のっぽさんの勉強メモ

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11/18 国+理:色んな「いしょく」のメモ! ~「移植(いしょく)」、「衣食(いしょく)」、「医食(いしょく)」~

 国語+理科+生活の話ー。

 色んな「いしょく」という言葉(同音異義語*1)の話です。


 前置き。
 昨日の記事で「骨髄(こつずい)」*2について書いたとき、
 「移植(いしょく)」という言葉が出てきたので、
 今日は色んな「いしょく」という(音の)言葉の話を。


☆色んな「いしょく」


①移植(いしょく):
 元々は植物を移し植えること。そこから転じて、移し変えることを指すようです。
 医療などの「臓器移殖(ぞうきいしょく)」などが有名ですが、もともとは植物の用語ってことですね。


②異色(いしょく):
 色が違うこと、またそこから、周りと違って目立つことも指します。
 例えば「異色の才能」という言葉があったりしますね。
 ちょっと違うかもですが「紅一点(こういってん)」*3といった言葉・状態も、ある意味「異色」的な感じかもしれません。
 関連用語:「異端(いたん)」*4


③衣食(いしょく):
 服や食べるもののことですね。そこから、生活に必要なもののセットというような意味もあります。
 ことわざ*5の「衣食足りて礼節を知る」というものが有名ですね。
 これは簡単に言うと、食べるものや着るものに満足して初めて、礼儀に心を向けられる、というような意味です。
 逆に言えばそれらが足りない状態で礼儀正しくするのは難しい、とも言えます。
 関連用語:「スタンフォード監獄実験」*6
 

④医食(いしょく):
 「医学・医療と食べ物」という感じの意味ですね。
 「医食同源(いしょくどうげん)」という言葉が有名です、
 これは病気に対して薬だけに頼るというより、普段の食べ物をバランスよく食べて病気にならないようにしようってことですね。
 (そういう意味で「医療」と「食事」を違う物と分けず、普段からつなげるやり方とも言えます)
 ただWikipediaによればこの「医食同源」自体は日本の造語のようで、もともとは中国の「薬食同源(やくしょくどうげん)」という言葉をもとにしているようです。


 ……って感じですかね。


 「移植」や「医食」のことを考えると、なんか医療関係が多かった気もします。



 「移植」の技術のおかげで、昔よりは対処できる病気は増えましたが、
 それでもやはり臓器「移植」となったら、身体に負担がかかります。
 おなじ「いしょく」でも、まずは「医食」や「衣食」の方でなんとかできるように、
 温かい食べ物を食べたり、暖かい格好をするなどしてみるといいかもしれません。



 まあそんな感じで~。




追記
 パソコンの変換機能で他にも色んな「いしょく」が見つかったのでメモっておきます。

・委嘱(いしょく)
・依嘱(いしょく)
・遺嘱(いしょく)
・異食(いしょく)



◆用語集(人名・神名敬称略)
・移植(いしょく):
 移し植えること。
 英語では「transplanting(トランスプランティング)」、「transplantation(トランスプランテーション)」など。
 これに関して社会などで出てくる「植民地(しょくみんち)」や「プランテーション*7は、ある国の人々を他の土地に「植え付ける」行為と言える。まさに「えられた」というわけだ。
 関連用語:「客土(きゃくど)」*8


・移植(いしょく)【医療】
 こちらは主に「臓器(ぞうき)」などの移植を指す。
 誰の臓器でも移植できるわけではなく、条件などがある。臓器を提供する人物を「ドナー」というが、他人から臓器提供などを受ける場合、自分に合うドナーがいなければ、移植はできない。そのため医療や病気に関するマンガではよく「永い間待っているのにドナーが現れない」とか「適合率(てきごうりつ)が低い」といったセリフが出てきたりする。
 また移植に使う臓器などを扱う場所・組織を「バンク」*9と呼ぶことがある。
 ちなみにゲーム『Fate』シリーズでは、魔術師が魔術を使うためには「魔術回路(まじゅつかいろ)」を体に持っていることが重要になる。
 これは他人に「移植」できたりするので、よく「移植」に関する話が出てきたりする。…「拒絶反応(きょぜつはんのう)」などの、医療の移植に似たトラブルの話も。
 関連用語:「手術(しゅじゅつ)」*10、「免疫(めんえき)」*11、「がん」*12、「インプラント*13


・拒絶反応(きょぜつはんのう)【医療】:
 何かに対して拒絶をする反応、ここでは中でも、「移植」を行った後に身体に生じる反応を指す。
 英語では「rejection(リジェクション)」。
 簡単に言うと、身体には「免疫(めんえき)」という、身体に毒になるもの、身体とは違う「異物(いぶつ)」を排除しようとする働きがある。
 だが、「移植」の時に「他人の臓器」を異物として判断してしまうと、それに対して拒絶反応が起こり、うまく臓器が機能しなかったり、身体の調子を崩してしまうことがある。ざっくり言うとこれが「拒絶反応」である。
 まあ他人の体は自分とは違うものなので、警戒し、排除しようとするのは自然な流れである。なのだが、移植が必要な深刻な病気などではそうも言ってられない。なので、この防御システムである「免疫」を押さえこまなければならない、という話になる。この時に使われるのが「免疫抑制剤(めんえきよくせいざい)」といったものである。
 ただ、免疫を抑え込むやり方は下記のように問題がある。
 そのため、拒絶反応が起こらない・起こりにくい「自分の体の細胞」、また「そこから成長した臓器」を使ったやり方が研究されている。
 それがいわゆる「ES細胞」、「iPS細胞」といったもの。
 自分の体の細胞、またそこから作った臓器なら、すんなり体になじむのでは?ということである。
 または「クローン」や「人工臓器(じんこうぞうき)」も関連するものである。
 関連用語:「アレルギー」*14


免疫抑制剤(めんえきよくせいざい):
 免疫を抑える薬。働きを弱める薬。
 英語では「immunosuppressant (イミュノサプレッサント?)」。
 ちなみに「suppress(サプレス)」が「抑える」とか「抑圧する」と言った意味。
 上記の「移植」の文を読まれた方は、免疫抑制剤があれば臓器移植も大丈夫なのでは?と思うかもしれない。
 だが防御システムである免疫を抑えるということは、当然その間は他の病気にかかりやすくなる、ということでもある。また悪い副作用(ふくさよう)*15がある場合も多いようだ。
 そのため、気安く使わない方が良いし、できれば移植が必要な事態にならない方が望ましいとはいえる。…もちろん、気を付けていても病気にはなってしまう場合はいくらでもあるのだが。


・薬食同源(やくしょくどうげん):
 中国の考え方。または「中国医学理論」の一つ。
 すごく簡単に言うと、「薬と食べ物は元は同じじゃない?」という考え方。
 そこから「体にいい料理を作ろう」とか「薬効を持つ食材で料理を作ろう」という話になる。
 いわゆる「薬膳(やくぜん)」につながる考え方。
 また「五行(ごぎょう)」*16思想とも関係があったりする。


・薬膳(やくぜん):
 すごくざっくり言うと、体にいい食事・料理。
 Wikipediaによれば、現存する中国最古の医学書黄帝内経(こうていだいけい)』においても、この薬膳などに関していろいろ書かれているらしい。
 関連用語:「穀物(こくもつ)」*17、「漢方(かんぽう)」*18、「薬草(やくそう)」*19、「ハーブ」*20


・『黄帝内経(こうていだいけい)』:
 Wikipediaによれば、現存する中国最古の医学書
 中国の「前漢(ぜんかん)」の時代に編纂(へんさん)、つまりまとめられたようだ。
 「陰陽五行説(おんみょうごぎょうせつ)」に従って書かれているようだ。
 また日本の漢方薬CMでもよく聞く「未病(みびょう)」(まだ症状は出ていないけど病気の原因が体内にある状態)という言葉は、この書から使われ始めたらしい。


黄帝(こうてい):
 中国の古い時代の皇帝、または伝説上の皇帝。
 「三皇(さんこう)」の治世を継ぎ、中国を統治した「五帝(ごてい)」の最初の帝であるとされる。また、三皇のうちに数えられることもある。ただこの「三皇」や「五帝」に誰が当たるかは、記録によって微妙に異なるようだ。
 とりあえず本ブログでも紹介させていただいた神さま「伏羲(ふっき)」*21や「神農(しんのう)」*22さんらなどは、三皇五帝に含まれていることが多いようだ。
 関連名称:「蚩尤(しゆう)」*23、「応竜(おうりゅう)」
 関連用語:「指南車(しなんしゃ)」


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*1:同音異義語(どうおんいぎご)」については 7/16 国語:なぞかけメイカー・準備編 ~「同音異義語(どうおんいぎご)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*2:「骨髄(こつずい)」については 11/17 理+体:「壊す」ことが「作る」ことにつながる!? ~骨(ほね)の成長と、細胞の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*3:「紅一点(こういってん)」については 1/31 国語:言葉と色(いろ)のイメージ ~赤っ恥、青二才~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*4:「異端(いたん)」については 10/13 英+こころ他:「異性愛(いせいあい)」は「異端(いたん)」ですか? ~「heterosexual(ヘテロセクシャル)」と「heterodox(ヘテロドックス)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*5:「ことわざ」については 12/24 国語:「ことわざ」は「言葉(ことば)」の「技(わざ)」ですか? - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*6:人間はある程度与えられた役割に従うこともあります。「スタンフォード監獄実験」の詳細は 10/4 学習:ゲームと「成長(せいちょう)」のシステムについてのメモ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*7:プランテーション」については 2/6 学習:調べもの/目次(もくじ)に隠された楽しみ~栽培(さいばい)・サイバー・バナナ帝国~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*8:「客土(きゃくど)」については 6/6 国語:まとめ・システムとしての漢字 - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*9:「バンク」こと「銀行(ぎんこう)」については 11/29 社+英:「FMS(エフエムエス)」の話 ~日本とアメリカの、兵器などの取引~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*10:「手術(しゅじゅつ)」については 2/25 英語:手術(しゅじゅつ)に関する英語(を少し) - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*11:「免疫(めんえき)」については 4/5 社+理:多様性(たようせい)の話 ~魔王・細胞・金~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*12:「がん」については 6/1 理+英:6月の生まれ星座、「ふたご座」「かに座」の話! ~そして「カニ(蟹)」と「がん(癌)」の名前の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*13:インプラント」については 6/4 英+理他:「インプラント」、「歯(は)」、そして「SF武器」!? ~色んな「implant」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*14:「アレルギー」については 5/7 歴史:こんな飲みニケーションもあるよ! ~ただし酒とは限らない~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*15:「副作用(ふくさよう)」や「薬(くすり)」については 10/2 社+理他:「薬(くすり)」と「副作用(ふくさよう)」についての軽い話 ~「ノーベル医学・生理学賞」と『オプシーボ』についてのメモ~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*16:「五行(ごぎょう)」については 1/14 歴史:五行(ごぎょう)/「青春(せいしゅん)」は青龍(せいりゅう)さんのおかげ!? - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*17:穀物(こくもつ)」については 12/13 社+家:肉(にく)の重さ、穀物(こくもつ)の重さ、人の重さ!? ~消えていくエネルギーの話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*18:「漢方(かんぽう)」については 5/27 国語:花(はな)の王、花の宰相(さいしょう)、花の神(かみ)!(5・7・5っぽい) - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*19:「薬草(やくそう)」については 5/15 理科:あなたの「薬草(やくそう)」はどんな薬草? ~アロエ・ヤマイモ・ワサビ~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*20:「ハーブ」については 12/6 理科→英語・社会:専門用語を調べてみると(in英語) - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*21:中国の神様「伏羲(ふっき)」さんについては 7/6 国語:相撲(すもう)の「はっきよい」の話 ~「発気(はっき)」と「八卦(はっけ)」~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*22:中国の神様「神農(しんのう)」さんについては 6/24 歴史:燃える農業の神様!? ~「炎帝」神農(えんてい・しんのう)さんの話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。

*23:中国神話の神「蚩尤(しゆう)」や、「応竜(おうりゅう)」、また「指南車(しなんしゃ)」については 2/22 国+歴:「指南(しなん)」は南(みなみ)を指しますか? ~「指南」と「指南車(しなんしゃ)」の話~ - のっぽさんの勉強メモ を参照。