のっぽさんの勉強メモ

主に中学の学習内容と、それに絡みそうな色んなネタを扱っています。不定期更新ですー。あ、何か探したいことがある場合は、右の「検索」や記事上のタグやページ右にある「カテゴリー」から関係ある記事が見られたりします。

11/7 国+社他:その「才(さい)」は「ない」方がいいですか? ~「才」と「如才(じょさい)」と「如才ない(じょさいない)」の話~

 国語+社会(礼儀)+こころの話―。
 「その呪われた才能、今すぐ捨てた方が良いぞ…!」的な話ではありません。


 才能(さいのう)*1などを表す語「才(さい)」と、
 相手の気持ち等を察して上手く対処できる様子、「如才ない(じょさいない)」
 そして元の語から意味が逆転したっぽい語、「如才(じょさい)」の話を。


 遅くなってしまったので簡単に。


 前置き。

 まず「才(さい)」とは、よく「才能(さいのう)」の略としても使われる言葉ですね。
 例えば「生まれつきの才」とか、「軍師(ぐんし)としての才」という感じです。
 (「才能(さいのう)」とは、その人の得意(とくい)なこと、人より伸びやすい所などを差す言葉ですね)


 で、「才能はあった方がいい」とされることが多い気がするので、
 「才」に関しても、同じように思えるのですが。


 しかし中には、「ない」方が良い「才」もあったりするようです。
 というのも「如才ない(じょさいない)」という言葉があるからですね。


 国語辞典によれば「如才ない(じょさいない)」とは、
 「(相手の気持ち・立場などを敏感(びんかん)に察し)その場を上手く対処(たいしょ)できる様子」らしいです。
 言い換えると「要領(ようりょう)が良い」とか「気づかいが出来る」、「世渡り(よわたり)上手」、「抜け目がない」って感じですかね。


 でも「才」の字が入っているなら、むしろ気づかいが出来そうでは…?と思ったのですが。


 何でも国語辞典によれば、
 「如才」の元になった古語は「如在(じょざい)」といい、
 最初は「手落ちなく神様を祭(まつ)る」…つまりミスや抜けなく、神様を祭る的な、プラスの意味だったらしいのです。


 でも後に何故か、その意味が「逆転(ぎゃくてん)」して、
 「礼儀(れいぎ)を知らない」とか「不作法(ぶさほう)な」という、マイナスの意味になってしまったらしいです。
 (あと、元々無かった「才」の字にあまり意味は無さそうですね)


 なので「如才(不作法)」が「気づかいができない」感じになり、
 それが「ない」こと…「如才ない」は、「気づかいができる」意味になったようですね。
 なかなか不思議(ふしぎ)な話です。


 まあ元の意味はともあれ、
 現在は「如才ない」がプラスで、「如才(じょさい)」がマイナスっぽいので、
 如才に関しては、「この『才(如才)』は『ない』方が良い!」と言えるかもですね。
 …「才能がいらないとは贅沢(ぜいたく)な…!」って思われそうな字面ですが。


 まあ「如才ない」などは難しい言葉なので、
 普段出てくることは、あまりなさそうですが。


 でも、普段でも「空気が読める」とか「気づかいができる」ことは、
 よく重要とされる気がします。
 なので呼び方はともかく、「如才ない」行動は褒(ほ)められたりするかもですね。


 なので、もしあなたが空気を読めたり、人に気づかいできた時は。
 「私って『如才ない(気づかいができる)』わ~」とか、
 「あ~でも気づかいの『才(才能)』は『ある』かもだわ~」なんて思ってみると、
 ちょっと矛盾(むじゅん)っぽくて面白いかも?




 まあそんな感じで~。




◆用語集
・如才ない(じょさいない):
 関連用語:「粋(いき)」*2


・如才(じょさい):
 関連用語:「無骨(ぶこつ)/礼儀知らず」*3、「生意気(なまいき)」、「なれなれしい」*4、「無闇(むやみ)」*5





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