国語+理科の話ー。
滝は爆発(ばくはつ)*1そのものではない気もしますが、爆発しているかのような音は出す、みたいな感じです。
山の中によくある、「滝(たき)」と、
その呼び方の一つ「瀑布(ばくふ)」についての話です。
前置き。
今朝テレビ番組の『チコちゃんに叱られる!』を見ていたのですが、
その中で「滝(たき)」について扱っていたので、それに関する話を。
※
まず「滝(たき)」というのは水が、高いところから落ちている場所のことですね。
例えば山の高いところにある川などが崖に流れ、落ちていったりしているものです。
ちなみに英語では「waterfall(ウォーターフォール)」、つまり「水(water)*2が落ちる(fall)ところ」といったりします。結構分かりやすいですね。
で、「大きな滝」を表す言葉として「瀑布(ばくふ)」というものがあります。
何やら強そうな名前ですね。
漢和辞典などで調べてみると、この「瀑(ばく)」という字は「滝(たき)」や「飛沫(しぶき)」という意味を持ち、
またこれ自体も「瀑(たき)」と呼んだりもするようですね。
「瀑布」の「布」の字の意味は分かりませんが、仮説を立ててみると、
止まらず下へ流れ続ける水が、まるで「布」のように見えた…ということはあるかもしれませんね。
(滝の水の流れは、横からだと布のように「薄く」見えたりしますし)
ところでこの「瀑(ばく)」という字は、なんか「爆発(ばくはつ)」*3の「爆(ばく)」の字にも似ていますね。
(「さんずい」と「ひへん」で違いますが)
何か関係が?と思って調べてみましたが、どうやら右の「暴」の部分が「音」を表す部分のようです。
なので「瀑」と「爆」に直接の関係があるかは不明なのですが、
勢いの強い滝、というのはものすごい音を立てて水が落ちていたりするので、
その様子は水が「爆発」しているようにも思えるかもしれませんね。
そのこともあって似たような漢字になったのかもしれません。まあこれも仮説ですが。
※
あんまり滝に近寄るのは危険かもですが、
水が激しい音で落ちていく様子は、どこか爽快感(そうかいかん)もありますね。
滝の近くは温度低めで涼しかったりするようですし、マイナスイオンが豊富という話もあるようです、
暑いから涼みたい、でも海じゃなくて山に行きたい、という方は、
山の中で水が「爆発」しているかのような、勢いのいい「滝」を見に行ってみるのもいいかもしれませんね。
まあそんな感じで~。
追記
上記テレビ番組でも、滝の流れ方に「直瀑(ちょくばく)」や「段瀑(だんばく)」という言葉が使われていました。
「直瀑(ちょくばく)」とは、水が下までまっすぐ落ちる滝のことであり、
「段瀑(だんばく)」とは、水がある程度段になっているところに引っかかりながら落ちていく滝らしいです。
追記2
「滝」を通して色々「理科」的なことを考えることもできます。
例えば滝で水が下に流れるのは「重力(じゅうりょく)」が関わっていると言えます。
よく宇宙では水が球体(きゅうたい)になるともいいますが、重力がなければ水は勢いよく下へ落ちはしませんからね。
また中学理科の「電気」、特に「直列回路(ちょくれつかいろ)」や「並列回路(へいれつかいろ)」の説明には、川や滝のイメージがよく使われたりします。電圧(でんあつ)をどのように消費していくのかは、回路の形によって違うと。
これはちょうど追記1にも書いた「直瀑」や「段瀑」みたいな感じですね。
◆用語集
・滝(たき):
水が高いところから流れ落ちている場所。
英語では「waterfall(ウォーターフォール)」。
ちなみに滝を使った修行、「滝行(たきぎょう)」というものもある。
関連用語:「落ち葉(おちば)」*4、「fallen(フォールン)」、「フリーフォール」*5、「納涼(のうりょう)」*6
・滝行(たきぎょう):
滝に打たれる修行。精神力を鍛えたりするようだ。
山の中で修行する「山伏(やまぶし)」や「修験者(しゅげんじゃ)」などの人々が行ったりもしたようだ。
今では観光イベント的に行うこともできるが、テレビのバラエティ番組では罰ゲームのようにやらされていることもある。
格闘マンガなどでは修行や特訓の時に使われることがある印象。
・山伏(やまぶし):
Wikipediaによれば山の中で修行をする修験道(しゅげんどう)の行者(ぎょうじゃ)。
ちなみに妖怪の「天狗(てんぐ)」*7はこの山伏の格好をしているとも言う。
・修験道(しゅげんどう):
山の中に籠って悟りなどを得ることを目的とした、一種の宗教。
ただ、漫画などでは超自然の不思議パワーを身に着けることが目的の一つになっていたりもする。
・瀑布(ばくふ):
滝の呼び名の一つ。大きめの滝。
Wikipediaによれば世界でも有名な3つの滝は「世界三大瀑布(せかいさんだいばくふ)」と呼ばれるらしい。
・世界三大瀑布(せかいさんだいばくふ):
世界で有名な3つの滝。
Wikipediaによれば、南アメリカ大陸のアルゼンチンとブラジルにまたがる「イグアスの滝」、アフリカ大陸のジンバブエとザンビアにまたがる「ヴィクトリアの滝」、北アメリカ大陸のアメリカ合衆国とカナダにまたがる「ナイアガラの滝」の3つの滝のことらしい。
「世界三大滝」ではなく、「世界三大瀑布」という。まあこちらの方が語呂(ごろ)がいい気もする。
*1:「爆発(ばくはつ)」については 7/29 英語/接頭辞「ex(エクス)」の話 - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:「水(みず)」については 12/16 地理:都市運営ゲーム/「水(みず)」編ですよ、市長(しちょう)! - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*3:「爆発(ばくはつ)」については 7/29 英語/接頭辞「ex(エクス)」の話 - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*4:「落ち葉(おちば)」や英単語「fallen(フォールン)」については 9/24 英語:空から落ちるは「落ち葉」と「堕天使(だてんし)」!? ~形容詞「fallen(フォールン)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*5:「フリーフォール」については 8/4 理+英:「フリーフォール」は「フリー・フォール」じゃない!? ~フリーフォールと「自由落下(じゆうらっか)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*6:「納涼(のうりょう)」については 6/29 国+こころ他:「涼しさ(すずしさ)」を「誰(だれ)」に「納め(おさめ)」ますか? ~「納涼(のうりょう)」・「納(のう)」・「納める」の意味の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*7:妖怪の「天狗(てんぐ)」については 7/3 英+国:ウォーター・スプライトとロングノーズド・ゴブリン! ~河童(かっぱ)と天狗(てんぐ)~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。