数学+国語の話ー。
ある数(かず)の倍(ばい)の数を指す語、「倍数(ばいすう)」と。
「そむく」(反する、裏切る等の)意味もある漢字、「倍(ばい)」の話を。
遅くなってしまったので簡単に。
前置き。
まず「倍数(ばいすう)」は、ざっくり言うと「ある数(かず)の倍(ばい)の数」ですね。
例えば「2」の2倍は「4」、2の3倍は「6」なので、
「4」や「6」は「2の倍数」…という感じです。
学校の算数(さんすう)や数学(すうがく)でもよく出てくる語ですね。
そんな訳で、筆者は「倍数」についてよく知ったつもりだったのですが。
しかし「倍数」という表記でありながら、
上記の「倍の数」とは違う物を指している場合もあるかもです。
というのも、漢和辞典によれば「倍(ばい)」という漢字には、
「そむく」(「背く」表記が有名)意味があるようで。
つまり「反(はん)する」とか「離(はな)れる」、「裏切る(うらぎる)」といった意味のことがあるらしいですね。
ちなみに漢和辞典によれば、「倍道(ばいどう)」という語は、
①「倍の道のりを進む」という意味と、②「道理(どうり)にそむく」という意味があるようです。
①が「数字的な倍」、②が「そむく」の意味に対応している感じですね。
で、こういった解説を見た後に、
「倍数(ばいすう)」という表記を見ると。
少し「『倍数(ばいすう)』は『数(かず)』に『そむく(倍、反する)』の…!?」と見えて、ちょっと面白いですね。
数なのに数にそむく、それが倍数という可能性
※
まあ普段の「倍数」は、だいたい「倍の数」の方で良いかと思いますが。
でももし、あなたが算数や数学を学んでいる時
「倍数(ばいすう)」周りがちょっと難しかったら。
「『倍数』が、私に『そむいて(倍)』(反抗して)くる…!」とか、
「まあ仕方ないな、『倍(そむく)』+『数』って書くからな…」
なんて思ってみると、ちょっと面白いかも?
まあそんな感じで~。
追記
上ではテンポ上略しましたが、「倍」の「そむく」意味に関しては、
「倍反(ばいはん、はいはん)」…「そむく」、「むほん」(謀叛)の意味
「倍徳(ばいとく)」…「人の恩を裏切る」などの意味
…などの単語もあるようです。