のっぽさんの勉強メモ

主に中学の学習内容と、それに絡みそうな色んなネタを扱っています。不定期更新ですー。あ、何か探したいことがある場合は、右の「検索」や記事上のタグやページ右にある「カテゴリー」から関係ある記事が見られたりします。

6/4 国+こころ:そういえば「意思疎通(いしそつう)」って何ですか? ~「疎通」と「疎(そ)/まばら/とおる(通る)」等の話~

 国語+こころの話ー。
 「イシ…ココロ…?ワカラナイ…ロボダカラ…」的な話ではありません。

 
 人と気持ちを通わせる…的な意味の言葉「意思疎通(いしそつう)」と、
 そこに含まれる漢字「疎(そ)」*1の、
 「まばら」「とおる(通る)」などの意味の話を。


 前置き。

 まず「意思疎通(いしそつう)」とは、相手と気持ちを通(かよ)わせる、みたいな感じの語ですね。
 意思(いし)…つまり思ってることや気持ちが相手に伝わる意味や、
 あるいは単に「言ってることの意味が伝わる」意味を表す印象です。
 代わりに「コミュニケーション」という語が使われたりもしますね。


 で、筆者も今まで何度も聞いてきたので、
 「意思疎通」については分かっている…つもりだったのですが。


 …しかしふと考えると、「疎(そ)」という漢字は、
 「まばら」(数が少ないこと)「うとい」(関係が薄い)など、
 どちらかというと、逆に意思が伝わってなさそうな意味もある気がします。
 (関連語に「過疎(かそ)」や「疎遠(そえん)」などの言葉もありますし)


 なので、「これ(『疎通』)でちゃんと『意思』が『伝わってる』のか…?」とか、
 「そういえば『意思疎通』って何だ…?」等と気になり、調べてみました。


 で、まあ結論から言いますと、「疎」にはまた別の意味があるようです。
 というのも、漢和辞典を調べてみると、
 「疎」には上記の「まばら」等の他に、「とおる(通る)」という意味があったからですね。 


 「疎」に「まばら」と「通る」の意味がある理由は、調べても不明だったのですが、
 勝手に考えてみると、


 「通る時に、邪魔(じゃま)*2になる物が『まばら(少ない)/疎』」
 →「通りやすい」→「通る(疎)」
 (→「疎通」→「意思疎通」)


 …的な感じかもしれません。
 (※ただしこれは筆者の勝手な仮説なので注意です。)


 ともあれ、「意思疎通」における「疎」は、
 別に「意思」が「まばら/少ない(疎)」とか「うとい/関係が薄い(疎)」ということではなく、
 「相手との間に『意思』が『通った(疎)』よ~」くらいの意味って感じですかね。


 まあ調べてみると「なーんだ」という感じもする話ですが。
 …でも筆者は今までこの意味を知らずに、
 「意思疎通」という語を使っていた訳ですね。反省です。


 上に書いた「うとい(疎い)」という語には、
 「物をよく知らない(知識不足)」という意味合いもあったりしますが。
 まさに筆者も「意思疎通」について「疎い」状態だったと言えるかもしれません。


 もちろん、全部の言葉の意味・由来を知っている必要は無いと思いますが。
 でも今度「意思疎通」という言葉を目にしたら、
 その中の「疎」の字に注目してみるのも、面白いかも?



 まあそんな感じで~。







追記
 ちなみに漢和辞典には「疏(そ)」という字も載っており、
 「こちら『疏』が正字で『疎』は俗字」というような説明もありました。
 なので、(見慣れた印象のある)「疎」の方が、後で使われた字のようですね。

 だからか「疏」の字の意味も「疎」と同じ印象で、
 「疎通(そつう)」と意味がほぼ同じの「疏通(そつう)」という語もありました。

 …でも筆者は「疏」の字を見ると、
 似た字を使った「流通(りゅうつう)」や「琉球(りゅうきゅう)」などが思い浮かんでしまうので、
 つい上記の「疏通(そつう)」も「りゅうつう」と読んでしまいそうになりますね。


追記2 (※若干エロスなネタなので注意)
 ちなみに「疎」の反対の意味を持つ物として、
 しばしば「密(みつ)」*3という字が使われたりします。
 (例えば「過疎(かそ)」(ある場所に何かが少なすぎる)⇔「過密(かみつ)」(ある場所に何かが多すぎる)、
  あるいはセットにして「疎密(そみつ)」など)

 なので「じゃあ『疎通』の反対は『密通(みっつう)』だな!」と考えたくなる気もしますが、…特にそんなことも無かったりします。
 そもそも本文で書いたように、「疎通」の「疎」は別に「まばら」の方では無いようですし。

 …というか、国語辞典等における「密通(みっつう)」は、
 「禁じられた関係の二人がこっそり会って性的なあれこれ」的な意味だったりします。
 (なので、この「密」は「多い」意味ではなく「秘密(ひみつ)」の意味ですね)

 なので「『疎通』の反対は、『密通』か!?」というネタは、
 そのつもりが無くても、人に言うと誤解されるかもなので、ご注意を。
 (あと同じ意味で、「密に(こまめに)通信・連絡する」ことを「密通」と略さない方が良さそうですね)



◆用語集
・意思疎通(いしそつう):
 関連用語:「解釈(かいしゃく)」*4、「相違(そうい)」、「翻訳(ほんやく)」*5、「臆測(おくそく)」*6、「宇宙人(うちゅうじん)」*7、「超能力(ちょうのうりょく)」*8


・疎通(そつう):
 関連用語:「突破(とっぱ)」*9


・疎い(うとい):
 関連用語:「疎か(おろそか)」*10


・「イシ…ココロ…?ワカラナイ…ロボダカラ…」【筆者造文】:
 カタコト(片言)にしておけばロボットっぽいのでは?という、割と安直(あんちょく)な考え。
 最近の「AI」の進化や「チャットGPT(Chat GPT)」のことを考えると全然当てはまらない気もするが、文章などでこれらを表現するのも難しい気もする。
 ところで話は逸れるが、マンガやアニメ等において、
 昔は「人の心側から無いロボット(やAI)」像が多かったのに対し、
 近年では「人より賢く、何なら情もあるロボット」像も多く見る印象。
 ちなみに筆者はどちらも好きである。



benkyoumemo.hatenablog.com

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*1:「疎(そ)」や「過疎(かそ)」については4/3 社会:「コスト」と「効果(こうか)」の話 - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*2:「邪魔(じゃま)」については 6/25 社+国他:「人(ひと)」は「悪魔(あくま)」になりますか? ~「邪魔(じゃま)」と「仏教(ぶっきょう)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*3:「密(みつ)」や「秘密(ひみつ)」については 4/2 国語:「密室(みっしつ)」と「密室(みっしつ)」は違いますか? ~「閉めきられた部屋(へや)」と「秘密(ひみつ)の部屋」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*4:「解釈(かいしゃく)」や「相違(そうい)」については 1/27 英+国:「解釈(かいしゃく)」をどう「解釈」しますか? ~3つの「解釈(かいしゃく)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*5:「翻訳(ほんやく)」については 12/7 英語:「I am」でたらめ翻訳(ほんやく)のお遊び - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*6:「臆測(おくそく)」については 3/11 国+こころ:「おくそく(臆測)」を漢字で書けますか? ~「臆測(おくそく)/憶測/億測」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*7:意思疎通が大変そうな相手「宇宙人(うちゅうじん)」については 11/16 英+理:「宇宙(うちゅう)」(とか宇宙人)に関する英語7つ+α! ~今週の英語セブン~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*8:意思疎通に役立つ能力もあったりする「超能力(ちょうのうりょく)」については 9/14 音楽:個人的曲メモ ~『アイドルマスターシンデレラガールズ』編~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*9:「突破(とっぱ)」については 10/8 国+英他:「突破(とっぱ)」は「何(なに)」を「突き破り」ますか? ~「突破」と「breakthrough(ブレイクスルー)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*10:「疎か(おろそか)」については 4/15 国+こころ:「おろそか」にするのは「おろか」ですか? ~「疎か(おろそか)」、「疎か(おろか)」、「愚か(おろか)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。