国語+英語+数学の話ー。
「筆者は『最善』の意味を理解してないな…?」と思われそうなタイトルですが。
最(もっと)も…1番善(よ)い/良い物などを表す語、「最善(さいぜん)」と。
それに対応することが多い英語「best(ベスト)」、
そして「2番目」に善い/良い物を表す語、
「次善(じぜん)/the second best(ザ・セカンド・ベスト)」などの話を。
前置き。
まず「最善(さいぜん)」とは、最(もっと)も善(よ)い/良(よ)い、という意味のある語ですね。
言い換えるなら、「一番良い」、「最上(さいじょう)の」という感じになるかと思います。
また「最善」には「できる限り」という意味もあり、
そちらでは「最善を尽(つ)くす」といった語もありますね。
ちなみに「最善」に対応する英語では、
「best(ベスト)」も有名な印象です。
(和英辞典でも「最善」の英訳は「the best(ザ・ベスト)」でした)
日本でも「最も良い」意味を表すのに「ザ・ベスト」や「ベストメンバー」、
または「ベストを尽くす」といった語が、使われたりしますね。
そんな訳で、「最善(さいぜん)」は「一番/1番」というイメージが強く、
「2番目」であることは、なさそうなのですが…。
(「最(もっと)も」というと、だいたい1番上の物、1位だけを指しますし)
にも関わらず英語だと、
「最善」に「2番目」があるように見えるかもです。
というのも、「セカンド・ベスト(second best)」という語があるからですね。
どういうことかというと。
まず、「最善」(1番)の「次(つぎ)」に良い物をあらわす物として、
「次善(じぜん)」という語があるのですが。
(「次善の策(さく)」…2番目に良い策、作戦(さくせん)などでよく使われる語ですね)
和英辞典によれば、この「次善(じぜん)」が、
英語で「the second best(ザ・セカンド・ベスト)」というようです。
また英和辞典によれば、「second best(セカンド・ベスト)」の語だけでも「次善のもの」を表したりするようですね。
英語「second(セカンド)」は「2番目の」等の意味なので。
それに従い上記「second best(セカンド・ベスト)/次善」を直訳すると、
「『2番目(second)』の『最善(best)』」と、言えるかもしれません。
するとちょっと「『最善(best)』に『2番目(second)』があったの…!?」という気分になりますね。
「1(番目)」=「2(番目)」的な矛盾(むじゅん)感もあって、面白いです。
※
まあよくよく考えると、
英語の「best(ベスト)」は「最善」に比(くら)べ、範囲(はんい)が広い気もします。
例えば日本で使う語でも、
「ベストテン(「best ten」など)」は「10」個もの物を表してますし。
また「ベストセラー(bestseller)」は、「よく売れた物」くらいの意味で、
「最も/一番売れた物」の意味では無かったりします。
なので「最善(さいぜん)」と「best(ベスト)」が、ズレることがあるのかも?
まあ普段は、大体「最善」≒「best」と思っててもいいかもですが、
例えば「2番目(second)の最善(best)」等は、違和感がある気もするので。
もし「second best(セカンド・ベスト)/次善(じぜん)」等を訳すことがあれば、注意(ちゅうい)しておくと良いかもですね。
まあそんな感じで~。
◆用語集
・次善(じぜん):
関連用語:「厳選(げんせん)」*1