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生活+理科+社会+英語+美術の話ー。
「このレトルト食品のうまさ…料理界の錬金術*1や!」的な話ではありません。
温めれば手軽に食べられるイメージの「レトルト食品」や、
「錬金術(れんきんじゅつ)」にも使われていたらしい容器、「レトルト(retort)」の話を。
前置き。
まず「レトルト」は、食べ物関係でよく聞く単語ですね。
例えば「レトルト食品」の名で袋(ふくろ)に入っていたりして、
袋ごと温めれば中身をすぐ食べられる…というイメージです。
(袋の物は特に「レトルトパウチ食品」というようです)
少し違いますが、「インスタント/即席(そくせき)」食品とも似ている感じですね。
で、「レトルト」は有名な語ですし、筆者も特に気にしてこなかったのですが。
ふと、「そういえば『レトルト』って何だ…?」と思いまして。
調べてみると、なんと「錬金術(れんきんじゅつ)」とも関わりがあるようです。
というのも国語・英和辞典やWikipediaによりますと、
まず「レトルト(retort)」という、物を蒸留(じょうりゅう)したりするガラスの容器があるようです。
Wikipediaによれば、このレトルトは化学以前の「錬金術(れんきんじゅつ)」の時代から使われていたようですね。
(「錬金術(れんきんじゅつ)」は鉄を金に変えようとするなど、物質やその変化を研究していた学問ですね。
現代の「化学(かがく)」などにつながっているとも言われるようです)
で、それとは別に現代では、「缶詰(かんづめ)や瓶詰(びんづめ)などを加熱減菌(かねつめっきん)する際に用いる加圧釜(かあつがま)」も「レトルト」と呼ぶようです。
(「レトルト食品」のページでは「加圧加熱処理(装置)」とされていました。)
これらの情報をまとめてざっくり言うと、
①昔「レトルト」というガラス容器があり、錬金術でも使われていた
②その後、加圧と加熱で特殊な処理をする装置も「レトルト」と呼ぶようになった
③現在、「②」で作られた物を「レトルト食品」などと呼んでいる
…みたいな流れですかね。
Wikipediaでは、①と②のレトルトの順番は明言されていませんでしたが、
「レトルトパウチ食品」が「アメリカ陸軍缶詰にかわる軍用携帯食として開発したのが始め」という情報があったこと、
(「アメリカ陸軍」が関わっているため割と最近かな、と判断した感じです)
また錬金術が古い時代の学問であることから、①→②の順番かなと判断しています。
なので「錬金術」に詳しい方などにとっては
「『レトルト』といえば『錬金術』(の容器)!」という感じかもですね。
急にゲームやファンタジーっぽくなって、面白い感じもします。
※
まあWikipediaによれば、錬金術や化学の「レトルト」は、
だんだん他の道具に取って代わられ、あまり使わなくなっていったようですが。
でもその後の現代で、代わりに「レトルト食品」の名が流行っているのは面白いですね。
もし、今度どこかで「レトルト食品」でも見ることがあれば。
一緒に昔の「レトルト」容器も思い出してみたり、
逆に「今レトルト食品を作っている『レトルト』は、どんな形なんだろう?」なんて思ってみると、
理科や社会の勉強にもなって、面白いかもですね。
まあそんな感じで~。
追記
ちなみに今回の記事に「美術」タグを入れた理由ですが、
Wikipediaによれば、「レトルトは錬金術で広く用いられたため、錬金術師を描いた数多くのデッサンやスケッチにレトルトも描かれている」…とのことです。
なので美術の絵などをよく知っている方は、探してみるのも面白いかもですね。
◆用語集(※人名等、敬称略)
・レトルト食品:
・レトルトパウチ:
関連用語:「pouch(パウチ)/小袋(こぶくろ)」*2
・レトルト【容器】:
ちなみに「レトルト」という名前のゲーム実況者様もおられる。
*1:「錬金術(れんきんじゅつ)」については 5/22 理科:四大元素(しだいげんそ)の話 ~地水火風~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:「小袋(こぶくろ)」等を意味する英語「pouch(パウチ)」については 12/1 生+英他:「動物(どうぶつ)」も「ポーチ」を持ってますか? ~「pouch(パウチ)」の色んな意味の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。