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理科+歴史+国語の話ー。
別に「キツツキがすごい戦法で襲ってきた!」という話ではありません。
木をつつく鳥*1の一種「キツツキ(啄木鳥)」と、
戦国時代に考案されたという戦法、「啄木鳥戦法(きつつきせんぽう)」についての話です。
(※本記事中・人名等敬称略)
前置き。
昨日は「富突き(とみつき)」*2というものを紹介しましたが、
その響きから鳥の「キツツキ」を連想したので、関連する話を。
※
まず「キツツキ(啄木鳥)」というのは鳥の一種ですね。
Wikipediaによれば「鳥綱キツツキ目」の科の鳥であり、
硬く長いくちばしで木に穴を開けたりすることで知られているようです。
木を「つつく(突く)」から「きつつき」…「キツツキ」というわけですね。
ちなみに「啄」の字は「啄む(ついばむ)」と読む字であり、「つつく」などの意味を持っていました。こちらも分かりやすいですね。
そんな風に木をつつくイメージの「キツツキ」ですが、
歴史上には、その名前をつけた戦法(せんぽう)もあったようです、
(ちなみに「戦法(せんぽう)」とは戦い方や作戦(さくせん)みたいな感じです)
それが戦国時代の「啄木鳥戦法(きつつきせんぽう)」ですね。
なんでも、手元の歴史資料やWikipediaによれば、
戦国時代の武将「武田信玄(たけだしんげん)」と「上杉謙信(うえすぎ・けんしん)」は何度も戦いをし、
何度か「川中島(かわなかじま)の戦い」と呼ばれるものを行っていたようなのですが。
この戦いの第4回の時、武田軍の軍師「山本勘助(やまもと・かんすけ)」が考え付いたのが、「啄木鳥戦法(きつつきせんぽう)」というものらしいです。
この「啄木鳥戦法(きつつきせんぽう)」のざっくりした内容としては
①キツツキは虫のいる木をたたいて驚かせる
→驚いた虫が反対側から出てきたところを食べる
②この動きのように、武田軍を二つに分けて、一方の別働隊(べつどうたい)で上杉軍を攻める
→逃げてきたところを本隊(ほんたい)…メインの軍で攻めて、別働隊と挟み撃ちにする(そして勝つ)
…という感じのようです。
戦法名に「キツツキ」という鳥の名前をつけているのが面白いですね。
おかげで何となく動きがイメージしやすい気もします。
ただWikipediaによれば「キツツキはこういう動きはしない」とか、
また「結局、敵の上杉謙信にこの作戦を見抜かれて失敗した」とか、
「そもそもこの戦法自体がなかったのでは?」とかちょっと残念なことも書いてありますが。
でもやっぱりネーミングや発想は面白いし、覚えやすい感じですね。
なので戦国時代が好きな方にとっては、
「『キツツキ』と言ったら『戦法(啄木鳥戦法)』!」という感じかもしれません。
※
ちなみにWikipediaによれば、キツツキのクチバシは色んな時に使うようです。
例えば求愛(きゅうあい)の時にもクチバシで木をたたくようですし、
巣を作る時、木に穴を掘るのに使ったりもするようで。いろいろ便利ですね。
「戦法」というと、作戦などの「動き」もイメージしますが、
キツツキの場合、「硬くて長いクチバシを持っている」ことが、
もうすでに一つの立派な「戦法」になっているのかもですね。
「自分は不器用だけど、一つ強みがある」という方は、真似してみてもいいかも?
まあそんな感じで~。
追記
ちなみに「キツツキ」は「啄木(きつつき)」とも書くようですが、
これに関連する日本の詩人に「石川啄木(いしかわ・たくぼく)」という方がおられたりもします。
◆用語集
・キツツキ(啄木鳥)【鳥類】:
・山本勘助(やまもと・かんすけ)【人物・戦国時代】:
・石川啄木(いしかわ・たくぼく)【人物・詩人】:
関連用語:「抒情詩(じょじょうし)」*3
*1:「鳥(とり)」については 1/9 英語:素材(そざい)/生物(せいぶつ)系あれこれ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:「富突き(とみつき)」については 10/27 歴+国:「くじ(籤)」は「錐(きり)」で「突く(つく)」ものですか? ~江戸時代のくじ「富突き(とみつき)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*3:「抒情詩(じょじょうし)」については 5/24 英+音:ラップの「リリック」と「竪琴(たてごと)」の関係!? ~「lyric」と「lyre」~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。