国語+こころの話―。
やる気を起こして頑張るぞ!という感じの語「奮起(ふんき)」と、
「怒る(おこる)」という意味もあったりする字、「奮(ふん)」の話を。
前置き。
昨日の「怒り」*1についての記事で書いた言葉、
「憤慨(ふんがい)」について調べていたら、
途中で見つけた「奮(ふん)」の字周りが面白かったので、その話を。
※
まず「奮起(ふんき)」は、やってやるぜ!という感じで張(は)り切ることですね。
ざっくり言うと「頑張る(がんばる)」、「頑張り始める」みたいな感じです。
字の画数(かくすう)が多くて難しげでもあるので、
似た語の「興奮(こうふん)」からイメージしてみても分かりやすいかもですね。
で、上記のように「奮起」は「やる気を起こす」こと…、
ある意味では、「(決意の末に)やる気が『起こる(おこる)』」系のことと言えるかもですが。
でもこの「奮起」は、また別の「おこる」に関係していると言えるかもです。
というのも「奮(ふん)」という字に、「怒る(おこる)」という意味もあるからですね。
漢和辞典によれば「奮(ふん)」は、
「はげむ(励む)」など、上に書いたような「頑張る」系の意味があるのですが。
しかし他にも「怒る(おこる)」や「いきどおる(憤る)」等の意味もあるようで。
例えば「奮怒(ふんど、ふんぬ)」は「憤り怒る」といった意味になるようですね。
(※今は「憤怒(ふんど、ふんぬ)」表記が多いようですが)
筆者は今まで「奮」に「怒り」のイメージは無かったので、少し意外な感じです。
なので、仮に「『奮起』では『何』が『おこり』ますか?」と聞かれたら、
「やる気が『起こる(おこる)』!」と答えて問題なさそうですが。
…しかし、上記のような「奮」の「怒る(おこる)」意味を知ってからだと、
ちょっと「『奮起』で『怒り(奮)』が『起こる(おこる)』…?」とか、
「むしろ『怒る(おこる)』…?」という風なイメージも湧いてきますね。
言葉遊びっぽくて面白いです。
※
まあ上で少し書いたように、
今は「怒り」関係だと「奮」より「憤(ふん)」が使われる印象もあるので、
「奮起」・「奮」と「怒り」の関係は、昔ほど近くないかもですが。
しかし例えば、自分が「頑張っている」・「頑張りすぎている」時は、
上手くいかなかったら、その分イライラしたり、
あるいは人にも期待しすぎて、その反動(はんどう)で怒りやすくなったり…ということもある気がします。
その意味では、「頑張り(奮起)」と「怒り(奮)」は近いのかもしれません。
なので、もし人と一緒に何か作業をすることがあれば。
「やってやるぜ!」と「奮起」するのもいいですが、
人に対して余計な「怒り(『奮』)」を「『起』こさない」よう、
少し気をつけておくのもいいかも?
まあそんな感じで~。
◆用語集
・奮起(ふんき):
関連ゲーム:『グランクレストRPG』*2【TRPG】
・奮(ふん)【漢字】:
関連記事:『怒りを表す外国語セブン』
*1:「怒り(いかり)」や、記事『怒りを表す外国語セブン』については 4/21 こころ+諸外他:「怒り(いかり)」を表す外国語7つ+α! ~今週の外国語セブン~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:TRPG『グランクレストRPG』については 6/26 ゲーム+英:TRPG『グランクレストRPG』の単語英訳、雑メモ(仮、ルルブ1) - のっぽさんの勉強メモ を参照。