生活+英語+こころの話ー。
別に「あの人のコメント、カレーの味がする!」みたいな話ではありません。
料理の味だけでなく、言葉にも使われる語「辛口(からくち)」と、
それを表す英語の一つ「spicy(スパイシー)」の話を。
ちょっと体調がイマイチなので簡単に。
まず「辛口(からくち)」とは、味(あじ)に関する表現の一つですね。
主に食べ物の「辛い(からい)」味とか、辛めの味を表す感じです。
カレーのルーとか、お酒などに関してよく聞く言葉ですね。
この「辛口」にも色々種類がありまして。
例えば「スパイスで辛い」とか「塩辛い(しおからい)」などがあったりします。
和英辞典でも「hot(ホット)」、「spicy(スパイシー)」、(塩辛い)「salty(ソルティ)」などの英語がありました。
で、さらに「辛口」は「(言葉や態度が)厳しい」ことを表したりもします。
例えば「辛口のコメント」とか「辛口批評家(からくちひひょうか)」なんて言葉もありますね。
別に「言葉が食べられている/言葉に味がする」訳ではないと思いますが、
味でいうと「辛い」ような、イメージがあるのかもしれません。
ちなみに和英辞典によれば言葉の「辛口」は
「harsh(ハーシュ)」や「scathing(スケイジング)」となっておりました。
なので味の「辛口」とはまた別の単語なのですが…。
でも「あの人のコメントは『辛口』だね!」という文を直訳しようとすると、
「あの人のコメントは『スパイシー(辛口)』だね!」なんて風になったりするかもですね。
…誤訳かと思いますが、何だかおいしそうな感じもしてきます。
※
ちなみに、辛さの感じ方は人によってだいぶ違うようです。
テレビなどでもよく「激辛料理(げきからりょうり)」が紹介されていますしね。
得意な人は、料理がすごく辛くても「おいしい」ようなのですが、
苦手な人は、割と早く「味が分からない」とか「辛い(つらい)」ことになるようです。
これは、コメントなどの「辛口」にも言えるかもしれません。
例えば相手のためを思って「辛口」のコメントをしても、
それが相手にとって刺激(しげき)が強すぎれば、
「おいしい/ためになった」という思いは湧かず、ただ「辛い(つらい)」と思って終わるかもですね。
筆者には上手なバランスは分かりませんが、
英和辞典によれば、「spicy(スパイシー)」には(言葉が)「気の利(き)いた」、「趣(おもむき)のある」という意味もあるようです。
なのでコメントが「辛口(harsh)」と言われる方は、そちらを目指してみてもいいかもですね。
上手くすれば、
「あの人のコメントは『辛口』なのに『気も利いてて(spicy)』、素敵だね!」
…なんて、褒められるかも?
まあそんな感じで~。
◆用語集
・辛口(からくち):
関連用語:「易しさ(やさしさ)」*1、「dry(ドライ)/辛口」*2、「tart(タルト)/辛辣な」*3
*1:辛口とは逆の雰囲気もある、何かが簡単なことを表す「易しさ(やさしさ)」については 10/14 国+こころ他:「やさしさ」と「やさしさ」は違いますか? ~「優しさ」と「易しさ」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:「辛口(からくち)」と言う意味もある英語「dry(ドライ)」については 8/14 生+英:「ドライ(dry)」の反対語は何ですか? ~「乾燥(かんそう)」と「辛口(からくち)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*3:「辛辣(しんらつ)な」と言う意味もある英語「tart(タルト)」については 6/23 生+英他:「タルト」は「辛い(からい)」ものですか? ~お菓子の「タルト(tart)」と「tart(タルト)/辛辣(しんらつ)な」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。