のっぽさんの勉強メモ

主に中学の学習内容と、それに絡みそうな色んなネタを扱っています。不定期更新ですー。あ、何か探したいことがある場合は、右の「検索」や記事上のタグやページ右にある「カテゴリー」から関係ある記事が見られたりします。

4/4 国+社:「彼」は「彼」の「彼女」ですか? ~「彼(あれ)」と「彼(かれ)」と「彼女(かのじょ)」の話~

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 国語+社会の話―。
 同性愛やLGBTQ概念に関わる話…、という訳でもなかったりします。

 
 ちょっと離れた何かを指し示す語「あれ」と、
 その漢字表記「彼(あれ)」などの話を。
 よく性別に関わる、「彼(かれ)」「彼女(かのじょ)」などの話も添えて。


 前置き。
 昨日は「ここ」*1という語について書きましたが、
 その流れで「あれ」という語が気になったので、その話を。



 
 まず「あれ」とは、何かを指し示す語ですね、
 似た語の「これ」が、手元の場所や「ここ」にある物を指すのに対し、
 「あれ」というと、ちょっと離れた場所(や物)を指しているイメージです。
 (英語で言うと「これ」が「this(ディス)」、「あれ」が「that(ザット)」って感じですね)


 日常でも「あれを見て」や「あれ取って~」とか、
 また何かを思い出しつつ「あれはいつのことだっけ…」と言う事は、よくある印象です。


 で、そんなお馴染みの「あれ」は、言葉の一つという感じで、
 特に、男女とかの性別(せいべつ)は無いように思えますが。


 でも漢字にすると、ちょっと「男性」っぽくなるかもしれません。
 というのも、「あれ」は「彼(あれ)」と書いたりもするらしいですね。


 国語辞典によれば「あれ」は、「彼(あれ)」「彼れ(あれ)」と書いたりするようです。
 またそもそも、漢和辞典によれば「彼」の字自体に
 「あれ」や「それ」、「あの人」、「あの」、「あちら」や「そちら」という意味があるようですね。

 
 現代日本では、よく男性を指して「彼(かれ)」
 女性を指して「彼女(かのじょ)」と言い分けたりしますが。
 しかし漢和辞典を見た感じだと、「彼」の字は男女に関わらず使えそうですね。


 なので、例えばみんなで「トム(男性)」の話をしている時に、
 向こうにトムの「彼女(女性)」が現われたりしたら。


 「『あれ(あちらの女性)』は『トム』の『彼女』です」という意味合いで、
 「『彼(あれ)』は『彼(かれ)』の『彼女』です」という文が書けるかもですね。
 …「なるほど、トムは男性同士で付き合っているのか…」と思われそうな字面ですが。


 まあ、現代日本では「あれ」を「彼」と書くことは少なそうなので、
 「彼」というと「彼(かれ)」…「男性」を差すことが多そうですが。


 しかし一方で、「彼方(かなた)」や「彼岸(ひがん)」など、
 特に「男性」の意味でなく、「彼」のついた語も多かったりします。


 なのでどこかで、「彼」の字がついた語を見たら。
 「『彼』といったら『彼(かれ)』で『男性』だよなあ!?」と思うだけでなく、
 「何か違う意味もあったような…『あれ(彼)』は確か…」と、
 この記事、または「彼(あれ)」の字の可能性を、思い出してみてもいいかもですね。




 まあそんな感じで~。






追記
 ちなみに漢和辞典によれば、「彼女」は「あの女」という意味もあるようです。
 (※「あの女」表記は辞典に従った物なので悪しからずです。ご不快でしたらすみません)
 この場合の「彼」は「あの(彼の)」と言う意味なので、特に男性を指す語では無い訳ですね。

 しかしよく考えると、彼も彼女も
 ①単なる指し示す語としての「彼・彼女」(英語でいう「He(ひー)」や「She(シー)」)
 ②恋人と死しての「彼/彼女」

 としての意味があるので、今回のテーマの「彼(あれ)」を除いても、
 「『彼(あの男性)』は『彼(恋人)』ですか?」とか、
 「『彼女』は『彼女(恋人)ですか?」
 という分は普通にあり得ますね。…字面がややこしいですが。

 さらに、これらを否定すると、
 「いいえ、『彼』は『彼(恋人)』じゃないです」とか、
 「いいえ、『彼女』は『彼女(恋人)』じゃないです」とかになるので、
 字面がサスペンスとかの、「『彼』は…もう私の知っている『彼』じゃない…」みたいになってシュールですね。


追記2
 ちなみに国語辞典によれば、
 向こうの方(場所)を示す語「あちら」②「彼方(あちら)」と書き、
 そのくだけた感じの言い方「あっち」も、「彼方(あっち)」と書いたりするようです。

 そして「彼方」は③「彼方(かなた)」とも読みますので、
 ここで紹介しただけでも、「彼方」には3つの読み方(あちら、あっち、かなた)があることになりますね。


追記3
 ちなみに「彼奴」という語も色々読み方があって、
 漢和辞典によれば①「彼奴(あいつ)」とか②「彼奴(きゃつ)」③「彼奴(かやつ)」④「彼奴(くやつ)」と読んだりするようです。
 あとパソコンの変換では⑤「彼奴(あやつ)」というのも出ましたね。時代劇やファンタジーとかでよく聞く印象の語です。


追記4
 ちなみに「あれ」をカタカナで「アレ」となり、ちょっと印象が変わったりします。
 「ちょっと口に出しづらいけれど…」という感じですね。
 黒くてカサカサしたあの昆虫が、こう呼ばれることもあります。



◆用語集
・あれ(彼、彼れ):
 関連用語:「どれ(何れ)」*2


・彼【漢字】:


・あちら(彼方):
 ちなみにくだけた言い方の「あそこ(彼処)」という語もある。


・あっち(彼方):



・彼方(かなた)


・あそこ(彼処、彼所):
 関連用語:「ここ(此処)」、「そこ(其処)」、「どこ(何処)」


・あいつ(彼奴):
 関連用語:「奴(やつ)」*3




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