理科+社会+英語の話ー。
元々その土地にいなかったけど、人に持ち込まれた生物(せいぶつ)である、
「外来種(がいらいしゅ)」についての話です。
前置き。
年末年始、テレビ番組『緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦』を見たのですが。
そこで「外来種(がいらいしゅ)」という言葉が出ていたので、今回はその話を。
※
まず「外来種(がいらいしゅ)」というのは、
「元々その土地にいなかったのに、人によって持ち込まれた生物」を指す言葉です。
また元々その土地にいた生物は、「在来種(ざいらいしゅ)」と呼ばれるようです。
この「外来種」は、わざと持ち込まれたものも、偶然持ち込んでしまったものも含むようですね。
(偶然の例としては、「荷物に紛れ込んだ」とか「船にくっついていた」などもあります)
例えば日本に対しては、虫の「ヒアリ」、魚の「ブラックバス」、「ブルーギル」などが有名だったりします。
Wikipediaによれば「外来種」が全部悪いというわけではないようですが、
ただ悪影響を及ぼす例も多いようです。
例えばその繁殖力(はんしょくりょく)が強いと、元々その土地にいた「在来種」を絶滅させてしまったり、
また人や環境(かんきょう)に対して害をなす、という例もあるようですね。
なので「外来種」は「増えて困る」というイメージもあるのですが。
ただ奇妙なことに、日本では「外来種」として増えている生物も、
本来いた土地では数を減らしている、という種もあるようです。
詳しくは覚えていないのですが、
確か日本で外来種(特定外来生物)としされている生物「アリゲーターガー」が、
本来の土地であるメキシコなどでは貴重な存在になっている…、とテレビで説明していた気がします。
(※うろ覚えなので、違う魚かもしれません)
そうだとすると、いる場所が違うだけで、扱いも大きく違うことになります。
なかなか皮肉なものですね。
※
ただ逆に言えば、ある所では迷惑がられている「外来種」も、
別の場所では貴重な「在来種」だったり、
または別の場所で必要とされている、ということはあるかもしれません。
なので場合によっては、国の間で生物をうまく送り返したり、やりくちしたり、ということもできるかも。
まあコストもかかるでしょうから簡単には言えませんが、
「在来種」も「外来種」も、
できればバランスよく生きられるように、うまく調整(ちょうせい)できるといいですね。
まあそんな感じで~。
追記
ちょっと違う話になりますが、
この前ニュースによれば、今、東京湾でサンゴが増えているようです。
気候変動(きこうへんどう)の影響か、海水温が上がっているようですね。
「サンゴが増える」というとちょっと綺麗なイメージもありますが、
同時に、元々いた生物が棲みにくくなっている可能性もあります。
また環境が変わることで、新しい問題が発生する可能性もありますね。
(例:人間にとって害をなす生物が、爆発的に増えるなど)
東京の事例を紹介しましたが、つながっている「海」の話ですので、全国に関連していると思われます。
ちょっと注意が必要かもしれません。
◆用語集
・外来種(がいらいしゅ):
元々その土地にいなかったが、人によって侵入した生物。
Wikipediaによれば、英語では「Invasive Alien Species(インヴェイシブ・エイリアン・スピーシーズ)」というらしい。他には「alien species(エイリアン・スピーシーズ)」もしくは「invasive species(インヴェイシブ・スピーシーズ)」など。
ちなみに手元の和英辞典では「exotic(エグゾティック)」という語を使っている例もあった。
関連用語:「外国(がいこく)」*1、「invade(インヴェイド)/侵略する」*2、「侵略(しんりゃく)」、「コンパニオンプランツ」*3、「移住(いじゅう)」*4、「渡り鳥(わたりどり)」、「漂流(ひょうりゅう)」*5、「放浪(ほうろう)」、「死滅回遊(しめつかいゆう)」*6、「回遊(かいゆう)」、「クトゥルフ神話」*7、「旅(たび)」*8、「股旅(またたび)」*9、「股旅物(またたびもの)」
関連記事:『港を表す外国語セブン』*10
・外来(がいらい):
「外から来る・来た」という意味の言葉。
逆に言えばこれ自体は否定的な意味を持つものでもない。
そのため病院でも「外来患者(がいらいかんじゃ)」という言葉はよく使われていたりする。
・在来種(ざいらいしゅ):
その土地に元々いた生物。
・ブルーギル:
・アリゲーターガー:
名前に「アリゲーター/ワニ」とついているが、魚類の一種である。
Wikipediaによれば、大型河川や「Bayou(バイユー)」、湖(みずうみ)などに棲むらしい。
・Bayou(バイユー):
流れが細くなった川、またはちょっと沼っぽくなった川などを指すようだ。
ちなみにカードゲーム『マジック:ザ・ギャザリング』*11には「Bayou」という土地カードがあったりする。
似てる語:「bay(ベイ)/湾(わん)」*12
・Bayou(バイユー)【MTG】:
カードゲーム『マジック:・ギャザリング』の土地カードの一つ。
「デュアルランド」と呼ばれる土地であり、基本土地タイプ「沼(ぬま)」と「森(もり)」を持っている。
つまり、これ1枚で黒マナと緑マナが出せる。便利。
・デュアルランド【MTG】:
カードゲーム『マジック:ザ・ギャザリング』の土地の種類の一つ。
二つの基本土地タイプを持つ。
ネットなどによれば、最初の方に出されたものであり、シンプルに強いようだ。
ちなみに「dual(デュアル)」とは「二重の」という意味の言葉である。
*1:「外国(がいこく)」については 3/18 社会:「外国(がいこく)」 ~知ってるようで知らないもの~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:「侵略する」という意味を持つ英単語「invade(インヴェイド)」や「侵略(しんりゃく)」については 1/7 英+ゲーム他:「侵略者(しんりゃくしゃ)」なのに喜ばれた!? ~「invader」と『スペースインベーダー』~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*3:「コンパニオンプランツ」については 2/4 英+理他:それは「コンパニオン(companion)」の「植物(しょくぶつ)」ですか? ~「コンパニオンプランツ」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*4:「移住(いじゅう)」や「渡り鳥(わたりどり)」については 9/25 理+諸外:「鳥(とり)」を表す外国語7つ+α! ~今週の外国語セブン~ - のっぽさんの勉強メモを参照。
*5:「漂流(ひょうりゅう)」や「放浪(ほうろう)」については 9/29 国+英他:この「船(ふね)」は「ドリフト」してますか? ~「漂流(ひょうりゅう)」と「drift(ドリフト)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*6:「死滅回遊(しめつかいゆう)」や「回遊(かいゆう)」については 7/16 生+国他:「アジ」の「刺身(さしみ)」は「鳥(とり)」ですか? ~魚の「アジ(鯵)」と、鳥の「アジサシ(鯵刺)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*7:他星からの怪物がいっぱい出てくるホラー「クトゥルフ神話」については 8/3 学習:ゲーム/テストの点数がキャラを強くする!? ~点数反映ゲーム~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*8:「旅(たび)」については 10/20 英+国:「tour」/「ツアー」で「トル」で「トー」なもの!? - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*9:ギャンブラーが全国を放浪することなどを指す語「股旅(またたび)」、「股旅物(またたびもの)」については 11/5 理+国:「またたび」と「またたび」は違いますか? ~植物の「マタタビ」と「股旅(またたび)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*10:記事『港を表す外国語セブン』については 9/8 社+諸外他:「港(みなと)」を表す外国語7つ+α! ~今週の外国語セブン~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*11:カードゲーム『マジック:ザ・ギャザリング』については 9/29 学習+ゲーム:やっていて楽しい勉強!? ~カードを場に出すように~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*12:湾(わん)などを表す英語「bay(ベイ)」や「湾(わん)」については 9/9 英+学:「ベイ」と「ベイ」は違いますか? ~4つの「bay(ベイ)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。