のっぽさんの勉強メモ

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9/25 歴史+生他:「人を奴隷(どれい)にする権利(けんり)」はあるのか ~時代によっても違う「権利」の話~

 歴史+生活+こころの話ー。

 かつての時代であっただろう「奴隷(どれい)を持つ権利(けんり)」を通して、
 「権利(けんり)」*1というものについて考える話です。


※内容的に物騒、かつワルい、怖い話になると思いますのでご注意を。
 あとやっぱり雑文で長文です。


 前置き。

 改めて、「権利(けんり)」というのは「~~できること」といった感じです。
 例えば「政治に参加できる権利」、「人として生きられる権利」とかですね。

 今まで当ブログでは主に、権利のポジティブな面について書いてきたかと思います。
 でもそういったものばかりでもありません。


 「できること」といっても幅広いので、「いろんな権利」を考えることができます。
 例えば「人を奴隷(どれい)にする権利」とかですね。
 「奴隷(どれい)」というのは、まあ人に「もの」扱いで所有されて、働されたりする人のことです。
 待遇(たいぐう)は色々ですが、劣悪な環境で暴力などを受けて殺されることも多かったりします。
 分かりやすいので、今回はこのイメージがメインで。


 で、果たしてこの「人を奴隷にする権利」というものはあるのか?ありえるのか?


 …もし筆者が、こう聞かれたら、「時代や場所によって『あった』」と答えるでしょう。


 「そんなのは本当の権利じゃない!」「見損なったぜ!」と思うかもしれませんが、まあ少々お待ちを。


 今では世界では「基本的人権(きほんてきじんけん)」という物はみんなが持っていて、
 自分の体や精神は自分がいつも自由にできる、という風に多く考えられていますが、
 いつの時代や場所でもそうだったわけではありません。


 歴史を見ると、国によって「奴隷」が認められていたことは多いです。
 当ブログでも紹介した『ハンムラビ法典』(紀元前1792~紀元前1750)でも「奴隷」については定められていましたし、
 「大航海時代(だいこうかいじだい)」には、アフリカなど世界の人がたくさん奴隷にされました。
 そして彼らは金銭で売り買いされ、所有されていたようです(※ようです、というのはその時代には生きていないので)


 また例えば「アメリカ」でも、独立・建国からほどなく「南北戦争(なんぼくせんそう)」(1861-1865)という物がありましたが、
 これも「奴隷制(どれいせい)」をやめようとするアメリカ内の北の州と、続けたい南の州の戦争だったと言います。
 (この後、1948年に国連で採択された「世界人権宣言」で奴隷は禁止されますが、今回はより早い南北戦争のタイミングで見ます)


 逆に言えば、ここまで「奴隷」というのはあったわけです。しかも割と堂々と。
 現代でもまだ他にデータはありそうですが、ここで区切ったとしても、
 『ハンムラビ法典』(紀元前1792~紀元前1750)から「南北戦争」(1861-1865)までの間だけでも、
 およそ3500年以上も、奴隷は存在していたわけです。
 これは大抵の国の歴史よりも長いですね。西暦よりは少なくとも長いです。


 で、問題は。
 国や法律によって「奴隷」が認められている場合は、それは「不法(ふほう)」ではないということです。
 現代から見て道徳的にアレでも、その時の法律違反ではないし、それ自体は当時の「犯罪」でもない。
 つまり国によって「権利」が認められている、とも言えます。

 ということは、言ってみれば少なくとも、
 およそ3500年以上も、合法的に「人を奴隷にする権利」というのはあったわけです。


 …自分で書いててなかなかアレな文ですが。


 もちろん「今まで認められてたんだから、これからも『奴隷にする権利』があってええやろ!」と言いたいわけではありません。
 これらは現代の「基本的人権」の考えと合致するわけではないので、
 昔はいくら認められてても、今はダメ、という物はいっぱいあります。


 ただ、もしあなたが奴隷が合法の時代に「タイムスリップ」などして、
 「人の奴隷扱いが許せない!」と思って奴隷を解放していったとしたら。
 法律違反をしているのは「あなた」ということになると思われます。
 何故なら、人の「財産」を勝手に奪ったり損なったりしているわけですからね。

 そしてさらに言えば、その当時でいえば「人の権利」を損ねているわけですので、
 言ってみれば「人権侵害をしているのはあなた」ということにもなりえます。
 現代の感覚からすると、なかなかすごい話かもしれませんが。


 なかなか難しい話ですが、「権利」というのもいろいろあるということです。
 時代、場所、文化、宗教によってその中身は変わります。
 例え「基本的人権」というものが世界人類全てに存在するとしても、
 「どっからどこまで人権なんだ?」というのには幅があり、
 それの何が認められ、あるいは制限されるか、というのにも幅はあります。
 (これには平和時の法律の統制だけでなく、暴力的な統制も含みます)
 あるいは「人を奴隷にする権利は、そもそも基本的人権だ!」という人さえもいるかもしれません。
 それは上記の「奴隷の歴史」の長さから思えば、そこまで不思議ではないかもしれません。
 地方や宗教色の強いところは独自の文化やしきたりを持っていたりしますし。


 そういう意味では「基本的人権」だからとにかく大事にする、というよりは
 その中身をちゃんと見て、その上で自分の考えを持つ、とした方がいいかもしれませんね。
 (まあだからといって、とにかく権利を侵害したりしていいわけでもないのですが)


 でないと「基本的人権」の中にいつか「人を奴隷にする権利」がひゅっと入ってきて、
 あなたも誰かの「奴隷」として「所有」され、ひどいことになってしまうかも?


 まあそんな感じで~。



関連自作ゲーム:『権利剥奪ディストピア*2




追記
 ちなみにどんな時代でも「安い労働力」というのは結構ありがたかったと思われます。
 なので昔の労働力が足らない農園とか店とかで、は
 「いやあ、うちに奴隷が来てくれて本当に良かった!」ということもあるかもしれません。
 で、暴力をどれくらい許容するか、当然とするか、も時代によって違いますので、
 なかなかモラル的にアレな話ですが、現代からすると「虐待」や「暴力」的なことを奴隷に対して振るいながら、
 それをごく当然と思い、自分は家族と「幸せな気分」を味わう、ということは十分にあり得たと思います。
 当時からすると「権利」ですからね。
 歴史タイムスリップもののマンガとか、現代でも心の闇とかを描いた、精神的に「クる」マンガ(精神的にモヤモヤしてうわーってなる漫画)とかでも時々ある描写だったりします。人や時代によって価値観や世界観は大きく違ったりすると。
 まあ今から過去は変えられませんので、上の文とかを読んでて気分が悪くなったり怒った方は、
 「今」、現代の自分の周りに、こういうことが起きないようにしよう、減らそう、と思うのが良いかもしれません。
 …言ったらアレですが、現代でも「人身売買(じんしんばいばい)」とか「チャイルドソルジャー」とかはあるようですので。


追記2
 同様に、大人が子供に聞かれたら困りがちな問題として
 「どうして人を殺してはいけないの?」というものもありますね。
 言い換えれば「人を殺す権利」があるかどうか、とも取れます。
 これがあるかどうかは不明ですが、国家が人を殺すことはあります。
 例えば「死刑(しけい)」とかですね。
 今「死刑」は国際的には廃止の流れで、日本でもやめた方がいい、という話も出ています。
 代わりに「終身刑(しゅうしんけい)/ずっと牢屋に入れておく刑」にすべきだ、という意見もありますが。
 死刑を廃止するかしないか、とはまた別に「人をずっと牢屋に入れておく権利はあるのか?」ということも、考えてみるといいかもしれません。
 もちろんこれは「みんな権利なんてないんだから、刑とか逮捕とかやめようや!」というわけではなくて、
 何をするにしても、それについて事前に考えておいた方がいい、ということですね。
 でないと「よく考えないで選んだけど、こっちも同じくらいひどいことになってる…!」というのはなかなか残念なので。


追記3
 ちなみに「どうして人を殺してはいけないの?」に対する答え方で、
 『赤ずきん』的に「ククク…そうしとかないと俺が誰かをぶっ殺しちまうかもしれないからだよ!」というのを考えましたが、これは割とただの危険人物ですね。またはこじらせた中二病のっぽ
 上手いこと言おうとしてアウトになってる感があります。
 みなさんもきわどい質問への答え方には、気を付けて。



◆用語集
・奴隷(どれい):
 人間でありながら、他の人に所有される存在。
 英語では「slave(スレイブ)」。
 一応1948年に国連で採択された「世界人権宣言」で奴隷は禁止されるが、だからと言って世界から奴隷にされる人が消えたか、というとそういうわけではない。一次的な物・あるいは非合法も含めれば奴隷はいつでも存在しうるだろうし、「奴隷的な扱い」やその土地で「合法」的な「奴隷制」でさえ、文化・宗教によってありうるだろう。
 ちなみに古代ローマ時代の「剣闘士(けんとうし)」*3の多くもこの奴隷の身分であったと言われる。
 関連用語:「プランテーション*4

 
・人身売買(じんしんばいばい):
 人を勝手に売ったり買ったりすること。
 特に当人が納得していないのに、無理やり、といった感じ。
 売られる「人身」が連れてこられる手段については、家族に売られた場合、誘拐されてきた場合、暴力で無理やり、などの手段も含まれると思われる。ここら辺は探ればいくらでもひどい話が出てくると思われるので、調べる時には注意。

・チャイルドソルジャー:
 子どもの兵士(へいし)のこと。
 内戦が起きているところなどでは、特にこれが問題になったりする。
 この連れてこられたりする時や、どうやって子どもを兵士に仕立て上げるか、という手段については、筆者が軽く知っているだけでもひどいものがいっぱいあるので、調べる時にはかなり注意。
 なぜ子供を兵士にするかという理由は、筆者が知っている限りでは、そちらの方が「効率的」や「安上がり」とみなされているようである。逆に言えば、「安上がり」とみなされている時のチャイルドソルジャーは、大人の兵士よりもお金をかけられない、つまり酷い扱われ方をする可能性もある。もっとひどいことを言うと「使い捨て」のような感じ。
 アフリカなどでは、人間・人材が多くいる所、そして貧しいところでは人の命が比較的軽く扱われることも多いようだ。というより貧しいから家族を増やして、生活の支えるための「セーフティ/安全装置(あんぜんそうち)」にしているところもあるようだが…ここら辺は難しい話なのでまた今後。
 だが当然ながらこれはアフリカその他に限った話ではない。歴史や資料を見るに、人は切羽詰まると(あるいは切羽詰まらなくても)何でもするようである。
 今の用語としての「チャイルドソルジャー」に当てはまるかは不明だが、日本でも第二次世界大戦の時には「学徒出陣(がくとしゅつじん)」といって、子供や学生を戦場に送り出すことはあったようだ。また過去記事で書いた「特攻(とっこう)」*5なども関連する話である。




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