国語+英語+社会+体育(ゴルフ)の話―。
①「パターナリズム(paternalism)」や②「パターン(pattern)」、
そしてゴルフ*1の③「パター(putter)」など。
実は色々違ったりする、(カタカナの)「パター」についての話を。
前置き。
まず①「パターナリズム(paternalism)」とは、考え方・行動の一種ですね。
Wikipediaによれば「強い立場(たちば)にある者が、弱い立場にある者の利益(りえき)のためだとして、本人の意志(いし)は問わずに介入(かいにゅう)・干渉(かんしょう)・支援(しえん)すること」を指すようです。
なのでざっくり言うと「パターナリズム」は、
「(弱い立場の)相手のためと言いつつ、色々勝手に決めちゃうこと」みたいな感じですかね。
…で、説明のために色々書きましたが、
実はここで書きたいのは「パターナリズム」の内容についてではなく。
単に「この語の周りが、意外とややこしいかも…」的な話だったりします。
というのも、「パター」という響きの語が色々あるからですね。
例えば①「パターナリズム(paternalism)」に似た語に
型(かた)などを表す②「パターン」があったりしますが。
しかしこれは、アルファベットで②「pattern(パターン)」なので、
途中の「t(ティ-)」が一個多かったりします。
そして、ゴルフクラブの一種に③「パター」という物もありますが。
しかしこれも、アルファベットでは③「putter(パター)」なので、
①「パターナリズム(paternalism)」や②「パターン(pattern)」とも違ったりします。
つまり日本語(カタカナ語)で「パター」と書かれる部分に関しては、
①「pater(パター)」(「パターナリズム(paternalism)」の一部)
②「patter(パター)」(「パターン(pattern)」の一部)
③「putter(パター)」(ゴルフの「パター(putter)」)
の、少なくとも3種類がある訳ですね。
(※探せば他にもあるかもしれません)
そう考えると「①『パター(pater)』と②『パター(patter)』(と③『パター(putter)』)は違う!」と言えるかもですが…。
…かなり矛盾(むじゅん)した感じの文章ですね。
英語圏の方からすれば「アルファベットが違うじゃん」という感じかもですが、
日本語だと全部、カタカナで「パター」になってしまうのがややこしい所です。
※
まあ日本では、これらをアルファベットで書くことはあまり無いかもですが。
しかし例えば①「パターナリズム(paternalism)」は、社会や保健体育(の「こころの分野」)等に関わる言葉ではあります。
なので学校のテストで出たり、
また「アルファベットで書いてね」という問題が出る可能性はあるかもです。
(中学・高校より、大学のテストでありそうな感じですが)
そんな時は、似た語の②「pattern(パターン)」も参考にはなりますが。
でも、そのままだとスペルが違ってしまう(途中の「t」が多くなる)ので、
「いや、①『パター(pater)』と②『パター(patter)』は違ったような…」と、
当記事で書いたようなことを、思い出してみるのも良いかも?
まあそんな感じで~。
追記
ちなみに本文ではテンポ上略しましたが、
Wikipediaによれば①「パターナリズム(paternalism)」の由来は、昨日も書いた、ラテン語「pater(パテル)/父(ちち)*2」*3にあるらしいです。
なので、「パターナリズム」は日本語では「父権主義(ふけんしゅぎ)」なんて呼ばれたりもするようですね。
ちなみに「マターナリズム(maternalism)/母性主義(ぼせいしゅぎ)」*4という言葉もありまして。
こちらはラテン語「mater(マーテル)/母(はは)」に対応しているようです。
追記2
ちなみに英和辞典によれば、②「pattern(パターン)」の原義(げんぎ)…元々の意味も、
「父のように(pater)まねされるべきもの」と書いてありました。
(昔の社会では、よく父が一番偉(えら)いとされたり、家の方針(ほうしん)を決めたりしていたようなので、その辺りの影響(えいきょう)っぽくもありますね)
なので、実は「pattern(パターン)」にもラテン語「pater(パテル)/父(ちち)」が関わっていそうなのですが。
…でも、やはり途中の「t(ティー)」の数が違うのが、ややこしいですね。
参考にはなっても、そのまま真似(まね)たらミスになってしまうという。
英語テストでのちょっとした罠(わな)、みたいな感じもします。
一方で、追記1で紹介したラテン語「mater(マーテル)/母(はは)」等の周りでは、特にそういうことはなさそうですが(パターンみたいな「マターン」的な語は、見た感じなさげです)。
しかしそれはそれとして、似た英語「matter(マター)/事柄(ことがら)、物質(ぶっしつ)」という物はあるので、やはり注意(ちゅうい)は必要かもしれません。
追記3
ちなみにインドの刀剣で「パタ(Pata、Patta)」というものもあるようです。
RPGや格闘ゲーム等に出てくることもあるので、そちらで知っている方もおられるかもですね。
例えばゲーム『ELDENRING(エルデンリング)』(2022)には「秘文字のパタ」という武器が出てくるようです。
◆用語集
・パターナリズム:
日本語では「父権主義(ふけんしゅぎ)」、また「父性主義(ふせいしゅぎ)」などというようだ。
関連記事:『父を表す外国語セブン』
・パターン(pattern):
関連用語:「絣(かすり)/splashed pattern(スプラッシュド・パターン)」*5、、「模範(もはん)」*6、「normal(ノーマル)」、「model(モデル)」*7、「ルーティーン(routine)」*8、「模型(もけい)」*9
・パター【ゴルフ】:
ちなみに「パターゴルフ」というものもあったりする。
似てる語:「バター(butter)」*10【食品】
・パタ【刀剣】:
関連用語:「カタール」*11、「ジャマダハル」、「グラディウス」*12【刀剣】、「スパタ(Spatha)」【刀剣】
似てる語:「spada(スパーダ)/剣」【イタリア語】、「espada(エスパダ)/剣」【スペイン語】
*1:スポーツの一種「ゴルフ(golf)」については 12/10 体+英他:「ゴルフ」に「悪魔(あくま)」は出てきますか? ~ゴルフの「ボギー(bogey)」と、「bogey(ボギー)/悪魔」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:「父(ちち)」については 6/17 生+社:「父の日テスト」の話 - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*3:「父」などを意味するラテン語「pater(パテル)」、また記事『父を表す外国語セブン』については 6/14 生+諸外他:「父(ちち)」を表す外国語7つ+α! ~今週の外国語セブン~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*4:「マターナリズム」については 11/20 社+生:「妊婦加算(にんぷかさん)」についての話 - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*5:英語では「splashed pattern(スプラッシュド・パターン)」ともいう「絣(かすり)」については 10/29 生+英他:その「着物(きもの)」は「スプラッシュ」してますか? ~「絣(かすり)/splashed pattern(スプラッシュド・パターン)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*6:「模範(もはん)」や「normal(ノーマル)」については 8/20 英+国他:その「ノーマル(normal)」は「立派(りっぱ)」ですか? ~「normal」と「norm/模範(もはん)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*7:「model(モデル)」については 5/21 こころの話:人生モデル ~そこを歩くお年寄りは私のモデルです~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*8:「ルーティーン(routine)」については 5/25 学習:テスト2/休息(きゅうそく)の意味・回らない頭とイヤーな思い出 - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*9:「模型(もけい)」については 11/12 美+英他:「模型(もけい)」は「モデル(model)」で「ダミー(dummy)」ですか? ~「model」と「dummy」の違いの話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*10:食品の「バター(butter)」については 10/12 生+英:「そそっかしい」人は「バター」の「指(ゆび)」ですか? ~「butter-fingers(バターフィンガーズ)」等の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*11:刀剣・武器「カタール」や「ジャマダハル」については 7/25 社+ゲーム:「カタール(国)」と「カタール(武器)」の話!? ~武器の「ジャマダハル」を添えて~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*12:刀剣「グラディウス」や「スパタ(Spatha)」、またイタリア語「spada(スパーダ)/剣」やスペイン語「espada(エスパダ)/剣」については 4/7 諸+ゲーム:その「剣(けん)」は なんて言いますか? ~「espada(エスパダ)」、 「spada(スパーダ)」、「schwert(シュヴェアト)」 - のっぽさんの勉強メモ を参照。