国語+理科+英語+こころの話―。
荒れ狂う波(なみ)*1などを表す語「怒濤(どとう)」と、
その英訳の一つ「angry waves(アングリー・ウェイブズ)」や、
大波(おおなみ)などを表す漢字、「濤(とう)」の話を。
遅くなってしまったので簡単に。
前置き。
8月10日…8(は)10(とう)の日なので、
「波濤(はとう)」という言葉を調べていたら、
似た語の「怒濤(どとう)」が気になったので、その話を。
※
まず「波(なみ)」とは、何かが上下に動く様子ですね。
波にも「体調(たいちょう)の波」、「光(ひかり)の波」など色々ありますが、
基本としては、海などの水面(すいめん)…また「水(みず)」の動きを指す感じです。
で、そんな(水の)「波」は自然現象なので、
特に感情(かんじょう)などは持っていなさそうなのですが。
にも関わらず、言葉の世界では「波」は「怒る」ものとされているようです。
というのも、「怒濤(どとう)」という語があるからですね。
国語辞典によれば「怒濤(どとう)」は「荒れ狂う大波(おおなみ)」のことらしいです。
また漢和辞典によれば、「濤(とう)」の字には「大波」の意味があるらしいので、
まさに「海が『怒』ったような『濤(大波)』」→「怒濤」って感じですかね。
そして、これは日本語や漢字だけではないようで。
たとえば和英辞典で「怒濤」を調べてみると、英語で「angry waves(アングリー・ウェイブズ)」という英訳がありました。
英和辞典によれば「angry(アングリー)」は「怒った」、
「wave(ウェイブ、ウェーブ)」は「波」の意味があるので(※「waves」は「wave」の複数形ですね)、
こちらも「怒った(angry)波(wave)」→「怒濤(angry waves)」って感じですね。
(また英和辞典でも、「angry(アングリー)」を「怒った海」に使っている例文がありました)
なので、実際の海や波が「怒る」かはともかくとしても、
「怒濤/angry waves」のことを考えると、
言葉の世界では「『波(wave)』が『怒る(angry)』ことはある!」と言えそうですね。
※
さて、夏はただでさえ海・波のトラブルは多い上に、
今は「台風」や荒れた天気の話が、ニュースでよく流されています。
そして残念なことに、こういう時は「わざわざ危険な場所に(見に)行って事故に遭う人」もいたりします。
危ない場所に行って無事に帰れたとしても、
心配していた周りの人が「怒る」かもですし。
荒れた海の「怒濤」には、最初から近寄らないのが良いかもですね。
まあそんな感じで~。
◆用語集
・怒濤(どとう):
関連語に「疾風怒濤(しっぷうどとう)」というものもある。
ちなみに競走馬で「メイショウドトウ」という馬もいたりする。
関連記事:『波を表す外国語セブン』*2
・濤(とう)【漢字】:
・波濤(はとう):
*1:「波(なみ)」や「海(うみ)」については 1/13 英語:海(うみ)とか船(ふね)に関する言葉メモ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:記事『波を表す外国語セブン』については 7/30 理+諸外:「波(なみ)」を表す外国語7つ+α! ~今週の外国語セブン~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。