英語+生活の話ー。
「長靴(ながぐつ)」や靴(くつ)の分類、
「ロングブーツ」についての話などです。
前置き。
さきほどテレビ番組の『ヒルナンデス!』を見ていたのですが、
その中で「長靴(ながぐつ)」を作る職人さんを紹介していました。
という訳で「長靴(ながぐつ)」についての話を。
「長靴(ながぐつ)」というと、まず思い浮かべるのは「雨の日に履く靴(くつ)」ではないかと思います。
ゴム*1でできていて、昔は黄色のものが多かったイメージですね。
布の靴だと中に雨が染みちゃったりしますが、ゴムで作った靴には染みないので便利、という訳ですね。
ところで「長靴」という字をよく考えてみると「長い」*2+「靴」みたいな感じです。
英語にするとそれぞれ「長い」→「long(ロング)」、「靴」→「boots(ブーツ)」かと思いますが、
しかし一方で、女性用の「ロングブーツ」というものもあります。
どういう関係なのか?
調べてみると、Wikipediaによれば
いわゆる雨の日の「長靴(ながぐつ)」の起源は、「ウェリントン・ブーツ(Wellington boot)」という靴らしいです。
これは日本では「ゴムまたは布製の靴」を指すらしいですね。
もうちょっと解説しますと、
ゴムと布、素材が2種類あるのは訳がありまして、元々の「ウェリントン・ブーツ」は布製の長い靴だったらしいのですが、
1852年にはゴムで防水性のウェリントン・ブーツを作ったら、これがすごい売れたようで。
どうもこっちの方が広まったみたいですね。
なのでWikipediaではだいたい「ウェリントン・ブーツ」は別名「レインブーツ」、または「ゴム長靴」みたいな感じでした。
ただ元々の靴を指す場合は布製だから、「ゴムまたは布製の靴」というわけですね。
また、Wikipediaの「長靴」のページを見ると、日本では靴を長さで分類する方法があって。
「長靴(ちょうか)」・「半長靴(はんちょうか)」・「短靴(たんか)」という具合のようです。
なので一般に「長靴(ながぐつ)」と呼ばれる「ゴム長靴/ゴム製のウェリントン・ブーツ」は、あくまでこの「長靴(ちょうか)」の一部、ということになるようです。
で、「ロングブーツ」の方なのですが、これもWikipediaによれば「膝下あたりまで隠せる丈のもの」とあるので、
「ブーツ」というものの一分類、という感じみたいですね。
…ていうかWikipediaの「ブーツ」のページによれば、このブーツ自体を「長靴(ちょうか)」と読んだりすることもあるようです。
するとロングブーツが「長い長靴(ちょうか)」」みたいになりそうでなかなかややこしいですが。
ともあれ、色んな分類があるみたいですが、
「長靴(ながぐつ)」と「ロングブーツ」はまた別のもの、という感じですね。
もしあなたがアメリカなどの国に行ったときには、
「長靴」のつもりで「ロングブーツ」を頼んでしまわぬように注意です。
ちょっと雨が防げないかもしれませんからね。
まあそんな感じで~。
追記
ただ歴史を見ると「ロングブーツの形ををしたゴム長靴」を作ったり、
逆に「長靴をロングブーツ用の革で作る」みたいなことはあったみたいです。
そこら辺もあっていろいろ混ざってそうですね。
◆用語集
・長靴(ながぐつ):
関連用語:「カッパ(合羽)」*3【雨具】、「spats(スパッツ)/足首周りの覆い」*4、「脚絆(きゃはん)」、「ゲートル」
・ロングブーツ:
・「ウェリントン・ブーツ」
Wikipediaによればイギリス*5の初代ウェリントン公爵「アーサー・ウェルズリー」が乗馬用の靴を作るように依頼したのが起源らしい。
ちなみにゴム製の「ウェリントン・ブーツ」以前は「木靴(きぐつ)」、つまり木の靴で作業してたので、ゴム製のウェリントン・ブーツは大ヒットしたらしい。
・「アーサー・ウェルズリー」:1769年 - 1852年。
イギリスの軍人、政治家、貴族。首相を務めたこともある。
上記「ウェリントン・ブーツ」の起源となった人物。
1815年のワーテルローの戦いでナポレオンと会戦し、彼を打ち破った人物でもある。
またジョージ4世とウィリアム4世の治世で首相と務め、後年のヴィクトリア女王の時代にも活躍したようだ。
Wikipediaによれば「鉄の公爵」という異名を持つらしい。カッコいい。
関連人物:「ホレーショ・ネルソン」*6
・ナポレオン:
関連人名:「アレクサンダー大王」*7、「エルヴィン・ロンメル」*8
・木靴(きぐつ):
木でできた靴。
関連用語:「sabot(サボ)」*9【フランス語】
*1:「ゴム」については 5/6 歴+英:「ラバー(rubber)」は「こするゴム」ですか? ~「ゴム」と「消しゴム」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:「長い(ながい)」や、英語の「long(ロング)」については 11/7 英+こころ他:「long(ロング)」といえば「切望(せつぼう)」ですか? ~2つの「long(ロング)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*3:長靴とよくセットになったりもする、雨具としての「カッパ(合羽)」については 7/10 生+ポル他:「カッパ」といえば「ポルトガル」ですか? ~「カッパ」と「合羽(かっぱ)」と「capa(カパ)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*4:本来は足首周りの覆いを意味した語「spats(スパッツ)」、また「脚絆(きゃはん)」、「ゲートル」については 9/29 生+英他:「スパッツ」と「スパッツ」は違いますか? ~「スパッツ」と「spats(スパッツ)/足首ガード」と「レギンス」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*5:「イギリス」については 6/11 地理:テストによく出る国名・都市名!?(仮) - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*6:対ナポレオン戦争において、ウェルズリーと並んでイギリスの英雄とされたという人物「ホレーショ・ネルソン」については 5/22 社会:「看板(かんばん)」、「妖怪(ようかい)」、そして「刀(かたな)」!? ~「姫路城(ひめじじょう)」についての話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*7:ナポレオンに尊敬されていた「アレクサンダー大王」については 12/26 歴史:ここもあちらも「アレクサンドリア」!? ~「アレクサンダー大王の町」~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*8:ナポレオン以来の天才と言われた人物「エルヴィン・ロンメル」については 9/11 歴史:「奇術(イリュージョン)」は「現実世界(リアル)」を変えますか? ~「メリエス」、そして二人の「マスケリン」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*9:「木靴(きぐつ)」を表すフランス語「sabot(サボ)」については 11/23 フラ+国他:「サボる」ことは「壊す(こわす)」ことですか? ~「サボタージュ(sabotage)」についての話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。