数学の話ー。
「<」「≧」等を使う不等式に関して、カードゲーム*1を参考に考える話です。
過去記事「不等式」で「不等号(ふとうごう)」を取り上げました*2。
まあ不等号というのは大きい小さい、という関係を表す記号です。
それを使った式が「不等式(ふとうしき)」。
そこで「以上(いじょう)」「未満(みまん)」とかの話をしましたが、
より覚えやすいように、実践問題を書いておきます。
ちなみに不等号はこんな感じ。
「>」(~より大きい) 例:「A>B」→「AはBより大きい」)、
「<」(~より小さい) 例:「A<B」→「AはBより小さい」)
んで、「等号付き不等号」は
「≧」(「AはB以上」……Bも含む
「≦」(「AはB以下」……Bも含む
「以上」「以下」は「≦X(エックス)」「≧X」って意味でXを含みます。
「未満」は「<X」って意味で、Xを含みません。
例えば「6以上」「6以下」っていう時は6を含んで
「6未満」っていう時は6を含まないです。
ではカードゲーム『遊戯王』*3のシステムを参考にしつつ考えてみましょう。
『遊戯王』では戦闘をしたとき、攻撃力が同じモンスターは相打ちになります。
攻撃力が少しでも違うと、強い方が残ります。
では以下の場合はどうでしょう。
①攻撃力1800と1900のモンスタ―が戦闘しました。
残るのはどちら?
②上の関係を不等号で表すとどうなる?
A「1800<1900」
B「1800=1900」
C「1800>1900」
③攻撃力1500と1500のモンスターが戦闘しました。
残るのはどちら?
④「Xは攻撃力1500以上」といった時、使う記号はどれ?
A「X>1500」
B「X≧1500」
C「X≦1500」
⑤「攻撃力1500未満のモンスターを破壊する」効果が使用されました。
攻撃力1500のモンスターは破壊される?
⑥「攻撃力1500以下のモンスターを破壊する」効果が使用されました。
攻撃力1500のモンスターは破壊される?
おまけ
⑦「友達以上恋人未満」を式にするとどれになる?
ちなみに「今の二人の関係」をXとします。
A「友達<X<恋人」
B「友達≦X<恋人」
C「友達≦X≦恋人」
どうでしょう、上手く解けましたでしょうか?
答えは下に記しておきますのでご安心を。
まあそんな感じで~。
答え
①攻撃力1800と1900のモンスタ―が戦闘しました。
残るのはどちら?
答:1900のモンスター。より数が大きいので。
②上の①の関係を不等号で表すとどうなる?
A「1800<1900」
B「1800=1900」
C「1800>1900」
答:A。「1800は1900より小さい」という意味。
1900を最初にして「1900>1800」でもいい。
③攻撃力1500と1500のモンスターが戦闘しました。
残るのはどちら?
答:どちらも残らない。相打ちになる。
1500=1500。
④「Xは攻撃力1500以上」といった時、使う記号はどれ?
A「X>1500」
B「X≧1500」
C「X≦1500」
答:B。「以上」なので「=」が含まれていなければならない。
Cだと「以下」になってしまう。
⑤「攻撃力1500未満のモンスターを破壊する」効果が使用されました。
攻撃力1500のモンスターは破壊される?
答:破壊されない。「未満」の場合その数字*4は含まない。
攻撃力「1499」とかだったら破壊される。
⑥「攻撃力1500以下のモンスターを破壊する」効果が使用されました。
攻撃力1500のモンスターは破壊される?
答:破壊される。「以上」の場合その数字も含む。
問⑤を切り抜けた1500に無慈悲な破壊が襲い掛かる。
「1501」とかだったら大丈夫だが。
おまけ
⑦「友達以上恋人未満」を式にするとどれになる?
ちなみに「今の二人の関係」をXとします。
A「友達<X<恋人」
B「友達≦X<恋人」
C「友達≦X≦恋人」
答:B。以上は「≦」で、未満は「<」。
または逆にして「恋人>X≧友達」でも良い。
今後の展開が期待される。
◆用語集
・『遊戯王』(ゆうぎおう):カードゲームの一種。本ブログでも何度が出ている。
「100」や「4000」などの3ケタ4ケタの数字を使うことが多いので
計算を練習したい人にはいいかもしれない。
カードの効果に「以上」「以下」というものも多い。
攻撃力が高い方が不利になる場合もよくあるので
「よし!このモンスターの攻撃力を2倍にして2400にするぜ!」とかやってたら
「2000以上のモンスターをすべて破壊します」「!?」みたいなこともある。
強化しなければ生き残れたのに……。
・友達以上恋人未満(ともだちいじょう・こいびとみまん):
よくラブロマンス、ラブコメで見られる関係。
8文字だがもはや熟語のようになってすらいる。
男女ともに「幼馴染(おさななじみ)」とこの関係に陥ることが多い。
このままでは事態を突破するエネルギーが足りないため、
突破するためのきっかけとしてよく「新しい出会い」などが投入される。
ちなみに本文の問題を間違えて
「友達>X<恋人」にすると「奴とは友達ですらありません」となり、
「友達>X≧恋人」にすると「恋人以上ですが友達にはちょっと」となり、
「友達<X>恋人」にすると「俺の嫁*5、または私の婿」となる。
これは全て適当に書いただけなので信じないように。
あとちゃんとした不等号の書き方は「>」の向きはそろえる(「<X<」とか)らしいので、
上に書いたものはまあない。ご注意を。
*1:「カードゲーム」については4/4 数学:メモ/数学とカードゲーム - のっぽさんの勉強メモを参照。
*2:「不等式(ふとうしき)」については1/6 数学:不等式(ふとうしき)/違いを見せつけるゲーム! - のっぽさんの勉強メモ参照。
*3:『遊戯王(ゆうぎおう)』については 1/25 音楽:音楽が試験の助けになる!?…かもしれない - のっぽさんの勉強メモ参照。
*4:「数字(すうじ)」については1/5 数学:なぜ「1+1=2」ができるのか(雑考) - のっぽさんの勉強メモを参照。
*5:「嫁(よめ)」や「婿(むこ)」については 11/9 国+生他:「責任(せきにん)」を「お嫁(およめ)」に出しますか? ~「責任転嫁(せきにんてんか)」と「転嫁(てんか)/再びの嫁入り」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。