国語の話ー。
何もない広い空間を表す言葉、
「がらんどう」の由来についての話です。
前置き。
このところブログで、「ハンガー」*1や「ガレージ」*2など、
収納(しゅうのう)スペース、空間(くうかん)的な物について書いたので、
今回は「空間」自体についての言葉の話を。
※
まず「がらんどう」というと、何もない様子のことですね。
特に広い空間に対して使うイメージがあります。
個人的には自分の声が響くような広いところ…って感じですね。
この「がらんどう」という言葉、なかなか不思議な響きですが。
Wikipediaでは語源は「伽藍堂(がらんどう)」という言葉とされているようです。
「伽藍堂(がらんどう)」とは「伽藍神(がらんじん)」を祭るところであり。
「伽藍神(がらんじん)」とは、お寺などを守護してくれる神さまのようです。
…言葉が似ててちょっとややこしいですね。
この沢山出てくる「伽藍(がらん)」とは何かと言うと、
仏教(ぶっきょう)のお坊さんが修行する場所や建物、お寺などのことらしいです。
お寺は空間が広く取ってあったりもするので、なるほどという感じもしますね。
まとめると
①「伽藍(がらん)」 (お坊さんの修業場所やお寺)
②「伽藍神(がらんじん)」 (①の「伽藍」を守る神)
③「伽藍堂(がらんどう)」 (②の「伽藍神」を祭る場所)
④「がらんどう」 (③の「伽藍堂」みたいに広い様子)
…って感じですかね。
ただ、これとはまた違う説もあるようです。
例えば手元の国語辞典では
「がらんどう」の語源は、「がらんと」という言葉であるとされていました。
で、この「がらんと」は「から」の強調の「がら」から来ているとのこと。
まとめると
①「から(空?)」→②「がら」→③「がらんと」→④「がらんどう」
って感じですかね。
上の「伽藍」とはまた違う由来のルートです。
※
「伽藍」と「から」、どちらが由来なのかはわかりませんが、
何となく知っている言葉でも、意味や由来を知らないことは多いものです。
もちろん、出会う言葉全部を知る必要はないのですが、
でも例えば筆者がよく知らない言葉を使って、内容のない話ばかりしていると、
「あいつは『がらんどう』な奴だ!」とか「あいつの頭は『がらんどう』だ!」
なんて言われてしまうかもしれません。
皆様も、どうぞご注意を。
まあそんな感じで~。
追記
話はズレますが『空の境界(からのきょうかい)』という小説もあったりします。
アニメ化していたり、ゲーム『月姫(つきひめ)』や『Fate』シリーズなどと関わりもあったりするので、そちらで知っておられる方もいるかもしれませんね。
*1:「ハンガー」については 2/16 英+生:色んな「ハンガー」の話! ~hanger、hangar、hunger~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:「ガレージ」については 2/17 国+理他:「しゃこ」は「ガレージ(車庫)」で「生物(せいぶつ)」ですか? ~色んな「しゃこ」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。