歴史の話ー。
室町・戦国時代の剣豪「愛洲久忠(あいす・ひさただ)」という人物の話と、
ついでにその活躍した年代から、その時代の色々を知ってみよう、みたいな話です。
(本文中・人名敬称略)
前置き。
先日、ふとしたことで友人と日本の「剣豪(けんごう)」、つまり剣の強い人の話をしていたのですが、
その中で「愛洲久忠(あいす・ひさただ)」という人物を教えてもらいました。
…「あいす」という名前がちょっと面白いですね。
この方は室町・戦国時代(1452-1538)の兵法家であり、
「陰流(かげりゅう)」という剣の流派*1の始祖(しそ)であるとされています。
過去記事でも書いた「上泉信綱(かみいずみ・のぶつな)」*2という人物の師匠とも言われていますね。
(ちなみに「上泉信綱」の弟子に「柳生石舟斎(やぎゅうせきしゅうさい)」がおり、そこから「柳生」の流れにつながっていったりします)
剣豪などは教科書にはそんなに載っていない人物も多いので、
「剣の歴史」だけを取り出してみると、「教科書の歴史」とは大分離れている気もしますが。
でも世界が別なわけではないので、時代は一緒に動いています。
例えば愛洲久忠は36歳の時に修行して「陰流」を開いたとされています。
生まれが1452年なので、36歳の時は「1488年」になりますね。
この「1488年」は日本の加賀(かが)で「一向一揆(いっこういっき)」というものがあり、その後100年、国が民衆に統治されるという事態が起きています。
また世界的に見れば「バルトロメウ・ディアス」という人物が「喜望峰(きぼうほう)」*3に到達しています、
これによってヨーロッパから割と安全な「南周り航路」が開拓されていくわけです。
これらが愛洲久忠の修業に直接かかわりがあった、という訳ではありませんが、
一人の人物が修行をし、流派を開いた時にも世界で色々起きている、というのはちょっと面白いですね。
皆様の場合は、自分の生まれ年や大事な年に、
世界で何が起きていたか、というのを調べてみると面白いかもしれません。
まあそんな感じで~。
◆用語集
・愛洲久忠(あいす・ひさただ):
室町・戦国時代の兵法家。伊勢国(いせのくに)、現在で言う三重県の出身。
愛洲移香斎(あいす・いこうさい)とも呼ばれる。
Wikipediaによれば、若いころには当時の中国である「明(みん)」に渡ったりもしたらしい。
またソーシャルゲームに出ていたりもする。
・陰流(かげりゅう):
*1:「流派(りゅうは)」については 7/11 生+歴:「刃物(はもの)」を研ぐ(とぐ)にも「流派(りゅうは)」あり! ~研ぎ師(とぎし)と「藤阿彌神古流(ふじあみしんこりゅう)」(テレビで見た紹介ネタ)~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:「上泉信綱(かみいずみ・のぶつな)」や「柳生石舟斎(やぎゅう・せきしゅうさい)」については 1/10 歴史+ゲーム:戦国時代の「剣豪(けんごう)」の流れメモ(仮) ~ゲーム『のぶニャがの野望』より~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*3:「喜望峰(きぼうほう)」については 2/10 歴史:潜水艦「カヴァラ(Cavalla)」とユダヤ教の「カバラ(Kabbala)」の話メモ - のっぽさんの勉強メモ を参照。