国語+こころ+学習の話ー。
「やさしさ」という言葉がゲシュタルト崩壊しそうですが。
人などに優しいことを表す語「優しさ(やさしさ)」*1と、
何かが簡単(かんたん)なことを表す語、「易しさ(やさしさ)」の話を。
今日も体調がイマイチなので簡単に。
前置き。
昨日は厳しい意味もある「辛口(からくち)」*2という語を紹介したので、
今日はその反対っぽい語、「優しさ」の話を。
※
まず「優しさ(やさしさ)」とは、優しいこと、優しい性質などのことですね。
例えば「さりげない優しさ」とか、「あの人の言葉には優しさがある」なんて言う印象です。
「厳しさ(きびしさ)」とは反対っぽい語なので、
昨日の記事テーマ「辛口(からくち)」とも反対っぽいと言えるかもですね。
(もちろん優しさと厳しさが両立する場合もありますが、それはさておき)
で、そんな「優しさ」と同じ「やさしさ」の音で違う言葉もあります。
それが「易(やさ)しさ」というものですね。
この「易しさ(やさしさ)」は、何かが簡単なことなどを表す語ですね。
「易しい(やさしい)」という語が「簡単(かんたん)な」という意味なので、それの名詞形ですね。
難しさを表す語「難易度(なんいど)」の、「易(い)」の字でも見る語です。
上記の「優しさ」と「易しさ」は、つながる場合も多いように思えます。
例えば学校で、テストの問題とかを「易しい(簡単な)」ものにしてくれたら、
生徒としては「先生優しい!」と思うかもしれません。
そう考えると音も似てますし、「優しさと易しさは大体同じ!」なんて言い切ってしまいたくもなりますが…。
でも学校のテストを「易しく」することが、本当に生徒のためとは限りませんね。
例えばテストが易しかったせいで油断して、受験で上手くいかなかった場合、
それがためになる「優しい」行動だった、とは言いづらい気がします。
そう考えると「『やさしさ(優しさ)』と『やさしさ(易しさ)』はまた違う!」と言えるかもしれません。
…音だけだとすごくややこしいですが。
※
まあでも「人に優しくしてもらって、やる気が出た!」話とか、
「まず易しい問題を解いて、苦手意識を無くす」みたいな方法もあるので、
これのバランスもやっぱり難しいかと思います。
結局「こうすればいつでも上手くいく」というよりは、
「その時の相手にとって、何が必要なのか」を考えるのが大事なのかもしれません。
「優しく」するにせよ、昨日の「辛口」にせよ。
「いつでもとにかく○○する」というのはやりやすい方法…、
言い換えれば自分にとって「易しさ」があるものかもですが。
それだけでなく、その時の相手に合わせて方法を変えられると、
結果的な「優しさ」として、より相手のためになりやすいかもですね。
まあそんな感じで~。
◆用語集
・易しさ(やさしさ):
・「優しさと厳しさが両立する場合」:
ちなみに楽曲『微笑みの爆弾』(1993、アニメ『幽☆遊☆白書』のOP)のサビには、それらに関係しそうな部分もあったりする。
*1:「優しさ(やさしさ)」や「優しみ(やさしみ)」については 5/14 国語:「優しさ」と「優しみ」! ~「さ」と「み」の間~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。
*2:「辛口(からくち)」については 10/13 生+英他:あの人のコメントは「スパイシー」ですか? ~「辛口(からくち)」と「spicy(スパイシー)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。