歴史の話ー。
1853年、「ペリー*1来航」の時の船、「サスケハナ号」についての話です。
（本文中、人名敬称略）
前置き。
先日、ある会話の中で、アメリカの「ペリー」提督が乗ってきた船「サスケハナ号」の話が出たので、そのネタを。
日本ではいわゆる「ペリー来航」や「黒船（くろふね）来航」として知られていますが
１８５３年にアメリカの「ペリー」提督率いる艦隊が、浦賀にやってくる、ということがありました
その時に、ペリー提督が乗ってきたのは「サスケハナ」号ですね。
このサスケハナ号はWikipediaによれば、蒸気機関（じょうききかん）を備えている「蒸気フリゲート艦」という船のようです。
ざっくり言うと石炭（せきたん）を燃やして進むエンジン付きの船です。
「時速１０ノット*2」だったらしいので、大体「時速１８ｋｍ」くらいで進むことができたようですね。
蒸気機関で動くということは、主に風を「帆（ほ）」*3に受けて進む「帆船（はんせん）」とは違うわけで。
風向き*4を気にせず動きやすいので、当時としてはものすごい船だったと思われます。
で、「サスケ」というとなんか日本名っぽい（「佐助（さすけ）」とか）ですが、
調べてみると、これはアメリカ先住民（ネイティブ・アメリカン）の言葉で「広く深い川／Susquehanna（サスクェンナ）」を意味するようです（Wikipedia参照、あるいは「濁った川」という話もあるようです）。
あと上記の先住民の「サスケハナ族（サスケハノック）」、また「サスケハナ川」とか「サスケハナ郡」という場所もあるようなので、結構色んな所についている名前ですね。
（過去記事で「札幌（さっぽろ）」*5はアイヌ民族の言葉「渇いた大きな川（サッ・ポロ・ペッ）」からきているという話を書きましたが、それに似ている感じでもあります）
このサスケハナ号はアメリカの「南北戦争（なんぼくせんそう）」に参加した後、１８８３年にスクラップ*6になったようですが、
Wikipediaによれば今でも静岡県*7の「下田（しもだ）」にはこの船を模した遊覧船「黒船サスケハナ号」があるようです。
下田に行く機会があればこの船を見て、
当時の江戸の人が「黒船」を見た時の気分を想像してみても、面白いかもしれませんね。
まあそんな感じで～。
関連用語：「サラトガ」*8
関連人名：「猿飛佐助（さるとびさすけ）」*9
◆用語集
・サスケハナ号：
アメリカの蒸気船（蒸気フリゲート艦）の名前。
ちなみにWikipediaによれば「ジュール・ヴェルヌ」*10のＳＦ『月世界旅行』に出てきたりするらしい。
・フリゲート（Frigate）：
軍艦の種類の一つ。
時代によってどのくらいの大きさを指すかは色々変わってきたらしい。
関連用語：「駆逐艦（くちくかん）」 *11
・サスケハナ族（サスケハノック）：
ネイティブ・アメリカンの一部族。
Wikipediaによれば名前の由来はアルゴンキン語の「Susquehanna＝"濁った川"」に由来しているらしい。
・アルゴンキン語：
主にネイティブ・アメリカンの「アルゴンキン族」が話す言葉。
・アルゴンキン族：
ネイティブ・アメリカンの一部族。
Wikipediaによれば「北アメリカに居住するアルゴンキン諸語を母語とする民族の総称」。
*1:アメリカの提督「ペリー」や「蒸気機関（じょうききかん）」については 2/23 歴史：さかのぼる練習／ペリー来航←蒸気機関←産業革命 - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:「ノット」については 10/18 英＋ゲーム：楽譜（がくふ）と得点（とくてん）、結び目（むすびめ）と速さ！ ～score（スコア）とknot（ノット）の話～ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*3:「帆（ほ）」については 5/31 英＋国：セイル・セ－ラー・セーリング！ ～水兵（すいへい）と、風（かぜ）を受ける帆（ほ）～ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*4:「風向き」こと「風向（ふうこう）」については 9/4 地理：「やませ」や「山風（やまかぜ）」についてのメモ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*5:「札幌（さっぽろ）」については 1/13 地理：「かわいた大きな川」（札幌／さっぽろ）のラーメン！ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*6:「スクラップ」については 2/8 英＋生他：「ごみ」に関わる英語７つ＋α！ ～「今週の英語セブン」～ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*7:「静岡県（しずおかけん）」については 8/20 英語：二つのアイドル ～idolとidle～ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*8:「サラトガ」については 3/7 歴史：歴史に居合わせた船、「サラトガ」！？ ～ペリー来航、太平洋戦争～ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*9:名前が一部似ている忍者「猿飛佐助（さるとび・さすけ）」については 7/4 歴史：忍者「猿飛佐助（さるとび・さすけ）」の話 - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*10:「ジュール・ヴェルヌ」については 9/11 歴史：「奇術（イリュージョン）」は「現実世界（リアル）」を変えますか？ ～「メリエス」、そして二人の「マスケリン」の話～ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*11:「駆逐艦（くちくかん）」については 12/2 英＋歴：その「クルーザ－」は戦えますか？ ～豪華なボートと「巡洋艦」～ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
