国語+こころ+理科(特に台風系)の話ー。
クイズと見せかけて、即ネタバレしています。すみません・
後(あと)に残った影響などを表す言葉、「名残(なごり)」と。
それに同じとされたり、あるいは深く関わる言葉、「余波(なごり)」の話を。
似た語の「余波(よは)」も少し参考にしつつ。
遅くなってしまったので簡単に。
前置き。
まず「名残(なごり)」とは、その場に残(のこ)った影響(えいきょう)や気持ちなどを表す語ですね。
例えば「台風(たいふう)の名残」というと、ある場所に台風が通った跡(あと)が見られる感じで、
「名残惜しい(なごりおしい)」というと、誰かと別れる時に寂(さび)しい気持ちや、その人の印象が(その場に)しばらく残っている…みたいな感じです。
で、「名残」は色々な場所で使われていそうな語ですが、
ふと「なぜ『名残(なごり)』と読むんだ…?」と気になりまして。
(例えば「残り」は「のこり」とは読みますが、「残」を「ごり」とはあまり読まなさそうですし)
それで調べてみると、また違う表記の語が見つかりました。
それが、「余波(なごり)」というものですね。
まず国語辞典によれば「余波(なごり)」とは、
「風がやんでも、まだ静まらない波」や、
「波が引いた後に磯や浜(はま)に残る海水や海藻(かいそう)など」のことらしいです。
この説明だと、それこそ上記の「台風の名残」みたいなイメージですね。
(ちなみに国語辞典では「なごり」メインで「余波」とも書く、という感じでした)
ちなみに国語辞典によれば、
「名残(なごり)」と「なごり(余波)」は同原(どうげん)…、
ざっくり言うと、発生(はっせい)した由来が同じようです。
そして漢和辞典ではそもそも、
「名残(なごり)」は「余波(なごり)の意の転じた語」とされていました。
なので、何にせよ「名残」と「余波」は、かなり関わりが深いと言えそうですね。
なので、「余波(なごり)」のことも知ることが出来て、
理解は深まった気がするのですが…。
…ただ、「余波」と書いて「なごり」と読むのって、さらに特殊な感じがしますね。
「名残(なごり)」の方が、また漢字からは連想しやすい気がします。
なのでもし、「名残」や「余波」についてよく知らない時に、
「『なごり』を漢字で書けますか?」と聞かれたなら。
…なかなか正しい表記で書ける、という方は少ないかもですね。
もしかすると「名残」なら頑張れば行けるかもですが、
いきなり「余波」と書けたら「知ってたでしょ!?」ってツッコまれそうです。
※
ちなみに「余波」という表記では、
むしろ「余波(よは)」という語の方が、よく使われている気もします。
これも、後に残った何かの影響などを表す言葉ですね。
なので、今度どこかで「余波(よは)」という語や、
あるいは「なごり」という言葉を目にしたら。
一緒に「名残(なごり)」や「余波(なごり)」などの表記を、思い出しても面白いかも?
まあそんな感じで~。
◆用語集
・名残(なごり):
・余波(なごり):
・余波(よは):
関連用語:「余韻(よいん)」*1、「残照(ざんしょう)」
*1:「余韻(よいん)」、「残照(ざんしょう)」については 9/6 理+英他:夕日(ゆうひ)が沈んだ後の、「残照(ざんしょう)」の話! ~「afterglow(アフターグロウ)」と「余韻(よいん)」の話を添えて~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。