体育+国語+生活の話ー。
「うちの町では、背負い投げが挨拶(あいさつ)!」的な話ではありません。
柔道(じゅうどう)などの投げ技の一つ、「背負い投げ(せおいなげ)」と。
「思わぬひどい目にあう」という意味の表現、「背負い投げを食らう」等の話を。
前置き。
昨日は「そむく」や「背く(そむく)」について書きましたが。
その後、漢字の「背」を調べていると、
「背負い投げ(せおいなげ)」周りが面白かったので、その話を。
※
まず「背負い投げ(せおいなげ)」とは、投げ技(なげわざ)の一種ですね、
相手を背中(せなか)に背負(せお)って投げる物で、
例えば「柔道(じゅうどう)」などで有名な印象です。
で、柔道をやっている人でもなければ、
日常(にちじょう)で「背負い投げを受ける」…、
言い換えると、日常で「背負い投げを食(く)らう」ことはあまり無さそうですが。
…しかし言い回しの世界においては、意外とよくあるかもです。
というのも国語辞典では、
「背負い投げを食らう」という言葉が①「思わぬひどい目にあう」意味を表していまして。
加えて漢和辞典では「背負投(せおいなげ)」の解説に、
②「最後(さいご)のところで相手に裏切(うらぎ)られること」という意味が書いてありました。
上の①と②からすると、
とにかく予想外(よそうがい)のことに「背負い投げ」という語が使われるようですね。
まあ②の「(略)~に裏切られること」の方は、日常ではそこまでよく「食らわない」かもですが。
でも①「思わぬひどい目にあう」意味なら、まあまあありそうです。
その意味では、
「『日常(にちじょう)』で『背負い投げを食らう(思わぬひどい目にあう)』ことはある…!」と言えるかもですね。
…なんか「急に悪(あく)の柔道家(じゅうどうか)に襲われた!」みたいな字面(じづら)ですが。
※
まあ、筆者の手元の国語・漢和辞典は古いので、
上記に書いた言い回しも、古いかもしれません。
そのため、今の世で使うことはあまり無いかもですが…。
でも、もし昔の物語や記録(きろく)を読んでいる時、
「彼は『背負い投げを食らう』ことになった」なんて文があったら。
「誰かに柔道技をかけられた…!?」と判断(はんだん)する前に、
①「思わぬひどい目にあう」などの可能性を考えてみても、いいかも?
まあそんな感じで~。