歴史+英語の話ー。
主に太平洋戦争で活躍した「エンタープライズ」という船についてです。
前置き。
ゲーム『アズールレーン』*1で「エンタープライズ」という船が出ていることを知ったので、
ちょっと調べてメモを。
「エンタープライズ」という船はいくつかありますが、
上記ゲームに出ている船は、「太平洋戦争」で活躍したアメリカの軍艦ですね。(「USS Enterprise, CV-6」)
以前「サラトガ」*2の記事で書きましたが、太平洋戦争を生き残った空母三隻のうちの一隻でもあったりします。
(あと一隻は「レンジャー」)
この船は名前や愛称が色々面白かったりします。
名前ですが、まず英語の「enterprise(エンタープライズ)」という言葉は、
「冒険心(ぼうけんしん)」や「事業(じぎょう)」と言った意味を持ちます。
日本でも「○○・エンタープライズ」という名前の会社がありますね。
なので変に直訳すると「この軍艦(エンタープライズ)の名前は『会社』だ!」みたいなことにもなりそうです。ちょっとシュールですね。
で、愛称ですが、Wikipediaによれば色々ありまして。
「ビッグE」や「ラッキーE」、「グレイゴースト(灰色の幽霊)」、「ギャロッピングゴースト(駆けまわる幽霊)」というものがあったりします。カッコいいですね。
どうやらこの船は強いだけでなく、ダメージを受けても動きつけたそうで、そこら辺が「幽霊」の名前の由来と思われます。「まだ沈んでないのか!?」みたいな感じですかね。
第2次世界大戦で最も勲章*3を受けたアメリカ海軍艦でもあるそうです。かなりすごいですね。
この船自体はもう解体されてしまっていますが、
名前と愛称「ビッグE」を受け着いた原子力空母「エンタープライズ」は少し前まで海軍にいて、
この船も2012年に除籍されたようですが、建造中の空母がその名を引き継ぐようです。
そう考えると「灰色の幽霊」こと「エンタープライズ」は今なお消えず、
今も海で冒険を続けている…、といえるのかもしれません。
まあそんな感じで~。
追記
ちなみに昔の日本…「大日本帝国」は戦争の時に、
自国が勝ってることにするために、嘘のニュース(敵船を沈めたとか)も結構流したらしいのですが。
(「大本営発表(だいほんえいはっぴょう)」の中で)
それによれば上記の空母「エンタープライズ」は9回沈んでいることになる(実際は最後まで戦っていました)そうです(Wikipedia参考)。
すごい忙しいですね…。
そういう意味でもエンタープライズは「幽霊」と呼ぶにふさわしいのかもしれませんが。
…なんかあれですね。嘘の「忌引き(きびき)」で学校を休もうとして、
「親戚が亡くなりました!」って何回も嘘ついてる学生みたいな感じですね。
何人死んでるんだよ!みたいな。
◆用語集
・エンタープライズ:
Wikipediaによればアメリカだけでなく、イギリスにもこの名前の船がある。
なので下手をすると「エンタープライズ対エンタープライズ」みたいなことになってしまう可能性も。どちらが本物のエンタープライズか決めようじゃないか
アメリカの「エンタープライズ」は初代~5代目はスループ船とスクーナー船だったようだ。
あと蒸気船や奴隷船、ヨットにも「エンタープライズ」の名を持つものがあるらしい。
またその他では列車、気球、スペースシャトル、地名など、色んな「エンタープライズ」があったりする。
関連用語:「ネイティヴダンサー/グレイゴースト」*4【競走馬】、《幻子力空母エンタープラズニル》*5【遊戯王】
*1:ゲーム『アズールレーン』については 12/2 英+歴:その「クルーザ-」は戦えますか? ~豪華なボートと「巡洋艦」~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:「サラトガ」や「スループ船」については 3/7 歴史:歴史に居合わせた船、「サラトガ」!? ~ペリー来航、太平洋戦争~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*3:「勲章(くんしょう)」については 10/8 国+生:「勲章(くんしょう)」と「燻製(くんせい)」のあいだ! ~「熏(くん)」についての話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*4:エンタープライズ同様「グレイゴースト」と呼ばれた競走馬、「ネイティヴダンサー」については 8/25 歴史:ザ・ダンサーズ ~アメノウズメ、出雲阿国(いずものおくに)、そして巫女~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*5:空母「エンタープライズ」をモデルにしていると思われる、カードゲーム『遊戯王』のモンスター《幻子力空母エンタープラズニル》については 7/3 生+英他:「卵(たまご)」は「緊急発進(きんきゅうはっしん)」しますか? ~「スクランブルエッグ」と「scramble(スクランブル)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。