数学の話ー。
数学の「図形(ずけい)」問題で
「二等辺三角形(にとうへんさんかっけい)」*1とか「正三角形(せいさんかっけい)」がよく出てくる理由を、
逆に「不等辺三角形(ふとうへんさんかっけい)」から考える話です。
前置き。
学校の数学では、色んな「三角形(さんかっけい)」について習いますが。
その中でもよく「二等辺三角形(にとうへんさんかっけい)」や「正三角形(せいさんかっけい)」といった
「辺(へん)」の長さが揃ったものの名前をよく見る気がします。
ですが当然、このように揃った三角形ばかりではありません。
「どの辺もそろってない」という三角形も存在します。
その名も「不等辺三角形(ふとうへんさんかっけい)」。
字の通り、どの辺も等しくない三角形ですね。
例えば3つの辺が「3・4・5」センチだったりすると不等辺三角形です。
…まあ、書いてはみましたが、
「不等辺」だからって言えることはないので、わざわざ探す意味は薄い気もしますね。
逆に不等辺なので難しいです。1つの辺が3センチだからと言って、あと2つは全く分かりませんし。
それよりは「二等辺三角形」や「正三角形」とかの方が角度とかも揃っているので、
1つの要素がわかれば、他の計算も進めやすかったりします。パズルや問題向きですね。
だから「二等辺三角形」や「正三角形」などが、数学の問題に出てきたりするのではないかと思います。
でも「不等辺三角形」になるような図形に使い道がないか?というと、そんなこともなかったりします。
例えば数学で習う「ピタゴラスの定理」こと「三平方の定理」は
「直角三角形(ちょっかくさんかっけい)」に使う定理なのですが、
上の「3・4・5」センチ(で直角のある)三角形はかなり出てきたりします。
つまり三平方の定理の時には、知らず知らず「不等辺三角形」を相手にすることも多いわけですね。
まあ不等辺だからいいことがある、という訳でもなさそうですが、
不等辺でも二等辺でも、色んな状態の図形は色んな風に使える、ということは言えそうです。
なので「二等辺三角形」や「正三角形」でない三角形を見たときに、
「なんだ、これは特に揃ってない『ただの』三角形か」と思うより、
「これが噂の『不等辺三角形』というやつか?」と思ってみるのも、ちょっと面白いかもしれませんね。
まあそんな感じで~。
◆用語集
・不等辺三角形(ふとうへんさんかっけい):
3つの辺がどれも他と等しくない三角形。
英語では「scalene triangle(スキャレーン・トライアングル?)」。結構カッコいい。
関連用語:「不(ふ)」*2
*1:「三角形(さんかっけい)」や「二等辺三角形(にとうへんさんかっけい)」、「正三角形(せいさんかっけい)」、「辺(へん)」などについては 1/18 算数+英:図形/「3+3=4」のフシギな計算! - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:打ち消しの言葉として使われることが多い「不(ふ)」については 11/8 国語:対義語(たいぎご)/「非(ひ)・不(ふ)・未(み)」を国語の入り口にする!? ~打消しで作った対義語(たいぎご)の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。