のっぽさんの勉強メモ

主に中学の学習内容と、それに絡みそうな色んなネタを扱っています。不定期更新ですー。あ、何か探したいことがある場合は、右の「検索」や記事上のタグやページ右にある「カテゴリー」から関係ある記事が見られたりします。

7/27 歴+英他:「番傘(ばんがさ)」は「粗悪(そあく)」な(油紙の)傘ですか? ~「番傘」と「coarse」の話~

 歴史+英語+国語の話ー。
 番傘自体が別に粗悪というわけではありません。悪しからず。


 台風(たいふう)が来て雨が降っているので、
 日本的な傘(かさ)*1の一つ、「番傘(ばんがさ)」についての話を。


 今日は用事がある予定なので、早めに。


 前置き。
 筆者はちょっと和英辞典で調べものをしていると、
 「番傘(ばんがさ)」というものの英訳が、「coarse oilpaper umbrella(コアース・オイルペーパー・アンブレラ)」になっているのを見つけまして。
 なんだかすごそうなので、調べてみました。


 まず「番傘(ばんがさ)」というと、日本の傘の一種ですね。
 辞書などを見ると、実用向きで骨(ほね)が太いものをいうようです。
 ちなみにWikipediaによれば日本の傘を「和傘(わがさ)」というらしいのですが、
 「番傘」は「和傘」の中の一種類のようです。


 そして「番傘」の英訳の「coarse oilpaper umbrella(コアース・オイルペーパー・アンブレラ)」ですが。
 それぞれの単語を見ていくと、
 「coarse(コアース)」が「粗悪(そあく)な」(質の悪い)とか「きめの荒い」・「硬い」、
 「oil(オイル)」は「油(あぶら)」、「paper(ペーパー)」は「紙(かみ)」、
 そして「umbrella(アンブレラ)」が「傘(かさ)」という意味ですね。

 なので直訳すると、「粗悪(そあく)な油紙(あぶらがみ)の傘」ということになるでしょうか。
 (ちなみに「和傘」の英訳は「Japanese umbrella(ジャパニーズ・アンブレラ)」でした)


 これを見ると「傘に油や紙を使うの?」と思われる方もおられるかもしれませんが、
 昔の日本では傘に「油をしみこませた紙」を使ったりしていたようです。
 油が水をはじく性質を利用していたわけですね(ここらへんを深めると理科的な話で面白そうですね)。
 結構防水性能が高かったようです。
 

 この「番傘」に対して何故「coarse(コアース)」(「粗悪(そあく)な」など)という形容詞が使われたかは不明ですが、
 想像するに、割と傘が硬い(coarse)ものだったのか、安い粗悪な(coarse)油紙を使っていたりした、ということがあるのかもしれません。
 まあ時代劇でも、お金のない人が「傘貼り(かさはり)」…つまり傘を作るお仕事をやっていたりしますし、
 ブランド品というよりは、安めで割と出回っているものだったのかもしれません。



 今の街中で「番傘(ばんがさ)」はなかなか見ることはありませんが、
 ネットで検索してみると「コスプレ用の番傘」などもあるようですね。
 またマンガやアニメでは番傘や和傘(わがさ)を使っているキャラクターもいるので、
 それっぽいものを見たら、ちょっと調べてみると面白いかもしれません。


 好きな方にとっては粗悪(coarse)どころか、とても上等(high level)な傘に感じられるかも?



 まあそんな感じで~。





追記
 ちなみにWikipediaによれば、日本に傘が入ってきたのは、元々は中国からだそうです。
 そのため、入ってきた当初から「唐傘(からかさ)」という名前で呼ばれていたようですね。
 (「唐(とう)」は中国の王朝の一つですね)
 筆者の手元の国語辞典でも、番傘は「実用向きの、骨の太いからかさ」と説明されていたりします。


追記2
 ちなみに和傘は「骨(ほね)」が多いのですが、現代の傘でもこれを真似て「骨」を多くしたものがあったりします。
 重くなるようですが、耐久性が上がるようですね。
 ただ近年は変わった形の最新傘も開発されていたりするので、どれがいいかは使ってみないと分からないかもしれません。





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