社会+英語+ゲーム+情報+国語の話ー。
「俺、昔からSNSで侍*1とつながりあるし…!」的な話ではありません。
現代だと武士(ぶし)的なイメージの強い語、「侍(さむらい)」と、
それの語源らしい「さぶらひ、さぶらふ/従う」などの話、
そして「follower(フォロワー)/従者(じゅうしゃ)」などの話です。
遅くなってしまったので簡単に。
前置き。
昨日は「サイドスロー」*2についての記事を書きましたが。
そこから「side(サイド)/横とか側(そば)」を調べている内に、
「侍(さむらい)」の語源の話を思い出したので、その話を。
※
まず現代で「侍(さむらい)」というと、
「武士(ぶし)の別名」みたいなイメージが強いかと思います。
時代劇やドラマ、マンガとかアニメに出てくることも多く、
刀(かたな)を持っていて、戦いが得意な人…みたいなイメージですかね。
で、そんな「侍」ですが、元々は「戦う人」の意味ではなかったようです。
手元の日本史用語集やWikipediaによると、
元々は貴族に仕える、下級貴族の呼び名だったようです。
「従者(じゅうしゃ)」的な働きをしていた人々ですね。
(「従者(じゅうしゃ)」とは偉い人などの側にいて、補助や雑用などをする人のことですね)
そして「さぶらひ」、また「さぶらう」というのが、「従う」的な意味の言葉であり、
そこから「侍(さむらい)」という言葉が生まれたようです。
まさに「さぶらう(従う)人、さぶらひ」→「侍(さむらい)」という感じですね。
なので「侍」は、元々「従者」という感じだったようなのですが。
だんだんその中でも「武芸(ぶげい)が得意な人」を指すようになり、
やがて「源氏(げんじ)」や「平氏(へいし)」など、まさに「武士」として力をつける人たちが出てくる訳ですね。
そうやって「侍」=「武士」みたいなイメージになっていったようです。
ちなみに和英辞典によれば、「従者」の英訳に「follower(フォロワー)」という語がありました。
動詞の「follow(フォロー)」*3に「従う」意味があるので、それに「-er(~する人)」をつけた版ですね。
上記のように「さぶらひ」等から「侍」が来ているらしいことと合わせると、
「『侍(従者)』は(英語で)元々『フォロワー(follower)/従者』…!」
なんて言えるかもしれません。
…「昔から侍がSNSやってた…!?」みたいで、ちょっと面白いですね。
侍さんがあなたの投稿にいいねをつけました
※
ちなみに和英辞典で「侍」を調べると、
英訳は「samurai(サムライ)」とか「warrior(ウォリアー)/戦士(せんし)」って感じでした。
ゲームとかでも「sword master(ソード・マスター)」とか「刀」絡みで語られることが多く、
あまり「フォロワー(follower)」の語は見ない印象ですね。
でもマンガやゲームとかでも、
「侍が、他の人の側で頑張って守ってる…!」とか、
「主君の命令に、忠実に従っている…」というシーンは、格好良かったりします。
なので戦闘での侍の強さ・格好良さだけじゃなく、
時にはその「従者(follower)」的な格好良さも注目してみると、
また楽しみが増えていいかもしれませんね。
あるいは調べていく内に、侍の(SNS的な)「フォロワー」になりたくなってしまうかも?
まあそんな感じで~。
◆用語集
・follower(フォロワー):
関連用語:「プロフィール」*4、「踏襲(とうしゅう)」*5
・従者(じゅうしゃ):
*1:「侍(さむらい)」や「武士(ぶし)」については 12/27 社会/騎士(きし)と馬(うま)の話(ざっくり) - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:「サイドスロー」については 1/16 体+英:「サイドスロー」は「配達(はいたつ)」の一種ですか? ~野球の「サイドスロー/sidearm delivery」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*3:「follow(フォロー)」については 1/18 英+ゲーム他:「フォロー」は「戦い」でも使えますか? ~「follow(フォロー)/追跡する」や「follow through(フォロー・スルー)/攻撃を続ける」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*4:「プロフィール」については 10/22 国+英:「紹介(しょうかい)」と言えば「横顔(よこがお)」ですか? ~「profile(プロファイル)/横顔、プロフィール」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*5:「踏襲(とうしゅう)」については 7/2 国+社:「踏んで(ふんで)」「襲う(おそう)」のが礼儀(れいぎ)ですか? ~「踏襲(とうしゅう)」についての話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。