生活+英語の話ー。
多分、大抵の靴*1に角*2は生えてないのでご安心を。
靴(くつ)を履く時に使う道具、「靴べら(くつべら)/shoehorn」と、
その大きな分類である「へら(篦、箆)」、
そして靴べらと関わりがあるっぽい素材、「角(つの)/horn」などの話を。
※今回、筆者の仮説も多いので、読むときはご注意を。
前置き。
昨日は「靴(くつ)」について記事を書きましたが。
その流れで「靴べら」が気になったので、調べてみました。
※
まず「靴べら」とは、靴を履(は)くときに使う道具ですね。
まず「へら(篦、箆)」というのが薄い板(いた)っぽい道具であり、
その中でも「靴べら」は靴を履く時に、足をすべらせて履きやすくする物です。
Wikipediaによれば、伸び縮みしにくい革靴(かわぐつ)*3を履く時、特に便利なようですね。
で、そんな「靴べら」を和英辞典で調べてみると、
英語では「shoehorn(シューホーン)」というようなのですが。
ついでに「へら」も調べてみますと、そちらは「spatula(スパチュラ)」となっていました。
…どちらも「へら」のはずなのに、また違う単語ですね。
「shoe(シュー)」は「靴(くつ)」を表す英語ですが、
何故「shoehorn/靴べら」に「spatula/へら」でなく「horn(ホーン)」の語を使ったのか?と気になりつつ調べてみると。
英和辞典によれば「horn(ホーン)」には、「角(つの)」、「角製(つのせい)の物」(動物の角で作られた物)という意味があるようです。
そして「角製の物」の例として、上記の「靴べら/shoehorn」も載っていました。
このことから考えると、「靴べら」は昔何かの「角(horn)」で作られていて、
それが「shoehorn」という名前の由来になっている…ということがありそうですね(※あくまで仮説)。
(※Wikipediaでは「素材は色々」と書いてあるだけ、また英和辞典でも由来については述べられていませんでした)
また英和辞典では「spatula(スパチュラ)」は「(料理用の)へら」という説明も載っていたので、
同じ「へら」でも素材・使い方によって英名が違う…ということかもしれません(※これも少し仮説)。
料理用の「へら」と「靴べら」では、素材も違いそうですしね。
ところで「ホーン(horn)」は、上記のように「角」の意味を持つ語です。
なので「角も素材だった」話を知らず「shoehorn/靴べら」の語を見ると、
「『靴(shoe)』に『角(horn)』が生えている…!?」とも見えるかもですね。
…まあトゲトゲした靴はあるので、角を生やしてるのもあるかもですが。
※
まあ由来や素材が何であれ、「靴べら」も「へら」も使えますが。
こういう身近な物について色々知ると、また新鮮な気分になれるかもです。
なので、玄関(げんかん)などで「靴べら(shoehorn)」を見た時、
または台所(だいどころ)で「へら(spatula)」を見た時には。
「これの素材が『角(horn)』だと、どうなるだろうか…?」
なんて考えてみるのも、面白いかも?
まあそんな感じで~。
◆用語集
・靴べら(靴篦):
関連記事:『靴を表す外国語セブン』*4
*1:「靴(くつ)」については 9/30 英+生:どこから「タイツ」で「ストッキング」? ~服とか靴下の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:「角(つの)」については 1/9 英語:素材(そざい)/生物(せいぶつ)系あれこれ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*3:「革靴(かわぐつ)」については 6/29 生+英他:「ローファー」は「怠け者(なまけもの)」ですか? ~靴の「ローファー」と「loafer(ローファー)/怠け者」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*4:記事『靴を表す外国語セブン』については 7/2 生+諸外:「靴(くつ)」を表す外国語7つ+α! ~今週の外国語セブン~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。