理科+国語の話―。
「実は『魚介類』って食べたことなくて…」的な話ではありません。
魚(さかな)*1や貝(かい)*2など、海の生物を指す語「魚介類(ぎょかいるい)」と、
実は「貝」や「鎧(よろい)」*3などの意味も持つらしい字、「介(かい)」の話を。
前置き。
昨日、グルメ系のテレビ番組を観ていたのですが。
その中でラーメンの出汁(だし)について聞いた言葉、
「魚介類(ぎょかいるい)」が気になったので、調べてみました。
※
まず「魚介類(ぎょかいるい)」とは、魚(さかな)や貝(かい)類などのことですね。
魚だけを表す場合は「魚類(ぎょるい)」*4等の呼び名になるので、
「魚介類」というと、魚の他(の海の生物)も広く含める印象です。
で、「魚介類」という語は料理や食事関係でよく聞くので、
筆者もすっかり知っている気でいたのですが。
しかしふと「そういえば 『魚介類』の『介』って何だ…?」とか、
「『魚貝類(ぎょかいるい)』という表記も見た事があるような…」、
などと思ったので調べてみました。
まず漢和辞典によれば、「介(かい)」には「貝(かい)」という意味があるようです。
なので、字としては「魚介類」と「魚貝類」は似た感じとも言えそうですね。
ただ、これに関しては少し注意もありまして。
というのも、Wikipediaの「魚介類」のページには、
漢字の「介」は「鎧(よろい)をつけた人の形象であり、硬い甲羅(こうら)を持つ貝、エビ、カニに使われるようになった」、
しかし「『魚介』ではイカ、タコ、ウニといった海藻以外の水産物(すいさんぶつ)が含まれるようになっている」と載っていました。
「魚介類」の指す範囲が、単なる魚・貝類より広い訳ですね。
なので誰かに「『魚介類』って何ですか?」と聞かれた時に。
「介」が「貝」の意味を持つからと言って、
「そりゃ、魚介類は『魚』と『貝(介)』だけに決まってるだろ!?」…と言うと間違いになるので、注意が必要ですね。
※
ちなみに上で書いた内容に関連しますが、
漢和辞典によれば、「介」の字は「鎧(よろい)」などの意味も持っているようです。
そして筆者が好きなファンタジー系の話とかゲームでは、
時に「魚や貝が素材(そざい)の鎧」も出てきたりします。
そのイメージを持ってから「魚介類」という語を見ると
ちょっと「『魚』(が素材)の『鎧(介)』(の類)…!?」という感じもしますね。そして貝(介)が素材の場合は「介介」に
まあこれは割とジョークですが。
でも今度「魚介類」や「介」などの語を見たら、
「まさか…あの『介』は『鎧(介)』の意味か…?」と考えてみると、
ちょっとゲームっぽくて面白いかも?
まあそんな感じで~。
追記
本文では「介(かい)」には「鎧」としての意味がある…とだけ書きましたが、
例えば漢和辞典では、以下の単語などを見ることができました。
・「介士(かいし)」…鎧を着けた武者
・「介甲(かいこう)」…鎧
・「介冑(かいちゅう)」…よろいかぶと(鎧兜)
・「介馬(かいば)」…武装した馬(うま)
って感じですね。
追記2
ちなみに漢和辞典によれば、「介(かい)」には「助ける(たすける)」、「仲立ちする」意味もあるらしいです。
例えば「介護(かいご)」*5や「介助(かいじょ)」、「仲介(ちゅうかい)」や「媒介(ばいかい)」などはこれらの意味っぽいですね。
◆用語集
・魚介類(ぎょかいるい):
関連記事:『魚を表す外国語セブン』*6
・介(かい):
*1:「魚(さかな)」については 1/9 英語:素材(そざい)/生物(せいぶつ)系あれこれ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:「貝(かい)」については 12/7 国+社:「買い物(かいもの)」には「貝(かい)」が大事ですか? ~「貝」の入るいろんな漢字の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*3:「鎧(よろい)」については 12/24 英語:ファンタジー/防具関係の英語 - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*4:「魚類(ぎょるい)」については 1/30 理+英:生物分類の話(in英語) - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*5:「介護(かいご)」については 2/18 社会:事件とソフト(心)とハード(状況)の問題 - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*6:記事『魚を表す外国語セブン』については 9/11 理+諸外:「魚(さかな)」を表す外国語7つ+α! ~今週の外国語セブン~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。