理科+国語+美術+ゲームの話―。
「青空」や、空*1が弓(ゆみ)のように丸いことを表す語「蒼穹(そうきゅう)」や、
「弓がた」、「アーチがた(型)」などの意味を持つ字「穹(きゅう)」の話を。
前置き。
まず「空(そら)」とは、地上から見た時、頭上に広がる空間ですね。
障害物(しょうがいぶつ)がなければ、基本的にどこまでも広がる物…という感じなので、
筆者は空に限界(げんかい)や、「形(かたち)」はないように思っていたのですが。
ところが調べてみると、
空の「形」について触れた言葉も結構あるようです。
というのも漢和辞典によれば、
「蒼穹(そうきゅう)」は「青空(あおそら)」を意味する語とあったのですが。
その後に「『穹(きゅう)』は天の弓なりの形をいう」と書いてありまして。
(「弓なり(ゆみなり)」とは、何かが弓(ゆみ)のように曲がっている、カーブを描いている様子ですね)
なので、この「穹(きゅう)」を漢和辞典で調べてみると、
確かに「弓がた(弓型)」、「アーチがた(型)」という意味が書いてありました。
(この「アーチ」も、だいたい弓なり・弓がたと同じで、曲がっている物を表す用語ですね、特に建築関係でよく使われます)
また上記「蒼穹」をひっくり返した「穹蒼(きゅうそう)」という語は、
「大空。弓なりで青々としているのでいう」と説明されていました。
加えて、上では「青空」関係ばかり書いてしまいましたが、
青空に限らなさそうな、「天穹(てんきゅう)/大空、天空(てんくう)」という語もありました。
なので上記「穹(弓がた、アーチがた)」の字や、
それが入った「蒼穹」、「穹蒼」、「天穹」のことを考えると、
これらの言葉ができた時代には、
特に「『空(穹)』は『弓』のように『丸い』!」というイメージが強かったのかもですね。
※
まあ現代でも、空の見え方は変わらないでしょうが。
でも「障害物がない空」というのは、なかなか見ない気もするので、
この記事を書いている時の筆者は、まだ「空が弓のように丸い」という感じにピンときていなかったりします。
でも、視界に障害物がない所に行けば、それこそ「丸い!」と思うかもですね。
(視界のいい場所で海を見ると、丸く見える感じに似ているかもですね)
さて、皆さまのイメージする「空」はどんな感じでしょうか?
もし天気のいい日に、見晴らしのいい場所に行くことがあれば。
ちょっと「青空(蒼穹、穹蒼)」を眺めつつ、
空が「弓のように丸い(穹)」かどうか、チェックしてみるのもいいですね。
まあそんな感じで~。
◆用語集
・蒼穹(そうきゅう):
ちなみに『蒼穹のファフナー』というアニメ作品もある。
関連記事:『空を表す外国語セブン』
・穹(きゅう)
*1:「空(そら)」や、記事『空を表す外国語セブン』については 6/11 理+諸外:「空(そら)」を表す外国語7つ+α! ~今週の外国語セブン~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。