理科+英語+社会の話ー。
「みんなでエネルギー*1を無駄づかいしようぜ!」という話ではありません。
段々になった小さな滝「cascade(カスケード)」と、
劣化していくエネルギーを質に応じて使っていく「カスケード利用」の話を。
前置き。
昨日「カスタード」について記事を書いた流れで、
ふと「カスケード」という語を連想したので、その話を。
※
まず英和辞典によれば、
「cascade(カスケード)」は、段々(だんだん)になった滝(の中の小さな滝)を指すようですね。
一気に落ちるのではなく、途中でいくつか段を通りながら流れる滝…、その一部って感じのようです。
「cascade」は英和辞典では「人工滝(じんこうだき)」という意味も載っていましたし、
公園などにある「段々になった滝」をイメージすると分かりやすいかもですね。
あと理科の教科書の「電流(でんりゅう)」や「電圧(でんあつ)」に関わるところでは、
「段々になった滝」の図が出てくることも多いので、そちらを想像するのもいいかもです。
で、そんな「カスケード」についてネットで調べていたら、
「カスケード利用」という言葉があるのを見つけまして。
Wikipediaによれば「カスケード利用(cascading)」とは、
「資源やエネルギーを利用すると品質が下がるが、その下がった品質レベルに応じて何度も利用すること」…らしいです。
例えば「火力発電」だと、その「熱」をまず発電に使い、次に動力(どうりょく)、冷暖房、給湯(きゅうとう)…というように、質に応じて使い分けていく感じのようです。
発電に使い続けることはできなくても、別のことに使えるので回していく…みたいな感じですかね。
何段階も使う、ということで多段の滝…「カスケード(cascade)」の語が使われているようでね。
「何度も使う」というと、「リサイクル」の語も想像しますが、
「リサイクル」が元と同じレベルで利用できているのに対し、
「カスケード利用」は、レベルが下がりつつあるものを利用しているので、また違う物らしいです。
(純粋な意味での「サイクル」…「循環(じゅんかん)」になっていないわけですね)
しかし「滝」というと勢いよく流れ落ちるものも多いので、
「『エネルギー』を『滝』のように使う!」というと、無駄づかいっぽいですが。
「『エネルギー』を『(段々の)滝(cascade)』のように使う!」というと、
むしろ「カスケード利用」でエコっぽい…と考えると、ちょっと面白いですね。
※
さて、筆者は「再利用」というと「リサイクル」を想像するばかりで、
「カスケード利用」については知りませんでした。
「100%は元のレベルに戻せない物」、「質が下がっていく物」でも、
その時の質に応じて使っていける…というのはエコな感じがしていいですね。
なので、もし身近に「リサイクルしきれない物」とか、
「使っている内に質が落ちてしまう物」があったとしたら。
もちろんどこかで手放してしまうのもいいかもですが、
「段々の滝(cascade)」のように使う「カスケード利用(cascading)」ができないか、少し考えてみてもいいかもですね。
まあそんな感じで~。
追記
ちなみに教科書などで見た話なのですが。
江戸時代には、着物(きもの)は大事にして何度も使い、
使えなくなっても、雑巾や他の物に縫い直したりしていたらしいです。
ちょうど上の「カスケード利用」に近い話の気もしますね。
*1:「エネルギー」については 6/10 理科:武器(ぶき)と筋肉(きんにく)と位置エネルギー - のっぽさんの勉強メモ を参照。