国語+英語+ゲームの話ー。
「桶(おけ)」や「樽(たる)」を固定する「箍(たが)」と、
おもちゃの「フラフープ」の名前の由来についての話です。
前置き。
調べもので和英辞典を見ていたら、
「箍(たが)」というものの英訳が「hoop(フープ)」であるのを見つけました。
「フープ」と言えば「フラフープ」というおもちゃもあったような…と気になったので調べてみました。
まず「箍(たが)」というのは、Wikipediaによれば「金属や竹で出来た輪(わ)」のことですね、
例えば「桶(おけ)」や「樽(たる)」の周りにはめてあったりします。
(もっと言うと「寿司桶(すしおけ)」の外側に巻いてあったり、茶色い「樽(たる)」の外側についてたりする金属が「箍(たが)」だったりします)
木の部品を外からきっちり締めることで、固定するわけですね。
で、「箍(たが)」の和訳にある「hoop(フープ)」というのは、この「箍」や金属の輪(わ)を示すものらしいのですが。
どうやら「フープ」という輪っかで遊ぶ習慣は、だいぶ昔からあったようです。
Wikipediaによれば、3000年前の古代エジプト*1からもう蔦(つた)の輪を転がして遊ぶ習慣があったようで。
他にも世界中で輪っかを転がしたり回したりして遊ぶ習慣があったようですね。
そして、18世紀前半にハワイ*2を訪れた船乗りが「フープ」と現地の「フラダンス」を組み合わせることを思いつき、
「フラフープ」という言葉が生まれたそうです。
その後1957年に、「フラフープ」はアメリカ*3の玩具会社「Wham-O」の人々によって再開発され、登録商標になったと。
なので「フラフープ」はアメリカだと商品名になってしまうので、「フープ」と呼ぶらしいです。日本ではそのまま「フラフープ」ですが。
ちなみに「箍(たが)」に関してはいくつか言い回しもあって、
「箍が外れる」・「箍が緩む」というと、「締りが無くなる」・「だらしなくなる」といった意味です。
また医学的な根拠はないとされていますが、フラフープの遊びすぎで具合を悪くした人もいたようで。
なので「フラフープ」で遊んでも、「箍(フープ)」は外さない程度にするのが、良いのかもしれません。
まあそんな感じで~。
関連用語:「円(えん)」*4
◆用語集
・箍(たが):
金属や竹で出来た輪。桶や樽にはめて固定する。
ちなみに葛飾北斎(かつしか・ほくさい)*5の作品『富嶽三十六景』の内「尾州不二見原」は、大樽を作る場面であり、この「箍(たが)」も描かれているようだ。
・樽(たる):
円筒形の容器。物の保存などに使う。
英語では「barrel(バレル)」や「cask(キャスク)」。
いろいろ入るが、液体を入れることなどが多い。特に酒を入れた場合は「酒樽(さかだる)」と呼ばれる。
樽の匂い・香りが中身に移ることもあり、ウィスキー*6やブランデー、または他の酒造りなどでは、逆に「いい木材の樽で酒にいい香りをつける」ということをやっているようだ。
ちなみに古代ギリシャの哲学者「ディオゲネス」は大きな樽の中で暮らしていたらしい。
ちなみに任天堂の古いゲーム『ドンキーコング』では敵であるドンキーが樽を投げてくる。これは有名主人公「マリオ」が初登場の作品でもあるため、実は樽はゲーム界において割と重要、また古参の立場と言えるかもしれない。
また狩猟ゲーム『モンスターハンター』には、樽の中に火薬を詰めた「タル爆弾」というアイテムがあったりする。
・「Wham-O」:
アメリカの玩具会社。
「フラフープ」を登録商標にした。
ちなみに「フリスビー」や「スーパーボール」などの玩具の名前もこの会社の登録商標らしい。すごい。
(ちなみにフリスビーと言わない場合は「フライングディスク」という)
また「パチンコ」に関わったりもしているようだ。
・フライングディスク:
Wikipediaによれば、1940年代後半に、アメリカ合衆国・コネチカット州にある「イェール大学」の学生が、「フリスビー・パイ・カンパニー 」のパイ差皿を投げて遊んでいたことが始まりだという。
その後別の人物が金属製にして「プルートー円盤」という名前で売り出した。それが「Wham-O」社に買収され、「frisbee(フリスビー)」という名前になったそうな。
・スーパーボール:
ゴムボールの一種。またはそのおもちゃ。
名前を漢字で直訳すると「超球」とか「すごい球」だろうか。ちょっとシュールな気もする。
縁日の屋台*7にはよく、水に浮かべたこれを掬う(すくう)遊び「スーパーボールすくい」などがあったりする。
ちなみにゲーム『ファイナルファンタジー7』では武器として登場するようだ。またマンガ『めだかボックス』においても登場する。
ちなみにWikipediaによれば「アメリカンフットボール」の試合「スーパーボウル」の名前は、この「スーパーボール」からとっているらしい。マジか。
・ディオゲネス:
古代ギリシャの哲学者。
Wikipediaによれば「犬儒派(キュニコス派)」の思想を体現して犬*8のような生活を送り、「犬のディオゲネス」と呼ばれたという。
また大きな樽で生活していたので「樽のディオゲネス」と呼ばれたりも。
どうも欲望から解放*9されることを目的としていたらしいので、そこら辺は「苦行(くぎょう)」とか「修行(しゅぎょう)」、仏教における「解脱(げだつ)」に似たものがあるかもしれない。
ちなみにWikipediaによればアレクサンドロス大王*10は彼に憧れたらしい。詳細は略すが、ディオゲネス氏にはこれ以外にも哲学者らしい・ファンキーなエピソードが多いので、興味がある方は調べてみると面白いかも。
ちなみに探偵小説『シャーロックホームズ』シリーズには「ディオゲネス・クラブ」という秘密のクラブが登場するが、これは別に樽マニアの集まりではない。
関連名称:「プラトン」*11、「一休宗純(いっきゅう・そうじゅん)」*12、
*1:「エジプト」については 6/23 歴+ゲーム:「オシリス」・「オベリスク」・「ラー」(神名敬称略)の話! ~『遊戯王』とエジプト神話の話メモ~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:「ハワイ」については 6/6 生+歴:ハワイの服、「ムームー(muumuu)」の話! - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*3:「アメリカ」については 6/11 地理:テストによく出る国名・都市名!?(仮) - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*4:「円(えん)」については 1/18 算数+英:図形/「3+3=4」のフシギな計算! - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*5:絵師「葛飾北斎(かつしか・ほくさい)」については 1/14 歴+美:(だいたい)年に1度は引っ越しする人!? ~「葛飾北斎(かつしかほくさい)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*6:お酒の一種「ウィスキー」については 6/21 生+フラ:「ボンボン」は「良い、良い」ものですか? ~お菓子の「ボンボン(bonbon)」と「bon(ボン)/良い」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*7:「屋台(やたい)」については 7/20 英語:「夏祭り(なつまつり)」関係の英語7つ+α! ~今週の英語セブン~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*8:「犬(いぬ)」については 12/29 国+理:「犬(いぬ)」も「侍(さむらい)」になりますか? ~「犬侍(いぬざむらい)」と「文化(ぶんか)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*9:「解放(かいほう)」については 1/17 国+こころ他:「解放(かいほう)」には2つありますか? ~「リラックス」と「やってやるぜ」という感じの話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*10:「アレクサンドロス大王」または「アレキサンダー大王」については 12/26 歴史:ここもあちらも「アレクサンドリア」!? ~「アレクサンダー大王の町」~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*11:古代ギリシャの哲学者「プラトン」については 3/23 社会:「外見」を変えるのは、「着替え」より楽!? ~「なりすまし詐欺」、「プリクラ」、「バーチャルYoutuber」~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*12:日本のファンキーなお坊さん「一休宗純(いっきゅうそうじゅん)」については 11/19 美+歴:「死(し)」を思う態度 ~ヴァニタス、ニヒリズム、そして一休さん~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。