国語+こころの話ー。
筆者の単なるジョーク話…という訳でもなかったりします。
何かが不確(ふたし)か、または消えやすいことを表す「儚い(はかない)」と。
その他の表記、「墓無い(はかない)」や「果敢ない(はかない)」などの話を。
遅くなってしまったので簡単に。
前置き。
まず「はかない(儚い、など)」とは、何かが不確(ふたし)かなこと等を表す語ですね。
例えば「儚い夢(ゆめ)」というと、叶(かな)うかかなり不確かな夢とか、
あるいは消えやすい…またはもう消えてしまった夢を表す、という感じです。
で、「儚い」という表記は、漢字の「儚」+「い」という形なので、
別に何かが「ない(無い)」ことじゃない…と思えるのですが。
しかし他の表記だと、また「何かがない」感じがするかもです。
というのも国語辞典によれば、
「儚い」に対して、昔は「墓無い(はかない)」、
あるいは近代文学では「果敢ない(はかない)」という表記があったらしいからですね。
また実は上記の国語辞典では、
「果敢ない」と「儚い」が、「近代文学の用字」として並べて書いてあったので、
それに従うなら「儚い」も、「昔からあった本来の表記」という訳ではなさそうですが…。
でも、今は「はかない」の表記は「儚い」が有名な印象ですね。
なのでもし、「『はかない』は『何(なに)』が『ない』ことですか?」と聞かれたら。
「儚い(はかない)」という表記をイメージした方は、
「いや『儚い(はかない)』って、そういう言葉じゃないから!」と答えるかもですが。
しかし「墓無い(はかない)」や「果敢ない(はかない)」表記をイメージした方は、
「あえて言うなら、『ない』のは『墓(はか)』かな…」とか、「『果敢』かな…どう読むのか知らんけど…」なんて答えるかもですね。
※
ちなみに、「果敢ない」に含まれる「果敢」の部分は、
単体では「果敢(かかん)」と読んだりもします(※偶然表記が一緒なだけかもですが)。
国語辞典によれば、「果敢(かかん)」は「やろうと思う事を思い切ってする様子」という意味があるようですね。
例えば「果敢に挑戦(ちょうせん)する」という感じです。
なので、「儚い(はかない)」という表記だと、
切(せつ)なそうだし、本当に無理(むり)っぽいので避(さ)けたい…という時は。
(そして「人の命や夢は儚い…」なんて気分になって、それを変えたい時は)
試しに「果敢ない(はかない)」や「墓無い(はかない)」に書き換えてみて、
「この野郎ッ!私が『果敢(かかん)』じゃ『ない』だと!?」とか、
「やってやるぜ!まだ『墓(はか)』に入る時間じゃ『ない』ぜーッ!」
なんて、マンガみたいにテンションを上げてみても楽しいかも?
まあそんな感じで~。