理科+英語+こころの話ー。
「人の悪口をドンドン言っていこうぜ!」という話ではありません。
人体に悪い成分や菌(きん)を無力化する「消毒(しょうどく)」と、
その英訳「disinfection(ディスインフェクション)」、
そして悪口を言うこと、「ディスる/disrespect(ディスリスペクト)」についての話です。
前置き。
今日は3月22日…3(さ)22(ふ・ツー)の日ということで、
「煮沸(しゃふつ)」という言葉を調べていたのですが。
途中で見つけた「消毒(しょうどく)」周りが面白かったので、その話を。
※
まず「消毒(しょうどく)」とは、人体に毒になる物を取り除いたり、無効化(むこうか)することですね。
といってもファンタジーのような「魔法で全て解毒(げどく)する!」みたいなすごい感じではなく、
アルコール液とか、煮沸(しゃふつ)…高温のお湯を通して、菌(きん)などに対処することが多いですね。
この「新型コロナウイルス」関連ではよく聞く言葉です。
そんな「消毒」を表す英語を調べてみると、
Wikipedia等では「disinfection(ディスインフェクション)」等が、英訳として載っていました。
(手元の英和辞典でも「disinfection」が名詞の「消毒」に対応していました。他の訳語は追記で)
「infection(インフェクション)」が菌(きん)の「感染(かんせん)」等を意味するので、
否定的な意味の接頭辞「dis-(ディス)」で打ち消している感じですね。
「dis-(非)」+「infection(感染)」→「disinfection(感染しないようにする→消毒)」って感じかと思います。
ところで、「dis(ディス)」というのは日本でも聞く言葉で、
例えば「ディスる」という語もあったりします。
これは相手に対して悪口を言ったり、軽んじたりすることですね。
あんまり良くないこと、というイメージな気がします。
Wikipediaによれば「ディスる」は「disrespect(ディスリスペクト)」…、
つまり「尊敬(そんけい)」を意味する「respect(リスペクト)」を、「dis(不)」で打ち消している形のようです。
「dis(不)」+「respect(尊敬)」→「disrespect(ディスる)」という感じで、
上の「dis+infection」の流れに似てますね。
しかし、「ディスリスペクト」を略して「ディスる」というと、
前半部分の「ディス(dis)」の要素しか反映してないですね。
この流れだと「ディスインフェクション(消毒)」も略せば「ディスる」になりそうですが、
でもこのコロナ禍で「消毒」は必要なので、
「時には『ディスる(disinfection)』ことも必要!」なんて言えるかもですね。
…「人々が色んな所でディスりまくってる…!」というとギスギス感が強いですが。
※
ちなみに話は少し変わりますが。
誰かに悪口や怒りを伝える時、ストレートに言うよりも、
ちょっとユーモアを混ぜると相手が聞きやすい…、みたいな話もあるようです。
まあ実際は人によるかもですが、
「厳しい正論言われて逃げ場がない…」と思うと、
相手も追い詰められて逆ギレしたり、聞く耳を持たなくなることはありそうです。
一方で、少しユーモアがあると、ちょっとだけ場が和むかもですね。
なのである意味、ユーモアが自分の意見のキツさを和らげる…
ある意味での「消毒(disinfection)」をしてくれることもあるのかも?
激しく「ディスる(disrespect)」と、相手に「怒り」も「感染(infection)」するかも…という時は、
ちょっとユーモアを入れることを、考えてみてもいいかもですね。
まあそんな感じで~。
追記
テンポのため上では略しましたが、
「消毒」について和英辞典では「disinfecting(ディスインフェクティング)」、「sterilization(ステリリゼーション?)」、「pasteurization(パスチャリゼーション)」などの語もありました。
追記2
ちなみに本文で少し書いた「煮沸(しゃふつ)」ですが、
筆者は昔「煮」の読みは「に」のイメージが強かったので、
しばらく「にふつ」と呼んでしまう時期がありました。
◆用語集
・消毒(しょうどく):
関連用語:「undo(アンドゥ)」*1
*1:消毒とは違うが、直前の操作を無効化することなども表す語「undo(アンドゥ)」については 5/16 英+国他:「undo(アンドゥ)」は「やらない」を「やる」ですか? ~「undo/元通りにする」と「un/~ない」と「do/やる」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。