ゲームの話ー。
色々ありまして、ちょっと「TRPG」という遊びについて考えたときのメモです。
手元に持っててもいいのですが。自分で色々考えたくなったのでブログ上に載せさせていただきます。
※注意
なんか論文調でやたら堅く難しいです。あと自分用メモなのでみんながわかるように説明はしていません。すみません。
普段のよりさらに「勉強」とはあまり関係ありませんのでご注意を。
今回のテーマは「(TRPG中)ものに対して知らず知らずイメージしていること」ですが、
メモ書きなのでいきなり話が途中から始まっていたりします。すみません。
あと、以前まとめて書いたときから時間が経っているので、話題や内容がかなり重複しているかもしれません。
あくまで個人的な(汚い)ノートやメモの一部とお考え下さい。
・雑考メモ9で書いた「テーブル→椅子」問題からの話
文化の違う人や、知識の大きく違う人との間で、起きやすくはあると思われる(観察はしづらい)
上記の話は、AIやプログラミングとの比較をすると少し分かりやすいかもしれない。
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初期のAIにとって言葉はただの記号であり、まだ知識を含まない。
ゆえに、入力した情報以上のものはない。
「テーブルがある」と入力されればテーブルについての判断はできるようになっても、
「椅子」の情報を自力で取ってくることはできない。
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言語的な意味では、「テーブル」自体は椅子を含む概念(がいねん)*1ではないからだ。
椅子は関連する概念や、付随する概念ではあるかもしれないが。
これは言語的な定義というよりは、成員、社会のプレイヤーの実践的な知識・経験によって判断される。
(そしては注意すべきは、我々は言語的な定義に添って動いているわけではないということ
それらは後付けで、整理され、我々の動きを説明することに使われても、
いつもそれが我々の動きを「制御」していると思うならば、少し誤りであろう)
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またプログラミングや、自作でゲームを作る時。
例えば「画面に『テーブル』という言葉を表示」というプログラムを組むことはできる。
だがそれでは「椅子」の存在は、ひとりでにはわいてこない。
この段階のプログラムは記号(パソコンにとっては数字などに換算されている)であるので、
我々が使っている「言語」とも違う。ただの「表示された文字」であるともいえる。
入れた文字以上のものはないし、まだ(特にプログラムを組まなければ)生産されない/自己拡張機能を持たない。
(そのためAIがその都度ネット検索をかけたり、ディープラーニングしておくのとも違う。
ここには特に「意味に関する記憶」の領域が存在しない)
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そもそも、情報や理解に多少の問題があっても、我々は「流す」ことができる。
無視して先に進むこともできるし、日常で行っているように、想像の中で何かをそれぞれ「補う」こともできる。
上記であれば、テーブルに大して椅子の存在を「補う」「補完する」ことができる。
(その内容はそれぞれによって違う)
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プログラムのように、入力された数字が一つ違っていれば止まる、ということはない。
話の中にあいまいな領域があっても、それはある程度勝手に補える。問題が起こるまで、自由に想像していてもかまわない。
(ある意味でここはTRPGとRPGの違いである。その場での判断の自由が、ある程度ある、ということ)
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「椅子の存在は言及されていない」という主張によって、破綻や不足が「明らか」になることはある。
または「不足している」という事態が、新たに作られる、と言ってもよい。
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描写されていないものが「不足」(欠陥的不足)、だけとは限らない。
プレイヤー(GMも含む)はさらに詳細な情報に関して要求できるし、また「問い」を投げかけることができる。
必要な物だけでなく、割と細かいことについても。
例えば、あるNPCについてGMに「その人の髪の色は?」と聞くことができる。
GMは決まった情報があればこれに答えることができる。
この場合は、「不足」というより、開示請求に対する応答、という感じである。
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もっともGMはすべてを決めておく必要はなく、「決めていない」ということもできるし、その場で作ることもできる。
簡素なプログラムなら「対応する情報はない」というだけで止まるかもしれない。それとは少し違う訳である。
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髪の色だけでなく、もっと「重要な情報」がその場で、あるいは後から作られることもある。
例えば「その人の親は?」とか「人生の目的は?」といった具合である。
日常では、「親がいて子が生まれてくる」ので、当然親がいないとおかしいし、親なしに子が出てくることはない(基本)。
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だがこのTRPGや想像の話では、親のが「未入力」ということはありうる。
そのため親の情報が「後付け」で「作られる」こともありうる。人生の目的も同様。
場合によっては「その人の住んでいる世界は?」という質問によって、その人を含む「世界」が作られることもありうる。
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つまり、「世界」よりもさきに「人(NPC)」が存在しうるわけである。
これはおかしなことのようにも思えるが、例えばプログラミングにおいてはさして不思議なことではない。
例えばNPC「アンノウン」というものがいたとして、ゲーム用のプログラムでは
①プログラム「NPCアンノウンの情報」を作成
②クエスチョン/要求「NPCアンノウンの、親の情報」
③プログラム「NPCアンノウンの、親の情報」を作成
ということがありうる。
これは「Aの次にBの記事を書いた」ということとさして変わらない。
内容の関連性ではなく、作成順番がここでは重要になる。それが先になっていれば「子」が「親」の先にいることや、「人」が「世界」の先にあることはありうる。
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情報同士で順番やリンクを作ることは原理的にどの順番でも、どの組み合わせでも可能である。
そのため、「子」に対して「親」が「2番目の入力情報」や「下位情報」になることは十分ありうる。
そこには現実世界の物理的な法則とは、また違うものがある。
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つまり、「連想ゲームをどこから始めるか」ということに近い。
「人間」から連想して「人間→動物→自然→地球」という風になったとして、
「人間や動物が住んでいるのは地球のなのだから、先に出ていなければおかしい」ということにはならない。
プログラムは、どの情報から先に入れることもできる。
またシナリオの基本設定が最初にあり、そこから拡大して情報が作成されることは、どの項目に関してもありうる。
世界観やスケールの大きい情報は重要になりがちではあるが、いつも決定的に先に決まっているわけでもない。
例えばTRPG世界ではファンタジーが多くても、大抵のTRPGにおいて「重力の強さ」はさして厳密に決められてはいない。
あくまでプレイングに対する優先度や関連度が高いものが、当然ながらプレイヤーの関心に上がる。
・TRPGシステムによっても設定やその厳密さに関する度合いは違う。
それに目を付けても面白いかもしれない。
例えばTRPG『りゅうたま』は「世界づくりルール」などがあり、遊ぶ世界をその都度作ることができる。
またTRPG『Aの魔法陣』は設定の不確定さを利用したものである。GM役が基本を決め、あとはプレイヤーが決めることができる。
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一口にTRPGといっても、その「設定(メタ性)にどれくらい触れているか」によっても、
プレイ中の会話は随分と違ったものになりえるかもしれない。
まあそんな感じで~。
*1:「概念(がいねん)」については 9/2 国+英社:「不動産(ふどうさん)」はリアル(real)に動かないですか? ~「real estate」と「immovables」~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。