のっぽさんの勉強メモ

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8/11 こころ+国:「痛快(つうかい)」は「痛(いた)い」ものですか? ~「痛快」と「痛(つう)」と「いたく(痛く)」の話~

 こころ*1+国語の話ー。
 「このマンガは痛快だから、読んでると痛い…!」的な話ではありません。


 胸(むね)がすくような愉快(ゆかい)なこと、「痛快(つうかい)」と、
 「ひどく」、「はげしく」などの意味がある漢字の「痛(つう)」
 そして「とても」などに似た意味を持つ語、「いたく(痛く)」の話を。


 前置き。

 まず「痛快(つうかい)」とは、胸がすっきりするような、愉快(ゆかい)なことですね。
 特にストレスが解消された時などに使う語で、
 例えばマンガとかだと「人々を苦しめる悪役が倒された」時などに使う気がします。


 でも「痛快」は微妙に世代(せだい)を感じる語の気もするので、若い方達はあまり使わないかもですね。
 その場合、似た言葉に「爽快(そうかい)」もあるので、そちらをイメージして頂くと分かりやすいかもです。


 で、筆者自身はなんとなく知っていた「痛快」ですが。
 しかし字を見ている内にふと、
 「何で『痛い』*2って字が入っているんだ…?」などと思い、調べてみました。


 まず漢和辞典を調べてみますと、
 「痛(つう)」という字は「ひどく」「激しく」等の意味を持っているようです。
 なので物事の程度(ていど)や、様子(ようす)を表す語にもなる訳ですね。


 さらに、程度を表す「とても」に似た語で、「いたく」という語があるのですが。
 (例文:「いたく感激(かんげき)する」、「いたく後悔しているようで~」)


 国語辞典でこの「いたく」を調べてみると。
 説明に「雅語の形容詞『痛し』の連用形」と書いてありました。
 (「雅語(がご)」とは、丁寧(ていねい)な言葉のことですね)
 でも「いたく感激する」と言った場合は、別に苦痛(くつう)としての「痛み」は起こっていないと思われるので、
 この場合は「程度としての『痛し』・『痛』」と考えられるかもですね。


 そう考えると「痛快」も「く(とても)い」意味と思われるので、
 「『痛快』は(苦痛的には)『痛くない』!」と言えそうですが。
 でも上記の「痛し」的には、「『痛快』は『痛い(とてもスッキリする)』!」とも言えそうですね。
 ちょっと矛盾(むじゅん)っぽくて面白いです。


 ところでマンガやドラマ、ゲームなどの、
 「悪役が倒されるシーン」はなかなか気分がいい物でもありますが。
 ただ現実で同じ事をやろうとすると、えらいことになる可能性もあります。
 ゲームみたいに「モンスターを倒した!」とはいきませんしね。犯罪者ルート

 
 そう考えると、「現実」はなかなか複雑で難しい物かもですが。
 でもそんな世界で上手く立ち回り、
 「話し合いで、悪い人を改心(かいしん)させたぜ!」とか、
 「心底分かり合えないと思ってたけど、話してみたら少し分かったぜ」とできたら。
 それはなかなかにストレス解消な、「痛快」な話と言えるかもです。

 
 戦いで相手に「痛み」を与え、降参(こうさん)させるのが方法の一つとしても。
 一方で余計な「痛み」を与えず、でも問題を解決する…、 
 そんな方法がとれたら、それは「いたく(痛く)」素晴らしいことかもですね。




 まあそんな感じで~。




追記
 ちなみに「イタい」という言葉もあります。
 これは「痛々(いたいた)しい」的な意味で、
 例えば「あいつ、すごい自慢してるけど周りが見えてなくて、ちょっとイタいな…」的な感じですね。

 マンガ等だとよく「勘違いしたうぬぼれキャラ」や「ニセ勇者」とかが出てきて、
 弱めや無害(むがい)なモンスターをやっつけて「痛快!」みたいな様子になっていたりしますが。
 でもそれも周りから見ると、実は「イタい」ことになっているかも…と考えると、
 「イタい」と「痛快」も、また関係が深いのかもしれません。



◆用語集
・痛快(つうかい):
 関連用語:「曖昧(あいまい)」*3、「遺憾なく(いかんなく)」*4
 関連記事:『感動を表す外国語セブン』*5


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