合もあるかも。


 そんな時は、意外と昔や歴史や、他の国のことを調べてみるのもいいかもしれませんね。
 案外、違う国や時代には、視点や考え方の違った、いい知恵があるかもしれません。


 それで上手くいったら パーンのように騒いで(Panic)お祝いができる…なんてこともあるかも?
 (※もちろん騒ぎ過ぎにはご注意を)



 まあそんな感じで~。




 
追記
 ちなみにギリシャ語には「Pan(パン)/全ての、汎(はん)」という接頭語があるのですが、
 Wikipediaによれば、これと牧神「パーン」が関わっているという話もあるようです。
 その場合はパーンが「パンテオン」、「パンデモニウム」、「パンクラチオン」、「パンデミック*4等に関わっている、と言えるかもしれません。
 あと英語の方で「パンパシフィック」という言葉もありますが、そちらにも関わっているかもです。要追加調査ですね。


追記2
 ちなみに話はズレますが、
 手元の辞典によれば、色の「紅(くれない)」の語源は、「呉(くれ)の藍(あい)」…呉の国から伝わった藍、という説がありました。
 ただ、Wikipediaによれば、その真偽や詳細は不明らしいですが…。
 ともあれ「紅」に関してこの説を知っている方も少なそうなので、
 「紅」も「パニック」も、有名な割に語源が知られていない言葉といえるかもしれません。

 あとアニメなどの影響もあって、赤さの表現の「紅蓮(ぐれん)」と言った言葉もよく聞く印象ですが。
 これは字のごとく「紅(くれない)の蓮(はす)*5」…つまり真っ赤なハスのことだそうです。
 でも「紅蓮」という言葉自体を聞き慣れてしまい、あまりハスのイメージはないかもですね。



◆用語集
・パニック:
 関連用語:「アガる」*6、「ハードボイルド」*7、「テロ/テロリズム*8、「慌てる(あわてる)」*9、「狼狽える(うろたえる)」、「狼狽(ろうばい)」、「危険(きけん)」*10


・パーン/パン(Pan)【ギリシャ神話】:
 関連用語:「パンの会」*11
 似ている用語:「パン/bread(ブレッド)」*12


・pan(パン):
 「全ての」、「汎(はん)」などの意味を持つ接頭語(せっとうご)。


・紅蓮(ぐれん):


benkyoumemo.hatenablog.com

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*1:「恐怖(きょうふ)」については 2/12 学習:楽しいものにつなげるゲーム! - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*2:「混乱(こんらん)」については 10/3 英語:ゲームの「ステータス異常」についての英語 - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*3:ギリシャ神話の神「テューポーン」(テュポーン)については 9/7 国+ゲーム:「合成獣(キメラ)」を元に戻すゲーム!? ~「分け分け・キメラゲーム」~ - のっぽさんの勉強メモを参照。

*4:「pandemic(パンデミック)」については 7/15 社会:シリアスゲーム追記:カード&ボードゲーム紹介 - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*5:植物の「ハス(蓮)」については 6/6 理+美他:「スイレン」は「ヒツジ」の「草(くさ)」ですか? ~「スイレン(睡蓮)」、「ヒツジグサ(未草)」、「未の刻(ひつじのこく)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*6:緊張で「アガる」ことについては 1/16 国+こころ他:「アガる」は「緊張(きんちょう)」で「楽しみ」ですか? ~色んな「アガる」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*7:ある意味パニックの反対語っぽい語「ハードボイルド」については 6/20 英+生他:「ハードボイルド」は「固ゆで(hard-boiled)」ですか? ~卵(たまご)と探偵(たんてい)の関係~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*8:「テロ/テロリズム」については 9/11 社+英他:「テロ」と「恐怖(きょうふ)」の話 ~「テロリズム(terrorism)」と「terror(テラー)/恐怖」~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*9:「慌てる(あわてる)」や「狼狽える(うろたえる)」、「狼狽(ろうばい)」については 5/11 国+こころ他:「慌(あわ)て」たら「狼(おおかみ)」になりますか? ~「狼狽(ろうばい)」、「狼」、「狽(ばい)/狼の一種」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*10:「危険(きけん)」については 7/28 生+諸外:「危険(きけん)」を表す外国語7つ+α! ~今週の外国語セブン~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*11:明治期の青年文芸・美術家の懇親会「パンの会」については 6/27 歴+国他:「パン」は「パン」でも「パン(Pan)の会」! ~青年文芸・美術家の懇親会(こんしんかい)の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*12:食品の「パン/bread(ブレッド)」については 5/18 英+社:パンはパンでも「ソルトパン」!? ~パンの話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。